全柔道連盟の今を想う‥‥‥
Date:20135-31(Fri)

先週末、何気なく昔の本を手に取った。「腐った組織をどうやって救うのか」 (丸瀬 遼 著1998年)を読み返した。

著者の勤めた日本長期信用銀行、愛称「長銀」。その長銀がバブル崩壊で破綻した。長銀に限らず、経営危機や破綻に見舞われた企業を徹底的に研究した。すると、どのケースにも共通する要因が見える。

自らの利益本位に走る、社会との関わりを考えない、他力本願、タテ割り組織、異端を嫌う、波風を立てない、管理職が保身に走る、経営ができない経営者、大会議が多い、コンセンサスを重視する、リストラでは全員から一律に給与をカットする等々。

処方箋は、月並みだが、組織の目的、原点、基本原則に立ち返ることからとも。

今、その典型的な例というと恐縮だが、日本の柔道連盟が醜聞にまみれている。女子選手への暴力問題や助成金の不正問題に続き、70代理事による女性へのわいせつ行為も明るみに出た。たがが緩んだというか、使いたくないが、「腐った組織」に合致すると言える。

中学、高校と柔道という部活で汗を流した一人として寂しいと言うより、そのトップがと、信じられない思いだ。

高校の部活で「今日の練習は、柔道の原点を伝える」と当時の出身校の津幡先生がいきなり始めた。いわく、「柔術を柔道と改めたのは講道館を創始した嘉納治五郎先生。

柔術に打ち込む人は乱暴者が多かった。「柔術は勝つための術を教えるが、人間が踏み行うべき道が忘れられている」。治五郎先生の処方箋は、

「まず精神修養で根本となる道を教え、術はその次に教える」。こんな考えから名称を柔術から「柔道」としたとも。講道館は「道」を講ずる教育所という意味だとも説いた。その精神があるから世界に広まったとも。

ロシアのプーチン大統領もその精神に共鳴したと聞いたことがある。どの組織にも存在する課題だが、組織が崩れるときに共通する問題でもある。
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【2013/05/31】 | ページトップ↑
日本原子力研究開発機構の東濃地科学センター
Date:2013-05-30(Thr)

昨日は岐阜県にある日本原子力研究開発機構の東濃地科学センターを視察。地下300メートルにもぐった。ここでは地下の環境や地下深くでどのような現象が起こっているのかを研究する「地層科学研究」を行っている。

この地層科学研究は、岩盤や地下水を調査する技術及び解析する手法の確立、深い地下で用いられる工学技術の基盤の整備を目的としている。破砕帯の課題と安定性とも関連している。

原子力発電所で使い終えた燃料、いわゆる使用済み燃料を再処理してウランやプルトニウムを取り出し、再び燃料として利用するが、再処理した後に「高レベル放射性廃棄物」が残り、再処理工場の操業等に伴いさまざまな低レベル放射性廃棄物も発生する。

このうち放射能が一定レベル以上のものなどを「地層処分低レベル放射性廃棄物」といい、高レベル放射性廃棄物と同様に地層深く管理する予定。その基礎研究を行う場所でもある。

ところで、うっとうしい季節に入った。エアコンの普及で随分と過ごしやすくなったとはいえ、ちょっと油断するとあちこちにカビがはびこっている。このカビとは違うが、300メートル地下に人間が持ち込み、環境が合うのか緑色となって壁面に一部だが、付着していた。たくましい生物だ。

人間界で厄介なカビだが、人間の生活になくてはならぬものでもある。みそやしょうゆ、酒はコウジカビの贈り物だし、かつお節もカビ付けによってうまみや風味が増す。

人類への貢献でいえば、アオカビから生まれたペニシリンを忘れるわけにはいかない。人が目をむけない分野にも重要な研究がある。

話を戻すが、原子力利用で避けて通れない重要な分野だ。世界でフィンランドでは原子力発電所から出る使用済み燃料の保管する場所を地下約400メートルの安定地層に決めた。日本も原子力発電所が多いだけにこの基礎研究の成果が重要となる。

梅雨空、うっとうしさが続くが、それ以上に、原子力利用についても暗雲が漂うが、一方で、エネルギー確保も含め地道な活動と研究が重要となる。
【2013/05/30】 | ページトップ↑
あらためて規制委員会に納得いかぬ‥‥‥
Date:2013-05-29(Wed)

昨日、福井市で広島大学院の奥村晃史教授の講演を聞いた。演題は「活断層、地震と原子力施設の耐震安全性」。

最後に、敦賀2号の破砕帯問題について、教授は「日本原電の調査、分析方法は適切だ」として、今回の原子力規制委員会規制の結論について「情報が不十分で、理由がはっきりしない」と明確に批判した。

今回の規制委員会をまとめる島崎邦彦規制委委員長代理は、会合が始まった昨秋から「活断層の可能性が高い」と強調し続けていた。

当初は会合で原電の発言をほとんど認めず、説明の機会を設けても、発言を遮ったり、途中で持論を展開したりした。結論ありきの公正さを欠く運営だと言わざるを得ない。 

焦点となる2号機の真下を通る破砕帯について、「12万~13万年前以降は動いておらず、活断層ではないことは、明白でもある」とも語った。原電は、断層中の土壌の分析に基づくもので、裏付け調査を急いでいる。 

活断層の結論は、事業者の将来はもちろん、敦賀市の将来も大きく左右する。現在、昨日の福井新聞の敦賀商工会議所の調査のように敦賀市内の経済状態はこれまでにない状況にある。そのしわ寄せは、高齢者、病気持ちなど生活弱者にまず影響する。現実に、派遣労働者など失業の実態を目の当たりにもいている。

とにもかくにも、破砕帯問題は、科学的評価を十分なデータを踏まえ、多彩な専門家で議論することが前提だ。規制委は、原電の調査が継続している段階で、拙速に結論を出したことは、大きな汚点と課題を残している。
【2013/05/29】 | ページトップ↑
高齢者の雇用と介護事情
Data:2013-05-28(Tue)

敦賀市は、原子力発電所の長期停止のなかでも、有効求人倍率は、減少傾向にあるものの1.0を越える。

ただ、内容を伺うと介護ヘルパー関係やパート、臨時が多く非正規採用であったりで低賃金が多く、年齢的にも50歳を越え、60歳の越える高齢者は皆無となる。

また、高齢者で言えば、特別養護老人ホームの待機高齢者も百人を越える。全国でも約42万人とうなぎ登りだ。

先日、報道で首都圏の1都3県だけで10万人近くいるとか。団塊の世代が65歳以上になり始め、事態は深刻さを増しているとか。

厚生労働省が都市部の高齢化対策を考える検討会を設置した。地価の高い大都市では病院や特別養護老人ホームの増設が難しい都会の事情もあり、静岡県など高齢者の地方受け入れも検討項目に入っている。

私はこの検討に違和感を感じた。全国的に介護保険の財政の厳しさから待機する高齢者も地方で多く、この敦賀市でも例外ではないからだ。

静岡県の地域活性化を狙い高齢者の誘致をめざす過疎地もあるが、ごく一部だ。医者不足による医療不安があったり、就労の場も限られ、逆に言えば、医療と雇用が確保されているなら過疎化も起こらない。

もっと言えば、地方自治体の介護財政はもっと厳しく、在宅介護でもヘルパーのめぐる距離も都会の比ではないほど非効率だ。

高齢者社会福祉は、都会、地方それぞれに課題を抱える。敦賀市も世帯数が人口の割りには多く、一人世帯の高齢者も多い。それだけに、養護老人ホームの要望も多い。

横浜市は全国最多だった待機児童数を3年間でゼロにし「子どもは国の宝」を実践した。高齢者福祉も工夫や政策で待機状態をいかに解消するか、難題だが、取り組まなければならない課題だ。
【2013/05/28】 | ページトップ↑
病気のオンパレードから一念発起‥‥
Data:2013-05-27(Mon)

最近、気持ちの落ち込みが多い。解消法は暴飲暴食となる。特に酒量が多くなる傾向がある。

そんなとき、勇気づけられるのが先週の出来事だ。暴飲暴食、糖尿病、高血圧におまけに狭心症までなった老人が世界最高峰へというから驚きだ。

人間の可能性は限りない。冒険家三浦雄一郎さんのエベレスト登頂成功だ。80歳。最高齢記録を塗り替えた。

スキーヤーとして輝かしい実績を持つが、「食べ放題、飲み放題」による病気のオンパレード。それから一念発起してエベレストを目指した。大けがも不屈の闘志で克服し、70歳、75歳、そして今回と、目標をもつことがいかに大事か。

ところで、敦賀市は、少子高齢化、人口減少の時代を迎え、交付金などで、運動公園、公民館、リラポートなど7万市民の財政規模では、考えられない施設をもつ。 これに原子力発電所の問題は、あまりにも荷が重い。

ひとつの例が公民館の維持費用、同じ人口規模でほぼ倍の維持経費を必要とするだけに、素晴らしい施設には、大きな維持経費がかかる。

もうひとつの例が民間部門。先日も今週30日に行われる敦賀FMの株主総会の資料が送られてきた。冒頭の挨拶文で原子力など影響による広告収入の減少を あげていた。

敦賀FMは、民間でありながら、公共インフラ的要素が強い。いざ、災害となれば、その役割は大きく、大半が三セクで、民間の運営はめずらしい存在。それだけに、推察するに、ここでの広告収入の減少はあまりにも痛い。

飲食店、民宿、ホテル、タクシーと影響が及ぶなかでの敦賀2号の破砕帯問題と追い討ちは大きい。どう活路を見いだすか、まだまだ目標が見えない。
【2013/05/27】 | ページトップ↑
高島市、長浜市と敦賀市の各市議会の協議会‥‥
Date:2013-05-26(Sun)

一昨日24日、高島市、長浜市と敦賀市の各市議会との協議会総会。昨日は、西地区社会福祉協議会総会とこの時期、毎週のように週末に行事が続く。

高浜市、長浜市とは、合併で県境で隣人となった。共通の課題も多い。総会の後、国道8号線、161号線に関する講演があった。

豪雪になれば、最近はまず、北陸自動車道が止まり、この幹線国道も雪で閉鎖されることも多い。交流会では、この3市議会で国へ要請しようとなった。

ところで、同じ24日、福島の事故を踏まえて、地域防災計画の見直しを進めていた敦賀市は24日、市の全域を原子力災害に備えた重点地域としたうえで、原子力発電所の半径5キロ圏内では、放射性物質の放出が確認される前でも、住民避難などの対策をとるなどとした計画の素案をまとめた。

一方で、県境を越えた広域避難や甲状腺被ばくを防ぐためのヨウ素剤の具体的な配布方法などについては、国や県の方針が定まっていないことから、今後の検討課題とした。

敦賀市はこの素案をもとに、6月7日に開く、市の防災会議で新たな地域防災計画を策定することにしている。何事も発電所の再稼働が前提だ。
【2013/05/25】 | ページトップ↑
弱いところに真っ先に‥‥
Data:2013-05-25(Sat)

いい夫婦 今じゃどうでも いい夫婦

第一生命保険のサラリーマン川柳の一位作品。 夫婦の変化を面白く皮肉っている。いつも楽しみにしている。庶民の日常の何気なさが大事だが、敦賀市の景気が弱いところに出始めている。

一方、日銀が5カ月連続で景気判断を引き上げた。安倍政権の経済政策「アベノミクス」効果で消費心理が改善しているという。風が吹けばおけ屋がもうかるの例えもある。

そろそろ庶民の生活もよくなってきそうなものだが、ここへ来ての株価の乱高下。危うい日本経済を写しているのかもしれない。

敦賀市の昨日も書いたが、原子力規制委員会の判断がここに来て、重くのしかかってきた。

原子力発電所に働いていた方々の雇用も深刻だ。なかなか次の職場が見つからない方もいる。高齢者、障害者、病気持ちなど、弱いところにから生活にまで影を及ぼしている。

生活保護受給者はもっと厳しくなっている。敦賀市内でももっとも影響を受けるのが、この世帯だ。健康を回復して、仕事がみつかったばかりでの失業。飲食店などサービス業のここへ来ての雇用問題も厳しい。弱いところに真っ先にくる。

政府は生活保護費をことし8月から引き下げる方針だ。ただでさえ苦しい生活が続く世帯に重い負担が課されようとしている。どこから明日を見いだすか、頭が痛い。

安倍首相は1月の所信表明演説で「年齢や障害の有無にかかわらず、全ての人々が生きがいを感じ、何度でもチャンスを与えられる社会」と述べた。少子高齢化に続いて人口減少が始まる敦賀市、どう活力を維持するか、原子力の問題は、弱いところに深刻な影響を及ぼしている。
【2013/05/25】 | ページトップ↑
株価の暴落と敦賀
Data:2013-05-24(Fri)

昨日の株価の暴落。投資家の心理もあろうが、アベノミクスの弱さもあるかもしれない。

先日の所得倍増。聞き心地の良い言葉である。華やかなりし日本の高度経済成長時代を思い浮かべる。私たち世代の子供の頃の言葉だ。

「失われた20年」を経た今では、遠い昔のことのように思えてくる。調べると、池田勇人首相により、戦後復興の総仕上げとして実質国民所得を倍にしようと1960年に打ち立てたこの計画は、目標より3年も早く7年で達成された。

そんな歴史的偉業にあやかろうと、その後もさまざまな倍増論が登場。宮沢喜一首相の資産倍増論、小渕恵三首相の生活空間倍増論などがあったが成果はなかったと記憶する。

安倍晋三首相は成長戦略第2弾として農家所得倍増論を掲げた。農家全体で3兆円の所得を今後10年間で6兆円に増やすという。

昨今叫ばれる6次産業化を進めれば農家の手取りが増え、目標は達成できると主張する。しかし、そう簡単にいくのか。この辺からアベノミクスマジックも私には、そろそろ難しい局面とも思うのだ。

TPPの問題、農家の高齢化など、課題が多い。敦賀も平野の狭さ、山間部の多さなども加わる。農地集積で規模拡大を図るというものの、山間部では農作業の委託すら進まない。計画が看板倒れとなれば、倍増するのは農家の怒りとなる。言葉では現実を直視した政策をのぞみたい。

ところで、足下の敦賀市、昨日、敦賀の将来ビジョンと問われたが、敦賀2号の破砕帯の問題は、原子力と共に歩んできただけに、景気、雇用の現実が厳し過ぎるだけに、現実を直視することから始めるしかない。

ただ、原子力の交付金も固定資産税など財源も変わったわけではない。厳しい将来予測も可能だが、病院、介護など福祉の増える社会保障、子育て、教育などかけるべき財政など、今一度、再点検でもある。

【2013/05/24】 | ページトップ↑
規制委員会の汚点と課題、、そして敦賀市は‥
Date:2013-05-23(Thr)

これでもか、これでもか、との権力の怖さを感じている。敦賀2号機の「活断層」問題。発電所に働く人、立地自治体の敦賀市、それに市民と大きな影響を受ける。

2年前の福島の事故の大きさもさることながら、本問題は、安全だけに限らず、生活、雇用と重い宿題が課せられたことになる。

政府の原子力政策の明確な方針が示されないまま、昨年9月発足した規制委だけが先行するなかでの独自判断。規制委員会のメンバー、破砕帯の調査団のメンバーが違えば、違った結論もあり得た。それほど難しい内容を最初から結論ありきですすめる。

まさに権力と権限をもった組織の怖さだ。最初から結論ありきで物事が進行した。委員長と委員長代理のシナリオが最初からあるように感じた。

規制委は全国で6基の原子力発電所で調査を進めるが、初めての公式判断。原電も敦賀市も、福井県も再三、公平公正な調査と科学的な根拠を示すことと、原電の最終調査を待つように強く要請してきた。

にもかかわらず、そこまで判断を急ぐのは、参議院選挙を意識してか、権力保持、保身とさえ考えてしまう。40年以上、原子力発電所と向き合い、地域振興や雇用確保に努めてきた地元の思い生活が敦賀市にはある。

私には規制のための規制という感じさえ受ける。規制委の権限と厳格性は大事だが、原子力政策を担う中枢機関として「利用と規制」という本来の役割を見失っているようにも思う。

ここまで来れば、再度の最終のデータによる妥当な判断と、政府と国会の良識ある判断を求めたい。活断層と判断の説明責任はもとより、敦賀市の経済、雇用、生活、さらには、国家の原子力、エネルギー政策と規制委員会の関わりなど、大きな汚点と課題を残したと言えよう。 



【2013/05/23】 | ページトップ↑
漁業とアベノミクス
Date:2013-05-22(Wed)

先日の若狭町のツーデマーチ。田んぼの風景に思わず足を止めたくなる。稲は日に日に背丈を伸ばし、緑色のまぶしさが増す。かすかに水面が揺れれば風の存在に気付く。三方五湖も見ているだけでも心が和む。

ところで景気もアベノミクスで経済循環で浮かれぎみだが、一方で越前漁港のように、急速な円安に伴う燃料油の高騰で船さえ出せない現実もある。石炭を燃料とする敦賀火力も同じだ。

漁船の燃料として一般的なA重油の価格は、円安が1円進むと1キロリットル当たり700円上がる。特に夜間に照明を使い、コストの約3割を燃料費が占めるイカ釣り漁の場合、すでに1万円以上値上がりしているという。 

また、漁業の高齢化と後継者難は深刻の度を深め、漁業を取り巻く環境は厳しさを増す。そこに来て急激な燃料費の高騰だ。休漁によって魚の小売価格が上昇し、影響は消費者に跳ね返ってくる可能性もある。

けっして敦賀も例外ではない。輸入水産物の関税撤廃を目指すTPPにも、漁業者は神経をとがらせる。

話を戻すが、田んぼ秋の黄金色の風景など季節ごとに変わると思うとこれも季節循環が続く。景気もよくなったように感じられるが、一方でアベノミクスでも、いか釣り船、石炭火力と悲鳴をあげるところもある。
【2013/05/22】 | ページトップ↑
発想で変わる保育園と図書館
Date:2013-05-21(Tue)

昨日の地方行政に関するトップニュースは、横浜市は今年4月1日現在で保育所への待機児童がゼロになった報道。

トップによってこうも変わるのか、驚きの成果だ。3年前には待機児童数が全国ワースト1位だったが、保育所経営への企業参入や市独自の認可外保育施設の整備などを推し進めたことで、受け入れ先を確保した。

なかでも、横浜市が独自の基準で認定する「横浜保育室」を28か所増やしたほか、保護者の相談に乗る「保育コンシェルジュ(相談員)」を市内全18区に配置。幼稚園での預かり保育の定員も拡充するなどして受け入れ枠を全体で計約1万4000人増やした。市長をトップとする発想だ。民間企業のノウハウを生かした成果とも言える。
安倍首相も成長戦略で2017年度までの待機児童ゼロを掲げ、その手本が「横浜方式」だ。全国に広げていく考えを示しており、都市部共通の課題解決に向け、ほかの自治体も注目している。

幸い、敦賀は、待機児童ゼロ。民営化もほぼ終わり、人口の割りに世帯が多く、働きながら子育てをする女性も多い。子育て支援センターも整い、県下でも充実した内容となっている。

もうひとつ、とらえたい話題が図書館だ。文部科学省の調査では2010年度の図書館利用者は延べ1億8300万人で、前回調査の07年度より1000万人以上増えたとの報道。

理由は、長引く不況や、団塊世代の退職で高齢者の利用が増えていると推察する。敦賀でも数字はおってはいないが、平日の利用者も多い。高齢者のひとつの居場所でもある。

一方で、佐賀県武雄市が市立図書館をレンタル大手の「ツタヤ」に業務委託したような集客増への取り組みも面白い。批判も多いが、注目の取り組みだ。行政がどこまで踏み込むか、発想が大事だと、柔軟に考える姿勢も大事なのだろう。

余談だが、その図書館を舞台にした映画が平和堂で上映中だ。違和感も残るが、発想は面白い。原作者の有川さんにはほかに「革命」「危機」「内乱」などの図書館シリーズがあるとか。あまり目が向けられなかった図書館も行政の大事な取り組みの場所だ。
【2013/05/21】 | ページトップ↑
チャレンジ精神の大切さ
Date:2013-05-20(Mon)

昨日も若狭町のツーデマーチの会場で拉致被害者救出の署名活動と合間にウオーキングを楽しんだ。ウオーキングのいいのは老いも若きも子供も参加できることだ。

高齢化の時代を迎え、各地をのツーデマーチを歩き回る80代のもさもいた。「常にチャレンジですよ」と簡単に語りながら「お先、失礼」と先を行く姿は、年齢を感じさせない。

ところで、レース最高峰F1シリーズにホンダが戻ってくるとの報道。これも頼もしい。2015年シーズンからの復活。

F1初参戦は1964年。ホンダのDNA「チャレンジ精神」の始まりだった。80年代後半、ドライバーに故アイルトン・セナさんらを擁し、黄金時代を築き上げた。

金融危機の波を受けて2008年に撤退。400人に上るF1技術者たちは、市販車開発への配置転換を余儀なくされた。

F1からエコカーへ。最高の舞台で磨いた技術は、ハイブリッド車(HV)などの低燃費車に息づく。

今回のエンジンは排気量を小さくし、ターボで馬力を補う。HVなどに採用されている、ブレーキ時のエネルギーを蓄え利用するシステムも拡充とか。

新たな挑戦のきっかけは、ホンダの若い技術者とか。 一方、80年代の原子力技術の発展に寄与した技術者の多くは現役を退いたが、そのDNAを受け継いだ若い技術者もメーカー、各電力にいる。安全、安心と環境をキーワードに私は必ず、復活できると思っている。

視線の先にはツーデマーチでは、80歳の自己へ、ホンダの技術者には、チェッカーフラッグ、原子力技術者には、あきらめない、それぞれのチャレンジ精神が生きている。
【2013/05/20】 | ページトップ↑
初夏の若狭路と北朝鮮
Data:2013-05-19(Sun)

昨日は、北朝鮮の拉致の疑いの濃い特定失踪者の救出を求めての署名活動で若狭町へ。もう何年、続けているだろうか。春らしい日本晴れ。途中からツーデマーチ10キロに参加。

1時過ぎにネット選挙の勉強で福井へ。夕方はある会合と。10キロの歩行と軽く考えたが、これが意外とこたえた。明日もこのパターン。

若狭路の春はもう初夏に近い。つい先日まで桜やツツジなどが春の到来を伝えていたことを思うと、季節の歩みの早さを感じずにはいられない。奄美地方はもう梅雨である。 

ツーデマーチは、もう若狭町にはなくてはならない初夏を代表する風物詩になった。県外からのウオカーこと、観光客も多い。

スケールは違っても、ツーデマーチはマラソンと同様、各地域おこしになっている。季節の動きは速い。遅れていた北海道では桜と梅の開化。また、九州からはホタルの便りが、あちこちから初夏の便りが届く。

そんな私たちの故郷はきっと「幸せな故郷」に違いない。そんな幸せを突然、奪った北朝鮮。ミサイル発射と飯島氏の帰国、不思議な取り合わせの報道が続く。

【2013/05/19】 | ページトップ↑
敦賀市の苦悩と原子力
Date:2013-05-18(Sat)

昨日、どこの新聞か、敦賀が夕張との表現が三面の社会のひとつの見出しにあったが、15日の原子力規制委員会の判断は、敦賀市にとって大きな激震となったことは、確かだ。
福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズは、常磐炭鉱の閉山危機を何とかしようと地元の人たちが造り育てた温泉施設だ。映画「フラガール」で全国的に有名になり、東日本大震災の被災にも負けずに好調を続けている。

しかし、こうした成功例はあまり多くない。石炭がエネルギーの主役の座を石油に譲った1960年代から、各地の炭鉱の街が再生を模索しているが、現実は厳しいものがある。そのひとつが夕張市だが、今の敦賀市と事情は明らかに違う。

日本は石炭から石油へ。石油からLNG、原子力など組み合わせへ。福島の事故以来、LNG、石炭、石油の化石燃料9割りの異常な状態が続いている。

不安を募らせる市民も多い。敦賀市の財政も交付金、固定資産税など、病院の事務部門、保育士の人件費など福祉分野の経常経費を賄っている。生活の糧としてきた人たちも多い。

石油の代替の要だった原子力がゆらいでいるが、太陽光、風力など主力になり得ない電源もあり、原子力発電の存在なくては、日本の将来は難しい。その意味での敦賀市の役目もまだまだ大きい。

急速に少子高齢化、人口減少が進む若狭地域の次への転換と、ある社説は語るが、そんな簡単な話ではない。それだけ、難しいだけに、国策として進めた原子力を国として、再度、地域への後押しも必要だが、地域の知恵も必要だ。
【2013/05/18】 | ページトップ↑
現場を無視した規制委員会
Date:2013-05-17(Fri)

東北の方言の俗称をズーズー弁というが、ふれてみると愛着を感じる。NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」が快調のようだ。

主人公、天野アキの成長物語。登場人物たちが連発する方言「じぇ」が面白い。「じぇ」は、驚きを表す感嘆詞。驚きの度合いに応じて「じぇじぇ」「じぇじぇじぇ」と数が増えていく。せりふのすべてが「じぇじぇじぇじぇじぇじぇ…」となった。

迷いながらも懸命に生きるアキの口から飛び出す「お国なまり」が、全国に笑いと元気を届けている。

私の訪問した南相馬市の若者もなまり入った言葉でひたむきにボランティアなど復興に取り組んでいた。私が育った四国と敦賀とも違ったイントネーション。どこか調子外れで楽しい。

復興作業など、その中心となるのは地元の若い人であることを実感した。現場で陣頭指揮を執るトップの下、地元の若者が自信と意欲を取り戻して取り組んでいる。

ところで、一昨日、敦賀2号の「活断層」判断と、同時に委員会はもんじゅの運転禁止命令がの判断。現場である発電所は、当然のことながら、戸惑いと不安が漂っていた。なかでも、そこに働く若い従業員の戸惑いは大きい。

福島の事故の後、発電所も、もんじゅも、安全対策など懸命に取り組んできた。福島の教訓を生かし電源対策などその作業の中心は若者だ。

島崎邦彦委員長代理は「これまで何の事故もなかったのは幸いと思うしかない」や「安全の意識が低下している」とか、現場を何度も見ているかの言葉が飛び出る。

もんじゅは、今回、規制委の調査と指導に基づき、保全計画の見直し、詳細な再発防止策など体制の再構築に努力してきた。現場には規制委の突然の命令を出すことへの戸惑いもある。 

敦賀市は40年を越えて国のエネルギー政策に協力し、何度もトラブルを経験しながら、ここまできた。その中心は意欲をもって取り組む現場作業員だ。規制委員会と現場である自治体が話をすることはほとんどない。

調査団もわずか2日の現場調査だ。 規制委員会は、もっと現場を見て適切な指導をすべきではないか。原子力は規制と推進を考え、現場を大事にする感覚がないと、この先、復興も エネルギーの安定的確保も難しいのではないか。
【2013/05/17】 | ページトップ↑
規制委員会の公権力
Date:2013-05-16(Thr)

原子力規制委員会の公権力の怖さを感じている。地元も事業者も激しく反発は当然だ。専門家会議が報告書を最終的にとりまとめたことについて、福井県知事、敦賀市長のコメントが、県民としても市民としても妥当な意見と思う。

西川知事は「福島の事故との関係も不明なまま、あいまいな判断基準の活断層調査と、安全運転の手立てを考えることのない一連の原子力規制委員会の形式的な対応は問題だ。

政府は、日本のエネルギーをどう確保するのかという根本方針に基づき、国益にとって正当な判断を行うべきだ」というコメント。国のことも考えた妥当な見解だ。

また河瀬市長は、「日本原電の調査を待って結論をまとめてほしいと意見書を出したが、まったく反映されず残念だ。なぜ慌てて結論を出すのか疑問を感じる」と述べ、

さらに「今の専門家会議は偏っていると判断せざるを得ない議論が多い。もっと幅広い専門家の意見を取り入れて、活断層があるかないかを議論してほしい」と述べて、規制委員会の議論のあり方にも疑問を呈した。

報告書を読んでも。科学的に十分根拠のある結論と言えるのか。極めて疑問である。この分野では素人の私だが、報告書は、敷地の端に原電が掘った穴で見つかった短い断層に着目し、地震を引き起こす活断層と認定した。しかし、この短い断層が2号機の真下の断層につながると、どうして言い切れるのか。報告書は明確な根拠を示していない。

専門家チームの藤本光一郎東京学芸大准教授も、「学術論文には到底書けないもの」と、報告書の根拠の乏しさを認めた。

しかし、座長でもある島崎邦彦規制委委員長代理は、最初から「活断層の可能性が高い」と強調し、会合で原電の発言をほとんど認めず、説明の機会を設けても、発言を遮ったり、途中で持論を展開したりした。結論ありきの、まさに白い巨塔の学者の権威社会を感じるのは私だけであろうか。 

原電は、6月末にも調査結果をまとめると繰り返しているにも関わらず、拙速に結論出す真意がわからない。それも、2号機の真下を通る断層について、原電は12万~13万年前以降は動いておらず、活断層ではないとする具体的な科学的論拠の裏付けを示そうとしている。

結論ありきの公正さを欠く公権力の行使の強さを感じている。それだけに慎重にも慎重にもデータに基づく冷静な判断を再度、お願いしたい。
【2013/05/16】 | ページトップ↑
結論ありきの原子力規制委員会
Date:2013-05-15(Wed)

今日という日が、敦賀にとって、どんな日になるだろう。原子力規制委員会の議論がどう展開されるだろう。

ところが報道各社は予想し、結論をあげている。もし、逆転的な議論展開になるなら、まだましだが、これだけ断定的に報道されるなら、規制委員会のあり方が問われる。

報道によれば、原子力規制委員会の専門家調査団は敦賀原発2号機直下の破砕帯について、活断層とする報告書をまとめる方針を決めた、とある。昨年12月の第1回会合ですでに活断層との見解をまとめ、判断が「拙速」との意見が相次ぎ、事業者などの意見を聴くよう運営方法を見直し会合を重ねていた。

だが、いずれも形式的なもので、初回会合を追認するだけの「結論ありき」の会合が続いた。報告書のとりまとめ時期も疑問視される。原電は6月末までに断層の追加調査を終了する見込みだ。ここまで来れば、原電の調査結果を待って評価するのが現実的ではないか。

安全側という規制委員会の田中俊一委員長は重く、権限と権力をもつ。企業の存続、地域の雇用、経済や生活にも大きな影響を与える。

それだけの結論を議論するはずが、繰り返しもなるが、今日の報道各社は「結論ありき」で取り上げている。世論誘導の原子力規制委員会の情報流出とも受け取れる内容でもある。

もんじゅの使用停止命令の委員会も結論ありき、敦賀2号も事実上「追認」するだけの会合、このままでは来れば、報道各社を利用した権力の横暴と受け止めざるを得ない。
【2013/05/15】 | ページトップ↑
原子力規制委員会の報道と対応に思う‥‥
Date:2013-05-14(Tue)

昨日、気温30度にせまる日差し、だが、湿度が少なく爽やかだ。田んぼに水が入り、田植えが始まるとカエルの合唱の季節である。この時季の敦賀は、一年のうちで一番さわやかで、自然と人の営みが強く結びついていることを実感できる。

この敦賀にあって、どうしても重たい気分にされる報道が続いている。「もんじゅ」について、国の原子力規制委員会は、施設の使用停止を含め法律に基づく厳しい命令を出す方向で検討しているとかの報道、なぜ、開かれていない規制委員会の情報が漏れるか、不信感さえ、覚える。

管理体制など課題はあったが、なぜ、この時期、異例の「停止命令」か、私には疑問が残る。敦賀2号の破砕帯問題も対応に問題が指摘されるなかで、その判断基準が釈然としない。

具体的には、施設の使用停止や点検方法などを定めた「保安規定」の変更の命令が検討されていて、命令が出ると運転再開に向けた燃料の交換や制御棒の動作などの準備作業ができなくなる。

報道の規制委員会は明日15日の定例会合でまだ開かれていないのに、さも結論ありきのような報道姿勢にも問題があるのではないか。

報道のあり方、世論誘導の可能性もあるだけに慎重にあってほしいと思う。

いずれにしても、原子力規制委員会は、権限と権力をもっているだけに、情報管理はもとより、措置を行うに当たっては、結論ありきではなく、データや根拠を積み重ねて、慎重にわかりやすく納得がいく議論を踏まえたなかで、妥当な判断しないと、敦賀市民だけではなく、国民から離れた存在になるのではないか。
【2013/05/14】 | ページトップ↑
なぜ、待てないのか、規制委員会の常識が問われている。
Date:2013-05-13(Mon)

昨日は「母の日」。花屋は当然だが、コンビニもスーパーも、バレンタインデーに続いて商売になる企画が組めるとか。

連休の終わり、岩手の盛岡を訪れた。パンフレットに啄木と賢治の青春の街とのキャッチコピーが心に響いた。多感な青春時代のそれぞれの約10年を、盛岡で過ごし、その足跡を訪ねることができる。

なかでも、石川啄木は、24歳で出した初の歌集「一握の砂」には、今なお人々の心を打つ歌がたくさんある。その中に、

たはむれに母を背負ひて
そのあまり軽(かろ)きに泣きて
三歩あゆまず

啄木は母カツが39歳の時の子供だ。この歌が詠まれたのは、カツが還暦を過ぎたころにあたる。明治の末の60代といえば、かなりのお年寄りという感覚だろう。

啄木にとって、大きく重い存在だったに違いない。いたずら半分で母を背負い気づいた体の軽さ。その落差に啄木は衝撃を受け、立ちすくんでしまった。母も同じ39歳の時に私を産み80歳になって歩けなくなった時、背負った重さ感覚は、全く啄木と同じだ。

「母の日」が今、商売になろうと 母と子の関係は今も昔も変わらない。人の道にも通じる。この当たり前のことがなされず、まかり通ろうとしている。

原子力規制委員会の専門家チームが敦賀2号機直下の破砕帯について評価報告をまとめる。これを前に福井県は10日、規制委の方針を批判する内容の要請書を規制委に提出した。

今日は市長、議長が規制庁に出向き要望書を提出する。県の要請書にあるように、評価報告について「結果は発電所の存廃に直結する」との危惧を表明した上で「事業者が新たなデータを提出するたびに結論を出す規制委の進め方は、立地地域に大きな混乱を与える」と批判。

私も今週15日にもだそうと結論を出そうとすることに、普通に不信感を覚える。なぜ、調査結果を待てないのか、わずか半月のことが、まさに結論ありきの委員会でもある。
【2013/05/13】 | ページトップ↑
中坊さんと敦賀の処分場問題
Date:2013-05-12(Sun)

四国の私の世代の少し後、粉ミルクに猛毒のヒ素が混入した「森永ヒ素ミルク事件」が起きたのは1955年。約1万3千人が被害を受け、翌年までに130人が死亡した。
森永の徳島工場でつくった粉ミルクにひ素が混入して乳児が死亡し、乳児が中毒になるという大惨事だ。それも加害者は森永であっても直接、飲ましたのが、母親だから、いっそう問題を深刻化させ、社会的な事件となっていた。

友人の妹に体に不調を訴える現実を幼少の時からみると、三つ子の魂ーとなる。私も森永の粉ミルクで育ったと母から聞かされ、時期が合えば、同じ運命をたどったかない。
この思いは半世紀たった今でも残り、不買運動的な後遺症をとどめている。

このミルク事件発覚の年に司法研修所に入り、後に被害者弁護団長となる元日弁連会長の中坊公平さんが83歳で亡くなった。

中坊さんという人間の原型は、森永までで出来上がったと回顧している。当初は弁護団長を断るつもりだったらしい。事務所経営が安定し始めたのに、それを失うのではないかと、ごく当たり前の人間として考えもしていたとか。ある本で詠んだことがある。

その中坊さんが四国、近畿一円の被害者宅を一軒一軒訪ね、聞き取った親と子の苦しみを法廷で40分間にわたって、原稿も見ずに弁じた。わが子に毒を飲ませたと自身を責める母親、「アホ」と差別される子の日常。裁判長が涙をこらえようと天井を仰いだのは語り草である。

消費者問題でも敏腕を発揮、「平成の鬼平」と呼ばれたが、後年、不良債権の回収方法をめぐって批判を受けたり、刑事告発されたりした。また、同じ四国の香川県の豊島の産廃問題にも中坊さんが取り組んだ。

私も視察で何度か訪れ、中坊さんの活躍ぶり本で読んだ。先日も豊島、直島を訪れた。かつてのゴミの島、精錬の島が、国際芸術祭として観光客が訪れ、産廃問題は、いったいどこに行ったのかと思うほどの変わりようだ。

敦賀の樫曲の処分場問題で、十数年前か、当時、中坊さんの助けを借りようと仲間で話し合い相談を持ちかけたこともあった。敦賀の処分場にはシートがくまなくかけられビスフェノールなど汚染物質も日々、管理され、その効果が確認されている。完璧では、何しろ妥当な解決策と思っている。その問題も豊島と同じように風化というより忘れ去られようとしている。

【2013/05/12】 | ページトップ↑
介護保険の苦悩と人材確保
Date:2013-05-11(Sat)

介護保険制度は、利用者にとってなくてはならない制度になっている。ただいかんせん、高齢化のスピードが速すぎる。保険料の上昇も速い。

介護保険の財政事情はその速さに追従できていないとも言える。65歳以上の保険料月額(全国平均)は制度が始まった2000年度は約2900円だったが、現在は「限界」とされる約5千円だ。25年度には8200円という試算もあるが、負担が難しいような保険料になれば制度は破綻する。

当然、見直しも必要だが、管理する市町村の介護従事者など人材も限界がある。議会でもこの点を指摘し、数年前からボランティアの導入を 提起してきた。福井県内でも鯖江市、福井市で導入している。ただ、制度に組み入れるには課題も多い。ボランティアの意識付け、継続、現場での利用者とのトラブルなどの事前に考えておくべきこと多い。

厚生労働省でもこの動きが加速してきた。介護保険制度に、「介護予防サービス」というものがある。「要支援」と認定されたいわゆる軽度の人が、それ以上悪化するのを防ぐのが狙いだ。

福井新聞のトップ記事にもなったが、この流れは高齢化の進展と、一方で、元気なお年寄りが多い現状から考えると自然な流れでもあり、私は制度に組み入れるべきとの主張だった。

なかでも、「介護予防サービス」について、厚生労働省が介護保険からの切り離しを検討している。市町村の事業に移し、ボランティアやNPOなども活用した、地域の実情に合った柔軟で効率的な仕組みを探る。年内には方向性が打ち出されるとのこと。

特に、要支援の人は約150万人。予防サービスの、介護費用全体に占める割合は5%程度だ。その見直しには「軽度者の切り捨て」という批判があるが、現実を考えると、どこかで踏み込まなければならない内容も伴う難しい課題だ。

高齢化の進展、利用者の急増、当然、介護費用も増す。持続可能な制度とし、認知症や医療的ケアが必要な重度者へのサービス財源を確保するためには、要支援の利用者と向き合う必要があることも必然だ。市町村の事業とすると、自治体の姿勢や財政力の違いでサービス内容に格差が生じることも必然だ。国家財政にも限界がある。

ボランティア制度を組み入れるのは一朝一夕にはできない。社会福祉協議会の支援を頂きながら、制度だけに頼らず、人材不足やひとり世帯の急増など、この敦賀市も高齢者が安心して暮らせる地域をどうつくるか、早晩、問われる。
【2013/05/11】 | ページトップ↑
人口減少問題は、福井県全体の活力、原子力発電所とも密接に関係する‥‥‥
Date:2013-05-10(Fri)

政治が人口減少社会に対して対応できる準備が整っていないことが言われて久しい。地方は、なおさらだ。医療、年金、介護の社会保障は、もちろん大幅に人口を減らす福井県全体の活力の問題もある。その中の敦賀市であることも考えておかねばならない。

県の人口が2040年には22%減って約63万3000人になることが、国立社会保障・人口問題研究所の予想。

減少率の大きさは全国で22番目となっていた。 最も減少幅が大きくなったのは池田町(減少率48%)は、大変失礼だが、限界集落とも言える減少となる。

嶺南のおおい町(34%)、美浜町(32%)も同じだ。原子力発電所の再稼動や40年問題とは別に横たわるから、この原子力の雇用が絡めばなおさら深刻だ。

敦賀市もこの影響を受けはじめ、逆に引きずられると私はみている。今後、転入出による社会減への対応も重要だ。08年の県の推計では、県外への進学者のうち、就職などで県内に戻って来た人は3分の1程度。

従来からも、あったとはいえ、ここ数年、定着どころか増える傾向にあり、原子力発電所と密接に関係する雇用は、本当に今が正念場だ。

敦賀市も介護、医療の求人は多いが、介護職は給与との関係もあり、製造業もあるが、そのパイとも言える量の問題で、若い人にとって、働く場が少ない現実を直視しなければならない。

余談になるが、新幹線の金沢終着が10年以上続くが、逆にしらさぎ、サンダーバードも金沢終着となり、観光、ビジネスが、金沢ひとり勝ち。福井県が逆の影響を受けることは、確かだ。これと人口問題が密接に関係するとみていいだろう。

自然減少は、まだまし、現状維持を評価されていいが、出生数を増やすため、県は06年度から、保育所や一時預かりサービスの利用料を第3子から無償に。10年度からは県と市町が小学6年生までの医療費を全額補助しており、都会に比べて待機児童の問題もなく、比較的良質な環境だが、いかんせん社会的減少の深刻さだ。

嶺南の産業構造は、明らかに原子力発電所と共にあると言って過言ではない。敦賀市でも解決できない、国レベルの話が多いが、福井県全体の問題として、深刻にとらえるべきと思う。
【2013/05/10】 | ページトップ↑
まちづくりと議会の判断
Date:2013-05-09(Thr)

議会の議決は、大きく、将来のまちづくり、あり様を変えることがある。敦賀市で言えば、市庁舎の移転だ。港から中央町に移転したことは、街の発展に寄与したことは言うまでもない。

一方で、港町の敦賀にとってどうだったのか、大和田荘七の遺産でもある市庁舎を取り壊しての決断だった。大きな判断には、必ず、裏表がある。

河瀬市政であれば、市民温泉リラポートは、市民の憩いの場所であり、年間10万人以上の市民が利用している。一方、維持費で年間5千万円以上がかかり、今後は老朽化に伴う修繕などの経費も予想される。
近くで言えば、市立看護大学の設置の判断が、看護師確保、高度医療など、その意義は大きいが、一方で、年間約3億円と言うべき市税を投入することになる。決めた以上はいかに、より良いものにするのが議会の役目でもある。

能書きが、長くなったが、市立敦賀病院の駐車場の不便を市民から昨日も提起されたが、ある程度の我慢も必要に思う。当時、議論にもならなかったが、現在の場所での改築を私も良しとした。

理由は、市立病院まで郊外に出ることが、近隣の住民のためにも、敦賀市の全体のバランスからも、改築経費からも、妥当との判断だ。その判断は、今でもまちがってないと思う。

ところで、先月30日、福井県では報道されなかったが、新・舞鶴市民病院が起工舞鶴市立舞鶴市民病院の新築起工式があった。現在地の同市溝尻から舞鶴赤十字病院の東隣に移転、高齢化社会に伴う慢性期医療に対応するための療養病床100床を備え、来春、開院する。

鉄骨3階建て約4,400平方メートルで、2、3階に病室50床ずつを設け、2階の連絡棟で赤十字病院と結ぶ。整備事業費は約14億7,000万円。

舞鶴医療圏では、国立舞鶴医療センターや舞鶴共済病院でも新病棟の建設が進んでおり、医療の高度化、利便性を考えて、各地でハード面での整備は着実に進行している。ただ、どこの地方病院も医師不足は深刻であり、今後は医師、看護師確保が大きな課題だ。

市立敦賀病院の課題は駐車場に限らず、療養病床の設置など、ハード、ソフトの両面で敦賀市の重要であることのはかわりない。
【2013/05/09】 | ページトップ↑
勝海舟など、気比の松原の石碑の面白さ‥
Date:2013-05-08(Wed)

気比の松原を早朝、散歩すると歴史上の有名人に出会うことができる。まずは、関東大震災後、東京復興に尽力した後藤新平の「松原園」の松原小学校前の石碑と出会う。

明治天皇巡幸記念史跡(明治11年)もある。これを受けて、勝海舟が詠んだ漢詩もある。

「會経駐輦處 黎首憶甘棠松嶺如奏曲 海涛和洋々辛卯仲秋」(ここは嘗て明治天皇がご覧になったとこである。国民は明治の御代を喜んでいる。松風は音楽のようであり、波の音もそれに合せてまさに洋々たるさまである)

と、碑文を敦賀市教育委員会が注釈をつけて説明している。勝海舟が建立したのは、明治24年9月15日とある。

明治維新の幕臣である勝海舟の身分を考えるとこの碑文は不思議に思う。だが、NHK大河ドラマ『八重の桜』をみると納得できる。

番組は、今は、江戸幕府と薩摩藩、長州藩の主導権争いの物語が続く。これから、会津藩が孤立し、主人公の山本八重が鶴ケ城にこもり戦う。幕府に忠義を貫く会津藩主松平容保と、時流を自由に泳いでいく幕臣勝海舟らが対照的に描かれている。

このことをみると、松原の碑文は納得できる。番組で「幕府は熟し過ぎた柿みたい」と語る勝海舟が薩摩藩の西郷隆盛に、言い放つせりふの延長線に松原の碑文があると思うと納得だ。

歴史上の、江戸城を無血開城させた勝は、隠居の身でありながら全国を漫遊して、この敦賀にも訪れ碑文を残し、明治32(1899)年まで生きた。

隠居した晩年に語った坂本龍馬をはじめ、幕末に活躍した人物評、時局批判を集めた『氷川清話』は小気味良くて面白い。このことと松原の碑文のミスマッチも面白い。 

季節は違うが、松原の中央には、

「松原の 続くかぎりの 秋の晴」と詠む、四国松山の高浜虚子の碑文にも出会う。
【2013/05/08】 | ページトップ↑
県の二次医療圈の将来像と不安
Date:2013-05-07(Tue)

地域の医療供給体制を考えるとき、基本単位となる医療圏が1次から3次まである。1次医療圏は市町村、3次は県、そして2次はいわゆる広域生活圏と重なる。

2次医療圏とは、特殊な医療を除く、入院治療を主体とした一般の医療需要に対応するために設定する区域であり、主に病院の一般病床及び療養病床の整備を図る地域的単位として設定するよう規定されている。

福井県内の医療圏は、第6次福井県保健医療計画の中で福井坂井地域、丹南地域、奥越地区、嶺南地域の四つに区分としてそれぞれの医療圏毎に基準病床数が定められいる。

この3月に出された福井県の医療計画を読んでみたが、今一つ、医療の体制が理解できないでいる。特に高齢化が進み、医療施設が少ない嶺南の地域性への配慮がどうか疑問が残る。

将来、療養や介護で在宅と施設の比率はどうなるかなど、医療施設が整う嶺北とは違い、この二次医療圈が、大事になる。議会でも取り上げた透析の体制もその一つだ。

その上、厳しさを増す医師、看護師不足も重なる。これまでもそうだが、市立敦賀病院の医療体制、市立看護大学の設立と、広域圈ではなく、敦賀市単独の事業で、予算も敦賀市の一般会計からの持ち出しで、この二次医療圈の半分近くをまかなっていたとも言える。

高齢化の進展で、例えば、在宅中心を目指すのであれば、訪問診療の技能に優れた医師、看護師の養成、さらには、保健師、薬剤師、リハビリに従事する専門職の養成はもちろん、そのネットワーク構築など、不透明なままだ。 

最近は、国も2次医療圏ごとの体制整備を重視する。医療圏ごとの長期的計画づくりが求められるはずだが、福井県の計画は、この嶺南地域、中でも敦賀市、美浜、若狭地域の医療体制の整備は二の次という印象さえもった。
【2013/05/07】 | ページトップ↑
中心市街地のシャッター化と今後
Date:2013-05-06(Mon)

福島など、各都市をまわって強く目にはいった光景がある。東北の仙台市、盛岡市など県庁所在地以外の地方都市の中心市街地のシャッター化と、地震以降の現実はなお厳しい。人口と中心市街地の状況が密接に関係しているとも感じた。

店舗が入れ替わり、飲食を中心とする全国チェーンが増えているに感じる。敦賀でもカレー屋、コンビニ、保険会社と、その現状は同じだが、出店するものへの補助がなければ、もっと現状は厳しかったと言えるのではないか。

地元商店の高齢化に変わり、全国チェーンの進出が一定の集客の役割を担っているようにも感じた。

敦賀もそうだが、道路事情のよさもあり、郊外型ショッピングセンターが、どこも増えている。規制緩和による量販店、コンビニ、ドラッグストアなど新業態の店舗展開が続く。

どこのビジネスも、時代に応じたイノベーションが必要なことは商いの世界も同じ。商店の個性を磨くことなしに、買い物客をつなぎ留めるのは難しい。

なかでも福島、宮城、岩手の海岸沿いの各中心市街地は壊滅的な被害を受けたところもあるが、一方で、石巻市で、ボランティア活動の拠点となったところもある。また、新たな場所に仮設店舗を集約させたところもある。津波の後も住み続け、商売の再開から復興の強い意思を感じた。

地元に住むからこその、地域へのこだわりと役割があるとも感じた。敦賀も駅周辺整備と合わせて駅前商店街の活発化など、まだまだ、その役割はあるとも感じた。
【2013/05/05】 | ページトップ↑
復興による地域格差
Date:2013-05-05(Sun)
この連休、福島の浜通り、南相馬市を訪れたが、東日本大震災から2年と2か月。福島、岩手、宮城3県、太平洋沿岸を含む被災地では、被害程度や進み具合の差はあれ、生活再建や地域再生へ向けて苦闘が続いていることを目の当たりにした。

大震災は大切な家族を奪い、その後遺症は大きい。津波に夫を奪われた人とも会ったが、子どもと全国を転々とし、「連休の合間に戻ったものの、職がない」と語っていた。

ハード上は、国の支援により道路や漁港、農地などの復旧は徐々に進む。被災地は着実に復興へ向かうものの、それでも、復興の足取りが重い。公営住宅建設や、津波被災地の高台移転といった住まい確保の動きは始まったばかりだ。農業・漁業の回復も道半ばだ。

放射性物質の除染作業も進むが、これも大変な作業となっている。風評被害も現在進行形だ。被災者は生活の将来像が描けない地域も多い。震災以前から人口減少や高齢化が進み地域の活力が失われつつあったところに、震災がそれに拍車を掛けようとしている。 

生活基盤の回復遅れなどにより、若い世代を中心に農漁村から都市部や県外へと人口流出が続く。町が再建されても高齢者しか住まなければ、地域の持続可能性は望めない。若い世代が収入を得て暮らしが成り立つ環境を築かなければ本当の復興にはならない。

先日も、仙台市に入ったが、繁華街、飲食店など、復興特需ともいうべきか、活況を呈していた。地震保険金の支払いなどで家庭にお金が入ったとか、復興関連で滞在する作業員や出張で消費の先導役になっているとも。

ただ一方で、息切れを懸念する声もあり、相馬や石巻など地方の沿岸部は、景気も含め若い雇用面でも「仙台の一人勝ち」との声もあり、地域格差が深刻とも感じた。

敦賀でのがれき処理はなくなったが、全国各地の支援が心の支えにもなる意味は大きいと感じた。私のみるかぎり、復興を阻む震災がれきの処理も、道半ばだ。

東北各県で官民で他県のがれきを受け入れている市町村もある。被災地から遠く直接の支援は難しくても「忘れない」ことは大切だ。震災の大きさもさることながら、震災後の後遺症も大きく、復興も道半ばだ。
【2013/05/05】 | ページトップ↑
東北の長さと桜の気まぐれ
Date:2013-05-04(Sat)

季節の気まぐれを感じた。この春、驚くべき早さで列島を駆け上がった桜前線は、北東北で足踏みしている。

連休中、東北の桜の名所を巡るバスツアーもあったが、これが見事に空振り。敦賀では桜の開花が平年より10日早く、福島も例年以上に通り過ぎようとしていたが、ここに来て、青森、秋田、岩手では5日遅い。

弘前城の桜はようやくほころび始めたところ。内陸部の角館の桜はまだつぼみだとのこと。JR東日本のポスターの角館の桜は見事だが、この連休咲くのか心配だ。福島はなんとか連休前半に満期を終え、見事な地理具合と散り具合となった。

花咲かじいさんの気まぐれは、観光客には冷たい。秋田、青森、岩手の内陸部は、木と人波を見る旅となりそうだとのこと。

弘前城にも角館にも、今年は、観光復興という東北共通の思いがあり、東京など観光会社も相当の入れ込みだったとも聞く。

この東北の長さも、福島は、桜が終わった今度は新緑が山や里は見事だ。日々コントラストや彩色を変えていく。田には水が入り、この時季のことのほか美しい。

東北の桜の名所は、この連休、相当寒かったが、これほど恵まれた自然がある。たくさんの人が来ている。休める人、かき入れ時の人、さまざまだろうが、連休もあと少し、事故がなく、気持ちよく帰れますように。
【2013/05/04】 | ページトップ↑
観光復興と芭蕉
Date:2013-05-03(Fri)

昨日は、寒かった。ここはやはり、東北だ。作業をするにもこの季節のこの寒さこたえる。ところで、東北や北陸にとって、芭蕉の足跡と同時に、どれほどの観光客の足を運ばせるか。芭蕉も歴史を平泉など藤原三代の夢の跡ととらえるなど、歴史と自然を題材に、その地域の貢献の度合いはすごい。

敦賀の色が浜など、芭蕉が来て句を詠んだだけで、その地域を訪れる観光客の目は違う。福島も同様だ。

早苗とる 手もとやむかし しのぶ摺 (芭蕉)

これは福島で詠んだ句。三省堂・新明解シリーズ「奥の細道」(桑原博史監修)によると、句の意味は、「(早乙女たちが苗代で)早苗を取っている手つきは、昔しのぶ文知摺を摺りそめた手つきをしのばれることである」とのこと。

芭蕉が福島に到ったのは5月1日(新暦6月17日)。「奥の細道」の旅に出発したのが3月27日(新暦5月16日)だから、江戸たって1ヶ月。

日はさらに長くなる。空気もさわやか。春が遅い東北地方は新緑がまぶしい季節を迎える。

当時の旅は徒歩だ。約2400キロに及ぶ行程。敦賀の地を踏んだのは、旅も終わりの旧暦の秋、8月14日から16日の敦賀滞在で、氣比神宮~金ヶ崎~金前寺~色の浜~本隆寺と、仲秋の名月を期待しての訪れ。これを訪ねての観光客も多い。

福島も芭蕉の自然、歴史を求めて大勢の人が訪れている。風評被害に悩まされてきた福島の観光地にとっても、この連休は絶好の機会となっている。

観光復興ともいうべきか、復興に向けた努力と期待も大きい。これに応えるように、全国からの観光客も多い。九州ナンバーの車も見える。

私が訪れた相馬にも東京をはじめ全国からのボランティア、観光と訪れ支援をしている。驚くのは、若者の多いことだ。学生、サラリーマンと、この連休を利用して、なんとか復興してとの思いは、自然と伝わる。

一方で、この連休を利用しての被災された家族が集まる期間でもある。このGW、まだまだ日本は捨てたものではない。
【2013/05/03】 | ページトップ↑
大震災の傷跡
Date:2013-05-02(Thr)

日本列島は本当に長い。今年は4月の気温が低かったせいか、東北は桜が各地で、今、満開か、散り始め。八重桜は今が見ごろなものが多い。また、秋田の角館など、まださいていないところもある。それもここ数日も気温が低く連休で訪れた観光客をがっかりさせたとか。

震災後3回目の春、震災の傷跡は大きいが、桜は勇気を与えているようだ。それに、この地方は敦賀とは違う花が同時期に見ることができる。

「津軽では、梅、桃、桜、林檎(りんご)、梨、すもも、一度にこの頃、花が咲くのである」。太宰治の「津軽」の一節だ。

ニュースでは梅と桜が逆転したとの報道もあった。まさに春本番だ。

ところで、本来ならば、この季節、福島の浜通りは、潮干狩りができる。震災で休止に追い込まれた。春の訪れを告げるはずの風物詩が未だに訪れていない。風評被害も大きい。

相馬では、地盤沈下で干潟が消え、再開のめどは立っていない。伺うと、漁協による放流と自然産卵で資源が守られ、産地として定着した。津波は解禁直前の内海を襲った。海底はかき回された。引き波は建物も船も沖合に持ち去った。

それでも、アサリの稚貝が数多く確認でき、相当数の親貝の存在が裏付けられたという。大災害を生き抜き、命をつないでいる。

桜に話を戻すが、「桜切るばか、梅切らぬばか」ということわざがある。桜の木は枝を切ったり、折ったりすると弱る。一方、梅の木は剪定しなければよい花が咲かず、実もならないということを教えている。

アサリはたくましい反面、解禁日をもうけ取りすぎを防ぎ、放流と自然産卵で守ってきたが、まだまだ震災の傷跡は大きい。

【2013/05/02】 | ページトップ↑
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