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北朝鮮のミサイルと漁民
Date :2017-12-01(Fri)

きょうから12月。敦賀市の西浦、東浦の海岸には、よくハングル文字のゴミが漂着する。また、冬の日本海は11月を過ぎた頃から荒れ出す。敦賀半島の美浜側の海は様相が変わる。12月を過ぎれば本番となる。昔、冬の乗船実習での荒波は体にたたき込まれるように、感覚で残っている。

北朝鮮の話題は重苦しいものばかりだ。ICBMミサイルの報道の一方で、全長7メートルの木造船が流れつき、船倉内で8人の遺体が見つかった。トップと国民の格差の異常さ。北朝鮮の漁船のようだ。拉致問題に絡んで、北朝鮮の詳細な情報はメールで入ってくる。

北朝鮮の船の漂流、漂着は平成27年に45件、平成28年には66件と増加の一途をたどっている。これは金正恩労働党委員長の指示による「漁獲獲得戦闘」で食糧不足を補うためとされている。

沿岸部はすでに中国側に漁業権を譲渡しているので、遠海に出て漁をしなければならない。老朽の木造船、燃料不足のために事故が起きると言われている。日本海の好漁場「大和堆(やまとたい)」などで操業中に難破したり転覆したりしたとみられる。

簡素な造りの老朽船では冬の荒波に耐えられない。無謀ともいえる操業に漁民らを駆り立てているのは、食糧不足とそれを漁業で打開しようとする金正恩政権の国策だ。

危険な冬場も「冬季漁獲戦闘」と称し、朝鮮労働党が目標を示し漁に出させる。機関紙は「黄金の海の全盛期を切り開こう」とのスローガンで漁民を鼓舞。1カ月、徹夜で行った漁を模範として紹介している。

漁民の命など歯牙にもかけない動員である。北朝鮮は外貨獲得のため周辺海域の漁業権を中国に売却した関係で、漁民は遠海に出ざるをえない。

日本の排他的経済水域(EEZ)での違法操業も「決死貫徹」を求められている。北朝鮮はその日本海にまたミサイルを落下させトップは笑顔で兵士と抱き合い、一方で漁を続けていた人たちは荒波と寒さか、漁民が哀れに思えて仕方ない。
【2017/12/01】 | ページトップ↑
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