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敦賀港の現実と重要港湾
すっきりしない天気が続いている。道路渋滞に正直うんざりだ。とはいえ、お盆は大切にしたい行事。肉親と顔を合わせて近況話に花を咲かせる。祖先に花を供えて手を合わせる。ふるさとは温かい。

連休分散化を思案する政府だが、盆の時期は動かせまい。みんなが休まないと休めないのが日本人の性分。そこに、世界の動きについていけない日本があることは確かだ。道路行政も港湾行政も同じように思う。

前原誠司国土交通相が今月初め、43の重点港湾を選定し、発表した。幸い、敦賀市が選ばれた。安堵さというより当然だという気持ちだ。ただ、この問題では国の選定過程の不透明さだけでなく、これまでの県の港湾戦略への疑問を持っている。

国は全国の港湾を三大都市圏のスーパー中枢港湾、新潟港など23の特定重要港湾、それを補完する103の重要港湾、それ以外の地方港湾に区分。投資の参考にしてきた。しかし、総花的な投資が財政の膨張を招く一方、国際競争力の強化にはつながっていないとして、前原国交相が「選択と集中」を指示。

アジアのハブ(拠点)港湾として京浜と阪神の2地域を指定するとともに、重要港湾の中から優先投資の対象とする重点港湾を絞り込んだ。

ところで、大きく世界の流れをみて、船荷のコンテナ化で、日本の港の役割は下がった。2006年以来、コンテナ貨物取扱量はシンガポール、上海、釜山などが毎年世界一~五位なのに、日本の港は二十位内にも入らない。アジア-北米、アジア-欧州の基幹航路就航の船がわが国を素通り、日本発着貨物は釜山などで積み替えられることも多いとか。

最大の課題は、敦賀港もそうだが、日本のどの港湾も釜山と比べ約四割から五割も割高の港湾コストだ。荷役、入港料、水先案内を含めコスト全体の圧縮を迫られる。そのため、荷役に効率的なターミナル造成と一元的な運用、内航、トラックによる貨物集散ルートの集約と改善を国は狙っている。港湾の拠点化もまだまだ見えてこない。指定港湾への国の具体的な支援策はまだ明らかでない。削減傾向の港湾整備予算、たとえば岸壁の整備・改修が指定港湾に集中することは予想される。

そこで、福井県の港湾戦略の港湾戦略だが、今後も続く福井新港との予算配分にも問題がある。また、ポートセールスしかり、今に始まったことではない。貨物取扱量は10分の1程度。大型コンテナなど福井新港には水深不足で接岸できない。逆に、九頭竜川河口に造った港湾であるだけに、毎年多額なしゅんせつ費用が要る。港に隣接した工業用地の多くも売れ残ったままだ。そう語る敦賀港も取扱量でも日本全体でみれば40位台をさまよっている。かつての栄光にしがみつく現実でもない。

拡大し続けるアジア経済を視野に、敦賀港を日本海の拠点港として、どの港湾にどういった機能を担わせるのか。そのために適切な投資規模をどう設定するのか。国だけでなく、県もグランドデザインを描く必要がある。日本はもう手遅れと語る専門家も多い。一方で、中国、ロシアなど北東アジアとの一層の経済交流が増すとの見方もあり、どう敦賀港を整備するか、現実を見て、底の浅い議論を積み重ねるのではなく、拠点港だけでなく、世界の流れを意識した戦略が必要なことは言うまでもない。 それほど難しい時代だ。
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【2010/08/15】 | ページトップ↑
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