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厚みのある産業構造
Date:2010-08-29(Sun)

現実をしっかりと把握しておくことは大事だ。特に経済指標で、地方の有効求人倍率は、地域の経済がどのようになっているか把握する上で、重要な判断材料となる。

一昨日のテレビ、昨日の新聞と、福井県内の先月の有効求人倍率は0.82倍で、前月より0.05ポイント上昇し、おととし秋の世界的な景気悪化の直後の水準にまで戻った。

それも、全国平均より0.29ポイント高く、全国で2番目の群馬県を0.07ポイント上回り最も高くなっていた。仕事を求める人の数を去年の同じ時期と比べると15%減った一方、求人数は26%増えたからだとの分析。

新規の求人数を業種別に見ると、ほとんどの業種で去年よりも増えて、製造業で43%、建設業で27%、卸売・小売業で15%増えた。なかでも製造業の復活が今夏にけん引役であったことは確かだ。

公共職業安定所ごとに見ると、小浜が最も高く1.08倍、敦賀が1.06倍となったほか、製造業が盛んな武生で0.65倍と、前月を0.12ポイント上回って上昇幅が最も大きくなった。

敦賀のハローワークで、新規求人数を産業別で10人以上増減があったものを前年同月比でみると、生活関連サービス業、娯楽業で100.0%増、製造業で84.6%増、建設業で41.3%増であったが、複合サービス事業で88.9%減、教育、学習支援業で77.8%減となった。

着実に地域経済の復調し、それが消費にまで回り始めていることが敦賀でも読み取れる。小浜と敦賀の有効求人倍率の高いのは、安定的な発電や原子力の事業に支えられ、それに製造業、建設業の状況で上下するパターンが最近の傾向だ。

今後の見通しについて、急激な円高、株安など懸念材料も多く、夏の暑さで、消費にはで回り始めた経済が、先行きは楽観視できないことは確かだ。

かたくなるが、政治学者の丸山真男が、半世紀ほど前、『理想はいいが、実際はそういかない。現実は固定したもの。そう考えていいか。現実の中にいろいろな可能性がある。「可能性の束」と見てはどうか。理想と現実を関係づけ、どの方向に伸ばしていくか、どの方向が望ましくないかを判断することが必要でないか』と提起している。

この視点でみると、敦賀にはいろいろな可能性がある。敦賀3,4号の建設などもあり、原子力や発電で支えられた産業構造の基本は、半世紀近く変わらないと考えるが、より厚みのある産業構造に変えるには、やはり製造業を確実に増やすか、確実に減少しつつある建設業からどう転換するか、毎年のように増えるサービス業も食えるサービス業というか、求人が恒常的に高い介護分野への展開などである。

将来への敦賀が人口減少、少子高齢化対策にも、有効求人倍率の指標は大事だ。

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