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もんじゅカードと現場実態・・・・。
Date:2008-03-16(Sun)

一昨日の敦賀市議会の原子力対策特別委員会で「『北陸新幹線の敦賀までの一括認可』と高速増殖原型炉「もんじゅ」の再開は、絡めない。ただ、この広域連携大学の国の協力姿勢は見極めたい」との見解を敦賀市の理事者側は示した。

判断として、何でもかんでも「もんじゅカード」は、地元としても使うべきではないとの見解は、妥当なところだ。

政治的に、これまで、地元が果たしてきた見返り、と何度か、使われてきた手法だ。政治的手法で80万県民、7万市民を代表しての駆け引きは、ある意味では理解できるが、その結果がどうであったか。検証すべき時期に来ているといえる。

たとえば、市民温泉リラポートが、国からの交付金23億円、市からの持ち出し20億円、確かに10万人規模(観光客を入れると20万人を超える)の市民が毎年利用し、健康増進と憩いの場所になっている。しかし、一般会計からの持ち出しは毎年約1億円。今後、施設の維持管理、リニューアルを考えると、用地選定、企画、設計が、どうであったか、疑問が残り、今後、指定管理者制度を導入しても、費用負担などの課題は多い。行政の頭だけで、商売的な温泉経営を立案、計画しても、難しいとの結論でもある。

昨日、福井大と京都大、大阪大、名古屋大などが連携して原子力やエネルギーの研究に取り組む拠点施設の設立を目指す「広域連携大学拠点検討委員会」(委員長・福田優福井大学長)が立ち上がった。新聞報道によると、福田学長は委員会後の会見で、来年四月にも福井大付属国際原子力工学研究所(仮称)を福井市内の文京キャンパス内に立ち上げ、施設整備などが整い次第、敦賀市に研究所機能を移す構想を明らかにした。確かに、これも「もんじゅカード」がなければ、ここまではならなかっただろう。関係者の政治的手法も含め、もんじゅがあっての成果と受け止めたい。

あえてここまで書きすすめたのも、将来の仕上がりの姿だ。この原子力大学構想は、30年前のアトムポリス構想の原子力大学から悲願でもある。しかし、原子力を取り巻く環境や大学教育、研究の環境も大きく変わった。地球環境問題で原子力の優位性は唱えられるものの、国の原子力予算は毎年のように減少し、各大学は原子力人気とも相まって、原子力関係学科の名称変更など、ここ数年見ても顕著だ。現実の動きと学生のニーズをも考慮に入れるべきと、議会でも指摘した。

茨城県東海村で、原子力研究開発機構が、研究施設と人材によりレベルの高い研究を行い、東京大学が修士、博士レベルの専門家を養成している。その西日本版という同じような考えで取り組んでも、現実には限界がある。市場性とニーズ、それも敦賀の実態を把握した議論が必要だ。

それを語ると、総合エネルギーというが、エネルギーほど広義に使いうるものはない。それぞれの大学で、機械、電気、化学・・・、と取り組んでいる。さらにいう、すぐに「海外を視野に入れ」というが、現実は、京都大学、大阪大学でも、優秀な留学生を集めるのに苦慮している時代だ。

私は、嶺南15基の原子力発電所がある現場で、何が不足し、何が今後、重要になるか、もっと掘り下げた論議がほしいと考えている。作業員も含め有数な中堅技術者が、団塊の世代のリタイヤにより不足するのは明らかだ。機械、化学、電気、放射線、それに安全と、求めるものは多い。「発電所の施設」を有しというが、学生には大き過ぎる。学生に必要なのは実験室であり、あえて言えば、教育用の小さな原子炉だ。トップの研究者や専門家を望んでも、この敦賀では限界がある。

それと何よりも敦賀市民の望むこととギャップがあるという事実だ。「足元の『敦賀短大』や『敦賀市立看護専門学校』の将来にとって、大事な時期、それも金もかかるのに、雲の上の大学を、それも市民が望むでもなく、それも金を使うなど・・」との、手厳しい意見だ。

もんじゅ再開のカードとして、絡めることには否定はしないが、現実をみた、地に足をつけた、原子力発電所のある現場の敦賀ならではの、議論をぜひしてほしい。トップクラスの顔ぶれも大事だが、現場実態を十分に把握した、これからの敦賀にふさわしい、それも時間をかけた幅広い議論と成果ある結果を望みたい。

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