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何事にも良し悪しがある(民活導入)・・・・。
Date:2010-11-12(Fri)

海上保安庁のビデオ流出。大阪地検もあり、権力の裏に潜む表と裏、国家の権限を持った組織だけに興味本位的な報道も目立ち始めた。

平和堂で上映されていた「海猿」。海難事故などではどんな困難も克服して人命を救助する。少数の潜水士を含めて、海上保安庁には1万人を超える海上保安官。

敦賀にも港の警備はもちろん、原子力発電所あるため、海難事故だけでなく、海が舞台の犯罪や事件の防止、処理にも当たる。「海猿」人気も手伝って志願者が急増した、という報道もあった。

警察官と同様に、海上保安官も映画などでの人気とは別にもともと正義感の強い人、海の男と、不況のご時世から、競争率のあがった、あこがれる職業だ。

流出発覚時は「義憤からでは」の見方もあった。実際はどうだったのかはさておき、義憤からと思いたい空気が世論には混じる。愛国心、領土問題ともからんだでいるだけに、容疑は容疑として、複雑化している。
公的な権力が背景だけに、裏事情もしっかりととらえておくことも必要だ。

ところで、JR敦賀駅改築に合わせて、駅西再整備の動きが福井大学国際原子力研究所の建設と活発化してきた。まだまだ検討段階だが、駅前駐車場を中心とする建物(原子力機構の研究所、駐車場、店舗など)の検討も始まっている。

共同の建物でもあり、国からの補助がないだけに、建設費用の捻出も大きな課題だ。新しい手段としてPFI方式というのがある。PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)とは、難しい言葉での解説だが、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法でもある。

日本では、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)が平成11年7月に制定され、小泉政権下で、国や各地方自治体でその動きが活発化した。指定管理者制度をはじめ、PFI方式も英国など海外での成功例をもとに、病院、図書館、駐車場などの公共施設等の整備等、再開発などの分野で成果を収めたが、一方、すべたがバラ色ではない。失敗例も出始めた。

成功例の視察も大事だが、失敗例も調査しておくことは今の時代、それ以上に必要と考えて、市民クラブのメンバーと昨日、滋賀県の近江八幡市立総合医療センターを訪れた。本来なら、失敗だけに、なかなか応じてくれないところだが、親切に経緯を説明してくれた。

結論を一言で語るのは難しいが、PFI方式がすべてうまくいくと考えると間違える。公立病院は、不採算部門もあり、すべてを委託できず中途半端になりがちで、失敗になりやすい。ということばではないか。

だからといって、PFI方式がダメだとは言えない。むしろ経営リスクの少ない安定した企業、研究所がはいるとしたら、基本に立ち返っての、民間の資金や経営ノウハウを活用して公共施設として、建設コストや維持管理の削減になる。近江八幡市は、必ずしもすべたが失敗ではなかった。本来の病院経営が順調ならPFI方式での運営の効果はあったが、試算の甘さと管理運営会社(SPC)との契約条件から契約解除に至ったと解説した。

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参考までに、経過を詳しく説明すると・・・・

近江八幡市とPFI方式の主役である病院の建物を建設から運営管理にあたった特別目的会社(SPC)との関係は、民間活力という美名だけではない難しさを率直に話してくれた。

医療センターは、黒字だった旧市民病院を移転新築する形で、大手ゼネコン・大林組が全額出資するSPCが建設し、2006年10月にオープンした。30年分の金利99億円などを含めた総整備費は244億円。

近江八幡市が医療業務を担い、SPCが保守管理や清掃、警備、病院給食などを受託している。30年後に市が施設の無償譲渡を受ける契約で、市は直接経営と比べ68億円の節約になると試算していた。

だが、「新築となって上がる」と見込んでいた病床利用率が横ばいにとどまったため、増えた減価償却費を収入で補えず、2007年度に27億円の赤字を計上。一方、SPCに委託し、市が税金から支払う保守管理や清掃などの年間費用は、旧病院時代の6億6千万円から、15億4千万円に膨らんだ。

市長も変わったこともあるが、近江八幡市は2008年、管理運営会社のSPCとの契約を解除し、市の直営方式とした。

これまでも、全国で運営しているPFI方式の公立病院は近江八幡市立総合医療センターを含めて赤字となった。

もう一つの失敗例である公立病院で初めてPFI方式を導入した高知医療センター(高知市)では、初年度の2005年度から病院収支の赤字が続き、3年目の2007年度も当初見込みを約2億円上回る約18億9千万円の赤字となった。

公的部門の民営化、民間導入は大きな流れだが、すべてがいいというものでもない。失敗例も具体化しつつある。それを勉強するのも今の時代、必要なことだ。
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