FC2ブログ
科学技術予算と敦賀市
Date:2010-11-23(Tue)

柳田法相辞任でゆれる国会。柳田さんを民社党時代から知るだけに残念という場合でもない。辞任当然という巷の声があまりにも大きい。政治は結果責任でもある。懸念するのは、与野党の駆け引きばかりが目立ち、将来の日本をどう考えるのかなど、あまりにも情けない状況が続くからだ。与党の責任は大きいが、地方からすると「こんな場合か」と与野党ともにいたい心境だ。

データを一つひとつ見ていても、景気の悪化とともに、ゆっくりと転落していく日本が浮かび上がる。2009年に米国で学んだ留学生数と伸び率で、中国がインドを抜いて首位となり、日本は台湾に抜かれて6位に転落した。

1位中国は前年から30%増の12万7600人。2位インド10万4900人(2%増)、3位韓国7万2200人(4%減)、4位カナダ2万8100人(5%減)、5位台湾2万6700人(5%減)。6位の日本は2万4800人で上位10カ国・地域で最も大きい15%の減少。米国留学が過去最高だった09年の4万6000人からは半減に近い数値だ。

このことと、敦賀市との関係も深いと私は見る。かつて、文部科学省の科学の専門の役所が、「科学学技術庁」、1956年から2001年まで存在した。実際の科学技術行政の大半は通産省やその他の所管省庁に握られ、科技庁所掌は主に原子力及び宇宙関係行政であった。とはいってもエネルギーのない日本、大半の予算が原子力。右肩上がりの頃は、日本原子力研究開発機構の前身の日本原子力研究所と動力炉・核燃料開発機構にその大半が使われた。その結果が、敦賀市のふげんであり、もんじゅとなった。そこに雇用も生まれ、その果実が交付金で敦賀市の各施設にもなっている。その予算が毎年、削減されている。

「2番でダメなんですか」で知られる仕分け作業。性急に結果を求めても、すぐに出るものではない。途中に失敗があっても、努力する過程が許されなければ、なにも成功しない。多くの科学者が口にした言葉だ。文部科学省が新年度予算で要求する原子力研究開発機構への支出金について、政府の行政刷新会議は満額を認めず。近視眼的にもんじゅ再開でのトラブルを問題視し、要求額縮減の判定をした。

日本実験棟がある国際宇宙ステーションや惑星探査機のめざましい活躍などで目に見える成果の上がった日本の宇宙技術でも予算査定は厳しい。

さまざまな科学研究事業が厳しい査定のまな板に載せられる日本。費用対効果だけで軽重をはかり、削減の太刀を振るう政府に悲鳴を上げる学術研究機関は多い。

大学などは次代を担う研究者の育成を危ぶみ、教育・研究費の拡充を求めている。地方の大学の福井大学もその典型だろう。敦賀市進出も大学の活路を原子力に求めた結果ともいえる。

科学研究費の削減は、もんじゅやふげんといった研究施設と研究者、関連する従業員、作業員が住むだけに敦賀市の雇用、景気にも影響する。大きくいえば、削減は、日本のエネルギー確保にも影響する。福井大学附属国際原子力工学研究所の民間、国、県、市が支えなければならない存在だ。米百俵の精神ではないが、何かが狂い始めている。
スポンサーサイト



【2010/11/23】 | ページトップ↑
| ひとことトップ |