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原子力研究教育の拠点としての敦賀の将来
Date:2010-12-13(Mon)

昨日は、日射しはあるものの寒かった。朝は人道の港「ムゼウム」で過ごし、昼からはハーツで労働団体「ゆうあい倶楽部」が行う歳末助け合いカンパ、夕方は立石への自転車で、夜は、町内のある団体の忘年会と休日を久しぶりに楽しんだが、気になったのが、茨城県議選の結果。

政権の支持率低下も顕著だが、茨木県議選も厳しかった。苦しい政権運営が続く民主党。わずか1年2カ月前の「政権交代の熱狂」が嘘のように、地方選挙で激しい逆風が吹く。茨城県議選では、水戸市で市議からの友人で民主党公認の佐藤光雄さんの当選はなによりもうれしいが、佐藤さんを入れて現有勢力の6議席にとどまった。一喜一憂することではないが、県下の情勢も同様とみるべきだろう。

情勢がどうなろうと、長期的な政治の課題は大事だ。東の東海村、西の福井で、取り組んできたエネルギー研究開発拠点化計画も具現化の時期を迎えた。一昨年、福井大学付属国際原子力工学研究所が新設し、再来年度、敦賀市に進出してくる。北陸・中京・関西地方の大学などとの連携。地の利を生かした立地点の研究教育拠点としての取り組みが、これから大事になる。

背景には、8年ほど前に姿を消した原子力の学科・専攻の復活が急速にある。原子力の再評価やこれまで支えた団塊の世代の引退など技術者不足といった事情がある。この敦賀でのこの数年、建設、運転と支えてきた世代が定年を迎え、現役を去る技術者が急増している。

数字をひろうと、「原子力工学」「原子核工学」など「原子」の名が付いた学科は、84年度は東北大、大阪大など10大学にあったが、90年代に入って減少し、02年度には、ついにゼロになった。大学院の専攻でみても、9大学のうち7大学で姿を消した。                        
                                   
減少した最大の理由は学生の人気の低下だ。その陰には86年に旧ソ連で起きたチェルノブイリ原子力発電所の事故など、相次ぐトラブルや事故による原子力ヘの「逆風」があったことは確かだ。一方で、最近の復活の背景には、石油の高騰、地球温暖化と原子力発電所の再評価だ。そして、現場では、技術者不足だ。              
復活の動きとして早かったのは、元の武蔵工大の東京都市大は3年ほど前に、工学部に原子力安全工学科を新設した。都会の真ん中ともいえる川崎市に原子力研究所があり、89年まで原子炉も運転していた。医学治療の研究にも役立ったところだ。定員は30人だが、倍率が高い。

廃炉での運転シミュレーションや茨城県東海村にある日本原子力研究開発機構の研究炉での実習など実務的な教育に力を入れて、現場で管理・監督にあたるような技術者の育成を目指す。

08年度には東海大の復活など、今年度でも10年度には、早稲田大と原子力の共同大学院も設置など、動きが活発化している。       

人材教育でもそれぞれの特徴を生かしたすみ分けや地域性を活かした内容も大事だということは言うまでもない。幸い、敦賀市で設置される原子力工学研究所は、防災など地域性を活かしたカリキュラムもある。また、敦賀市には発電所という実用炉、もんじゅも発電を伴う実用炉に近い。

議会の一般質問でも和泉議員から研究炉設置の提案がなされたが、これまで、都会にあった研究炉や茨城県東海村にあった研究用原子炉も老朽化を迎え、あらたな研究用原子炉も検討されている。ただ、資金や運用面などでこれまでの一大学では建設、維持管理は難しく、連携が何よりも重要だ。ふげんの跡地利用、格納容器利用など具体的な検討も大事ではないか。

私の経験では、発電所の原子炉運転経験も大事だが、東海村の原子炉や大学での小さな研究炉でのあらゆる動きが体験できる機会が必要で、原子炉主任技術者の免許取得には欠かせない。研究用原子炉は、研究開発にも新たな目的もあり、逆に、教育に最も適した装置である。原子炉を使った実習では、机上の学習やシュミレーションでは得られない経験をすることができる。

研究用原子炉は、学生の教育実習のみならず、研究者、技術者、作業員、行政専門職員等様々な原子力専門家の実習や、一般人に原子力や放射線についての正しい理解を深めるための教育にも研究用原子炉の経験は大事にも思う。
                               
ちなみに、研究炉は私が勉強した80年代が世界で370基が最高で最近では減少傾向をたどり、270基ほどになっているが、米国が五十数基を最高に日本が第2位を占める約20基(研究炉との定義により数値は変わる)となっている。

敦賀市の人口減少や少子高齢化を迎えているが、少子化対策も必要だが、一方で雇用や所得の安定といった将来をにらんだ政策も大事だ。産業、観光などの施策もも大事だが、現在の不況下でも有効求人倍率は全国有数の高さで、発電所の寄与は大きい。もう一歩進めた原子力教育の大学の誘致、さらに、将来をにらんだ研究所、研究炉の誘致も私は大事だと思っている。                                 
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