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社会保障の最前線
Date:2011-01-06(Thr)

早朝の街頭演説は冷える。昨日、新年早々の街頭演説。話しながら枕詞が暗い。「長引くデフレ不況」「加速度的に進む少子高齢化」「政治の停滞…」「1年後も、明日さえも見通せない重苦しい閉塞感・・・・・」と・・・。

ところで、福井県がまとめた2010年4月1日現在の県内市町の職員給与水準によると、国家公務員を100とした場合の水準を示すラスパイレス指数の17市町平均は95.2。市町別の最高値は福井市の100.6。7年連続100を超えている。敦賀市は94.7。小浜市は96.4。敦賀市は、2005年で97.3.年々下がる一方だ。

地方公務員の給与水準の適正値がどこにあるのか、世間相場と言うか、サラリーマン給与の低下と同様にこの10年下がり勾配だ。総務省は「適正化」という言葉を使うが、減額、減額の連続だ。確かに安定的な職場といわれる。が、逆に言えば安定的な職場でないといけない職場環境が必要だ。社会保障など市民生活を支える重要な仕事を担っているからだ。

最近、私が問題視しているのは、給与水準は別として、その位置取りだ。財政が比較的豊かとされる敦賀市にあって、なぜ小浜市よりも給与水準が低いのか。重要課題が山積の中にあって、この位置取りは決していいとは言えない。給与は、長い自治体の取り組み方が反映された結果でもある。

全国大の話に転ずるが、今年、政治が最優先で道筋をつけねばならない課題は、年金・医療・介護という暮らしの安心を支える肝心要の社会保障制度だ。

「これから50年の社会保障がどうすれば安心できるものになるか」と年頭挨拶で語った菅直人首相の言葉は誰も異論はないところだ。与野党関係なく、歴代政権が棚上げしてきた財源問題を直視し、一刻も早く改革の名にふさわしい社会保障のグランドデザインを描かなければ、日本の将来は危うい。

その場しのぎや先送りは限界に来ており、今度こそ政権を賭す覚悟をもって改革を断行してもらわないと、ここ敦賀市でも毎年、4,5億円の赤字財政が続く国民年金財政など、いずれ地方は立ち行かなくなることは目に見えている。

政府、与党は昨年12月に、「社会保障改革検討本部」の基本方針を閣議決定。国民の安心を実現するには「社会保障の機能強化」と「財政健全化」を同時に達成することが不可欠とし、安定財源確保のために消費税の増税など国民負担増を検討する方針。今年半ばまでに成案を示すと期限を切り、近く「未来に向かっての方向性を示す」という。

確かに財政は危機的状況。国と地方の借金は計900兆円に近づき、11年度一般会計予算案(92兆円)は2年連続で借金が税収を上回るという非常事態。うち社会保障関係費は30兆円近くに膨らみ、今後も毎年1兆円超のペースで自然増が見込まれている。

次世代への負担先送りを少しでも解消し、持続可能な社会保障制度を再構築するには負担を増やすか、給付を減らすしかない。誰が考えても理解できる構図だ。

思い返せば、民主党の政権交代の大きな原動力の一つが年金問題だった。交代前には年金制度一元化や、月額7万円の「最低保障年金」支給をうたった。が、「実現の気配も説明もいまだない、どうなっているのか」と、昨日、ある市民から厳しい指摘を受けた。敦賀市民の今の民主党に対する率直な意見だ。民主党に注がれる厳しい視線は、どう受けて止めて、答えてよいのか、地方の民主党の議員としても悩ましい限りだ。

菅政権が掲げる「強い社会保障」とは何か。その本質が問われる1年になる。「増税やむなし」「埋蔵金は底をついた」と、財政難を声高に言い立てて国民に訴えても、地方から見ると、「政策よりも政局」と浮足立ち、乏しい財源の小手先の運用が気になってしかたがない。

すべてがマイナス思考の結果が、介護現場の職員給与の低さでもある。利用者が増える割にはパート化が進み、専門的な手慣れたベテラン職員が生活苦から職場を離れる。

冒頭の話に戻すが、「厳しい時代だから、地方公務員も給与を下げるべきだ」との意見が世論の多数を占める。しかし、私はこの意見が必ずしも妥当とは思えない。社会保障の最前線の職員がしっかりしなければ、踏みとどまるところがない。
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