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特別交付金と職人芸
Date:2011-01-16(Sun)

昨日は、どんど焼き。小正月も終わり、正味の正月もあけた。それにしても寒い。最大の寒波が来るとか。昨日は、朝、福井市へ、河瀬市長、総務部長、財政課長と共に、特別交付税の陳情に民主党の地域戦略局へ。政権与党になって、この種の仕事が増えた。これもうれしい悲鳴だが、やるべきことはやらねば、そんな役割が地方議員にもある。

ところで、特別交付金とは、わかりにくい制度だ。地方自治体に交付される交付税総額の6%が特別交付税として交付される。「普通交付税」で措置されない個別、緊急の財政需要(地震、台風等自然災害による被害など)に対する財源不足額に見合いの額として算定され交付される。敦賀市で言えば、除雪対策などの自然災害、かつてはロシアタンカー流出事故がこの対象だ。

ただ、算定の根拠が定かでなく、政治的な配慮が働くことが現実だ。実際、大野市が県下第2位を続けている。除雪費などわからないでもないが、かつての衆議院議長を務めた福田一氏の影がちらつき、それ以降、県下第2位の位置づけも理解に苦しむ。それほど、政治的な配慮が優先される。

一方、敦賀市は、普通交付税の不交付団体になる昭和63年度以前は、福井市、大野市に続いて県下3位の位置づけだった。ところが、不交付団体になるや県下最低が続き、昨年度まで県下9市の中で、昨年度実績でも最低の約3億3千万円にとどまった。(昨年実績で福井市は約17億6千万円、大野市は13億2千万円、人口が同規模の鯖江市でも8億6千万円)、唯一、ロシアタンカー重油流出事故で被害が県下随一だった平成8年に8億円を超えたのみだ。

敦賀市も、今年度は個人市民税の減収等により23年ぶりの普通交付税の交付団体となり、民間廃棄物処分対策費用、除雪費、市立敦賀病院、駅前整備などを理由に特別交付税の平成22年度要望額10億円の要望を地域戦略局に行った。はたしてどうなるか、政治的な配慮が優先されるだけに注目もしたい。

災害などの場合の追加的財政需要については必要であるにしても、特別交付税確保に向けた陳情行政も財政統制の一環を構成していることも現実で、自民党政権時代、延々と続いた陳情行政の表れでもあるが、民主党政権でも同じようなことが繰り返されている現実がある。

さらに年度末に多額ではないとはいえ、不確定な収入を見込んだ財政運営を許すことにもなり、しかもそのためには相当量の特別交付税要望資料を作成することが必要とされるなど弊害も無視できない。そのため少なくもルールとして確定できるものは、普通交付税に移すなどして、特別交付税の枠を縮小すべきだという議論も根強い。 まだまだ、課題が多いのが現実のようだ。

ところで、話を変えるが、時間があれば、各地のビール工場、ワイン工場、ウイスキーの工場の見学をお勧めしたい。アルコールを試飲できる特典もあるが、何よりも最新の工場でもそこに職人芸というのが存在するからだ。山梨県の白州町にサントリーの「白州」を生みだす工場がある。一昨年、この白州のウイスキー蒸留所を見学したことがある。一般の見学者も許され、白州を水割りでもロックでも無料で頂けるおまけつきだ。なかでも感心したのは、熟成力が衰えた原酒の貯蔵樽を再生させる「リチャー」という技術だ。英国などの欧州にはけっして引けを取らない職人技だ。

横倒しにした樽の内側で、青い火がチロチロ燃えている。しばらくして火はオレンジに変わりパチパチ燃えさかる。炎上するかと思う瞬間、職人がひしゃくの水を一振り。一瞬で炎は止まる。オーク材の樽は内側を焼くことでよみがえり、再び原酒を抱いて眠りにつく。樽の焼き加減でウイスキーは色も香りも変わる。まさに職人芸だ。

「魔法の水」をいつ振るうか。職人は経験と自らの目で判断するのだと語っていた。それも長年の経験と勘だ。
一昨日、菅政権が再び動き出したが、マスコミ各紙の批判は多い。菅首相も日本の危機をかなり強調した党大会だった。批判の連続ではこの国は、まだまだ落ち込んでいくような気がしてならない。とはいっても「魔法の水」もそれほどないだろう。危機なれば危機なりの対応と、再生には職人芸も必要だが、どうなるのか、これもお手並み拝見だ。批判も大事だが、批判だけでは何も生み出されない。この国の再生は、そんな時期とも思う。
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