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敦賀市23年度当初予算案の評価と課題
Date:2011-02-17(Thr)

敦賀市は15日、平成23年度当初予算案を公表。河瀬市政4期目最後に組んだ当初予算案。選挙前の骨格編成ながら、一言で積極財政。長引く景気低迷、扶助費、社会保障費の大幅増など財政確保が厳しいながらも、持ち直しの動きがある景気による市税のわずかな増の約130億円(全歳入構成比50%)、基金からの繰入金の約32億円など市の自主財源69.8%と高い。国や地方の財政難にあって他市で考えられない、原子力発電所に支えられた恵まれた財政運営が続いている。年度替わり、選挙での空白、端境期をつくらず、駅舎改築、福井大学研究所建設と大型プロジェクトの継続で、市内の雇用の安定と将来へのまちづくりに寄与する予算とも言える。

細かく見て、個人市民税1.2%増、法人市民税15.0%増と財政には薄日が差してきたことも事実だ。借金にあたる地方債残高も22年度末537億円から23年度末522億円と着実に減少している。なかでも、企業会計の借金である病院事業は、21年度末65億円、22年度末61億円、23年度末57億円と顕著だ。これはまさに経営改善への努力の結果と評価したい。

また、貯金にあたる基金残高約149億円から約116億円の33億円の取り崩しは大型プロジェクトへのものでもあり理解できる。

繰り返しにもなるが、骨格予算ながらも政策的な予算とも言える大型プロジェクトへの投資は、6月補正予算以降のへの道筋をつけたものと評価もしたい。また、敦賀3、4号機の着工に伴い交付される電源立地促進対策交付金(22年度予算額23億6000万円)は、着工延期の影響で予算編成時に新工程がはっきりしなかったことから、当初予算での申請を見送ったものの、来年度の新たな政策的経費を盛るにたる財源は確保されているとも聞いている。

ただ、財政状況は決して楽観視できず、限られた財源でいかに施策効果を上げるかは大きな課題だ。例えば、特別会計で国民健康保険9.0%増、介護保険5.8%増といずれも給付費の増が要因だ。社会保障費は、敦賀市だけでは解決できない高齢化という大きな課題でもある。

また、政策面では、産業団地の日本ゼオン誘致など雇用面での結果が出ている反面、中心市街地活性化で商店街活性化や観光事業を含め、消費面や雇用面など将来への投資がいまひとつ効果が出ていないのではないか。国や県の来年度予算は、リーマン・ショック後、3年間の期間限定で、23年度は最終年度となる。元気回復へ軌道に乗せられるか、正念場の年といいながら、どうなるか不安要素が高い。

その中で、敦賀市には、安定的な雇用、景気は敦賀3,4号の建設、運転があるだけに他市とは比較にならないが、それに安住することは許されない。

将来への投資として、中心市街地活性化基本計画で集客拠点、まち歩きゾーンづくりの一つに挙げられていた金ケ崎緑地周辺整備の検討に着手し、5~10年の中長期計画で整備を進めることは評価に値するが、以前から指摘されてきた敦賀市へのいまだ観光客は海水浴客を中心とする夏型観光だ。また、観光客もほとんどが1、2カ所に立ち寄る通過型で回遊客も少ない。

さらに、敦賀の観光客入り込み数は09年約190万人とほぼ200万人達成を目前としているが、安定的に年間約60万人が参拝する気比神宮以外は、海水浴客約19万人、気比松原観光7万8千人、トンネル温泉1万3千人と10年間で50~20%以下に激減しているのが実情だ。商業統計に観光面での投資がこれといってあらわれていないのがさびしい。

また、交流人口増加をねらった中心市街地活性化基本計画は09年12月に国の認定を受け5年間の期限でスタートしたものの2年目を迎え、行き詰まっている。相生・蓬莱町の舟溜り地区の敦賀酒造を保全活用する交流施設構想は、全体の中でも大きな役割を期待されただけに気になるところだ。将来をにらんだ投資をどうするか、選択と集中が要求されるだけに、選挙前とはいえ、議論の停滞は許されない。3月議会が重要となる。この時期、予算書とのにらめっこが続く・・・・。
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