FC2ブログ
敦賀の雇用環境と介護・医療システムの充実
Date:2011-03-02(Wed)

福井県内の今年1月の有効求人倍率は1.03倍と、全国で福井県がはじめて1倍台を回復した。平成20年10月以来、2年3か月ぶり。リーマンショックをきっかけに急激に景気が回復基調にあること確かだが、なかでもハローワーク敦賀は1.36とハローワーク小浜1.35を抜いて県内トップだ。

原子力発電が支える雇用環境が浮き彫りにされている。敦賀1号の定期検査、もんじゅの作業とも重なり、駅前のホテルは常に満員状態が続いている。全国にない雇用環境が敦賀にはある。

ただ、今回の押し上げの要因は、敦賀管内では製造業91.2%と回復が大きく、それに運輸業57.9%、卸売・小売業39.4%、建設業で19.2%と着実に景気が回復しているのがわかる。さらに詳しく分析すると、恒常的に求人が多いのは、医療、福祉分野である。21年度の求人数でトップは、卸売業・小売業の1039名に続いて多いのが医療、福祉の1030名だ。今回の伸びた製造業365名とは圧倒的に違う。

市立敦賀病院の医師不足、看護師不足は恒常的な要因のひとつだ。当然、介護ヘルパーも重労働の割には低賃金なのが要因か。いずれにしてもこの分野への人材育成は、質も含め将来的に考えておかなければならない分野だ。

敦賀市も60歳代が人口の一番の塊だ。20年後には高齢化がピークを迎える。医療、福祉への分野への取り組みが重要となる。急性期医療が中心の市立敦賀病院をはじめ、治療から退院後の生活へ、どうつなぐか。最期はどう支えるのか。病院と開業医、医療と介護といった資源の連携を深める必要がある。在宅医療を考えざるを得ない環境になることは必定だ。

最近、注目されている「尾道方式」というのがある。NHKの朝ドラ「てっぱん」の舞台である広島県尾道市の医師会が中心となって展開する在宅医療システムだ。開業医の9割以上が往診を担い、末期患者の緩和ケアや看取りにも取り組む。その開業医を病院の専門医や近隣の開業医などが支える。

患者の容体の変化や退院など節目、節目で開くのがケアカンファレンス(会議)。開業医や看護師など医療チームのほか、ケアマネジャー、福祉スタッフ、家族も参加し、個々の患者の要望に沿ったプランを練る。

医療と介護は、在宅介護にせよ、施設介護にせよ、それぞれに壁があり分離された分野だ。私の両親、女房の父親も最後は認知症で家族は苦しんだが、この連携がないために、家族は病気のたびにおたおたしていた。これからの地域医療には、認知症、がん、その上、高齢者になると、障害がつきまとう。いずれも、最期まで診るシステムが必要と感じている。この尾道方式の取り組みはまだ少ないのが実態だ。医療は高度でも、施設介護はいまでも待機が百を越え、在宅介護でも認知症やがんなど病気が伴うと家族の心労は尽きない。

人口推計によると、14年後の2025年の年間の総死亡者数は153万人。現在の1.3倍になる。超高齢社会は「超多死」社会でもある。2人に1人はがんで亡くなるともされる。敦賀市も自然減こと、出生より死亡者が多い高齢化社会を迎えつつある。病院はもとより、在宅での死亡者も増えることは必定だ。認知症も増え、それにがんでの死亡も増える。そんな社会が現実になりつつある。

市の施策として、医療環境の整備、介護環境の整備、さらに介護・医療を一体的なシステムの構築はせざるを得ないし、地域の特殊事情を踏まえ、これらの人材供給システムも必要となる。
スポンサーサイト



【2011/03/02】 | ページトップ↑
| ひとことトップ |