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それぞれに懸命の努力が続けられている・・・。
Date:2011-03-17(Thr)

映像の世界は正直だ。建物崩壊、津波、火災、停電、交通遮断。福島第一原子力発電所の写真も普段をよく知る私には唖然とする光景だ。考えがまとまらない。とにかく書く。これは未曽有の国家的危機である。乗り切るためには、政府と国民、企業と市民、それぞれの「信頼」という綱を、しっかり結び続けるしかない。各地の被災地では余震の中、警察、消防、行政職員らが懸命の被災者救出と復旧作業に当たっている。

一方、東京電力の福島第一原子力発電所の状態が深刻な事態が続いている。発電所の現場では、東電社員はもとより、関連企業、自衛隊員らが、負傷者を出しながら命がけで取り組んでいる。命をかけて、懸命の努力を続ける人がいる。

発電所の原子力建屋のプールでは熱で水が失われ、核分裂を終えた使用済みの核燃料の冷却が不十分となり、燃料棒が壊れた疑いがある。技術的に語ると、燃料棒を覆っているジルコニウム合金製の被覆管が水蒸気と反応して発生した水素により損傷し、放射性ガスを放出した。また、ひとつの発電所内にある三つの原子炉がいずれもまだ安定せず、放射性物質が漏れているらしい。極めて厳しい状況といえる。

放射性物質が大量に、広範囲に外に出ることを何とかして食い止める。これが最も大切だ。厳しい条件の下、原子炉を冷却するための努力が懸命に続けられている。困難かつ危険を伴う作業ができるだけうまく進むよう、全力を挙げて支えてゆくしかない。

ただ、私が言えるのは、大震災の影響で、緊急炉心冷却装置(ECCS)が機能していないという事態に、冷やすためにとにかく海水や水を入れ続けるしかない。核燃料の性格上、熱が一定程度まで下がるのに時間がかかる可能性はあるが、核分裂反応は止まっており、86年のチェルノブイリ事故のような核暴走はありえない。幸いにも今日か明日にも外部電源の復活の可能性もある。

今は、私も20キロ圏内の避難で大丈夫だとの見解だ。20~30キロの範囲の人たちに屋内退避も妥当だ。発電所周辺は別として、健康被害を及ぼすほどの値ではない。テレビなど正確に伝えている。解説でよく登場するNHKの山崎さんはもと敦賀支局にいた方だ。原子力発電に熟知している。冷静な解説にも耳を傾けたい。

昨日も私のニュースレターを受けて、よう素剤の配布を訴えた方もいらっしゃるが、福島でもまだよう素剤飲用の話はない。ただ、この敦賀でも、福島のトラブルで、いつまで続くのか、不安が広がることは確かだ。

原子力発電所周辺から集団避難を求められたのは約20万人にも及ぶ。不便を強いられる避難先での生活を支えるため、受け入れ先の自治体、地元住民の協力が欠かせない。 場合によっては遠いが岐阜県が受け入れた。敦賀の受け入れも必要かもしれない。

ここに至っては、東電社員をはじめ、現場をよく知る方々が最後の砦だ。東電をはじめ、政府の非難や批判は多い。ただ、今は、危機にあたって陣頭指揮をとるべきは、菅首相をおいて他にいない。国民の生命を守ることを最優先に、東電と一体となって難局に臨んでほしい。

情報伝達の遅れなど、これまでの東電の対応に不信感を募らせる国民や政府関係者は多い。ここは、あらゆる当事者が心をひとつにして、危機を乗り切ることが肝心だ。

ネットの非難、批判もすさまじい。画像も配信も目に余る。国民がパニックに陥らないよう細心の注意を払う必要がある。 「政府は何かを隠しているのでは」との疑念を声すら昨日、電話で頂いた。それだけ、敦賀市民も不安が増え、不信感も多い。国民の不安をあおりかねない報道もある。危機管理がうまくいくかどうかは、政府に対する国民の信頼にかかっている。

国民を信じてきちんと情報を正確に迅速に提供しなければならない。何が起きているのか、これからどんなことが想定されるのか、備えはどうなっているか、どう行動すべきか。 きちんと伝えるべきだ。

日本経済もまた、大震災に加え、昨日は、世界で株価が、事故ショックに襲われ、未知の次元に陥りつつある。 敦賀の本町ではないが、当面は、自粛も大事だが、すべて縮小、削減する必要もない。節度を持った対応が大事だ。

東京からも計画停電の現状が伝わる。私たちの忍耐力、問題解決能力、復元力が試されている。地震には物心両面でそれなりの備えがあった。しかし、津波が加わり、原子力の事故だ。停電をエネルギー危機ととらえれば、石油ショックを乗り切った経験もあるといいながらも、当時と様相が違う。

昨日もガソリン、灯油の不足が何度もテレビやラジオで伝えられた。日本の産業は情報、物流、人流、金融が高度に組織され、相互依存の供給体制を構築してきた。ところが、エネルギーの需給構造は、あまりにもぜい弱だ。
電気は短時間の復旧が難しい。長期になる可能性がある。助け合って復旧に努める覚悟が必要だ。被災地への物資供給を優先させるときだ。

敦賀からも水戸市や石巻市に救援を行っているが、まだまだこれからも続く。押し寄せる水から逃げのびた人が、なお避難所で、寒さで命を失った方も伝えられた。神戸でも最初の1週間、1カ月が厳しかった。なによりも寒さだ。

それぞれに懸命の努力が続く。最悪の事態を、なんとか回避したい。
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