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「逃げ道」ならぬ「避難道路」の重要性
Date:2011-06-07(Tue)

敦賀半島には、いま現在一本の道を通って、もんじゅ、ふげん、美浜発電所、敦賀発電所へと三千人を越える従業員が通勤している。当然、朝の7時ごろから渋滞となる。原因は美浜町北田の土砂崩れによる通行止めにある。通常なら敦賀発電所まで30分もかからない行程だが50分はかかる。

昨日は、敦賀半島先端を東西に結ぶ県道(敦賀市白木~浦底間、約9・4キロ)などの整備目標に道路整備促進期成同盟会の総会が、市役所4階で開かれた。

総会で同盟会会長の河瀬市長は「福島の事故を通じて避難道路の重要性が再確認された」と同県道の避難道路としての整備が急務とした。この同盟会に何度、参加したことだろうか、いまほど気運が盛り上がったこともない。

その後、県土木事務所の説明で5月の豪雨で土砂崩れし、現在も通行止めが続く美浜町北田の県道について報告があった。土木事務所によると、地元了解を得て、緊急措置で11日から時間で分けて片側通行を認めるとのこと。ただ、斜面上部の崩落の危険性から全面復旧のめどはまだ立っていない。

道路も時間ともに劣化がする。特に、斜面は時間と共に亀裂(クラック)などが生じて、豪雨などで美浜町菅浜の崩落の続いてのことだ。土木事務所でも危険性が高いと指摘されていた個所でもある。今回の豪雨での小浜や以前の立石など、土砂崩れは今後も十分予想さる。

道路建設から50年近い月日がたち、生活道路、通勤道路、さらには避難道路と重要性が増すだけに、今後は維持管理との闘いでもある。限られた県予算でもある。今後は優先順位という考えが大事になるが、生活道路は、嶺南の各所だけに、難しい課題が横たわる。

話を変えるが、菅直人首相は今、「イバラの道」を歩んでいる。年金問題で党代表を辞して四国88カ所の道は、いまから考えれば見事な「逃げ道」でもあった。いま、内閣不信任案否決後の退陣時期を巡っての騒動は、花道とは程遠いものを感じているのは私だけでもないはずだ。

いまから思えば、参院選惨敗直後に、総辞職という「逃げ道」、花道があったかもしれない。首相としては、大平正芳首相は、大変失礼が、心臓マヒをもって「引き際」、「逃げ道」とした。結果、自民党大勝となり、私の故郷香川の唯一の首相だから、なお印象が深く、敬愛する政治家だ。

最近では、選挙結果を受けて「チクショー」という苦悶の声と共に辞任宣言した橋本龍太郎。首相としては最後の「引き際の美学」「見事な逃げ道」とも言うべきものかもしれない。それだけに印象に残っている。小泉首相は、「引き際」はよかったかもしれないが、改革が、中途半端で、その後の格差社会の形成とも言うべき「逃げ道」は印象が悪い。

菅首相は、かつて、内閣組閣にあたって、高杉晋作の「奇兵隊」にちなんで、「奇兵隊内閣」と呼んだ。菅首相の郷土の先輩である高杉晋作は、肝心な場面になると、よく「逃げ」という手法をとり、維新の「いばらの道」を潜り抜け、人を引き付け、最後の「逃げ道」は、結核による死の「逃げ」で今の世に語り継がれる人物になった。

同時代の「逃げ道」という面では、坂本竜馬も見事だ。寺田屋での逃げも見事だったが、大政奉還後の新政府役人表で、龍馬の名前をあげなかった。「竜馬がゆく」での西郷隆盛との会話で「世界の海援隊でもやりましょうかな」との「逃げ道」としては一流だ。その10日後に龍馬は暗殺された。龍馬には申し訳ないが、「逃げ道」というより、その「引き際」はあまりにも見事だ。龍馬が愛されてやまない理由のひとつではないか。

今、まさに肝心な場面に直面し、理屈にはならない言葉を繰り返しながら、必死で逃げようとしている菅首相が、どこまで逃げられるものか、土砂崩れで終るのか、「大連立」というあらたな局面に発展するのか、見守りたい。

菅首相だけを責めているのではない。首相就任までは、誰もが争い、かなりのエネルギーをかけるが、その後の維持管理どころか、国会が「菅おろし」に震災そっちのけで精力を注ぐ姿が、地方議員の私には、あまりにも情けない「逃げ道」に映るからだ。

敦賀半島の県道144号竹波立石縄間線に話を戻すが、144号線の別名「敦賀半島周回道路」。いまだにつながっていない。敦賀市内の唯一の分断区間を抱える点線国道の県道版でもある。敦賀市がいま、現在、国策というべき原子力という道を歩んでいる。

いままでも「いばらの道」だったかもしれないが、福島の事故後、一層「イバラ」感が強い。144号線は、「逃げ道」ならむ「避難道路」は、生活道路でもあり、通勤道路でもあり、重要さは増している。道路の着工も大変だが、維持管理も大変。敦賀市の中で、144号線は、大げさに言えば生活を、雇用を、経済を支える道路でもある。
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