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少子化と貧困
Date:2011-08-17(Wed)

子供手当ての行方…

先日、子供手当てに関する相談を受けた。内容は、「今後の行方」に関する質問だ。就学前の子供が3人もいれば当然、気になるところだ。民主党政権の目玉のひとつだ。大震災と財源不足で事実上の棚上げとなった。

生活困窮者の増加…

氣になるデータがある。生活に苦しんでいる国民の割合を示す相対的貧困率が2009年は16.0%となり、国が併せてデータを公表した1985年以降で最悪の水準となった。データ上は明確ではないが、敦賀市でも市民税から推測すると確実に格差が広がり、貧困層もいうべき存在が増えつつあることだ。

また、18歳未満の子どもが生活状態の厳しい家庭で育っている割合を示す子どもの貧困率も15.7%と過去最悪の水準になった。

生活困窮者が増え続けている国の現状にしっかり目を向けたい。私も生活保護世帯を訪れたことがあるが、一生懸命働いてもどうにもならない環境がある。さまざまな社会問題の背景に貧困が存在していることを再認識する必要もある。中でも子どもの貧困率の上昇は深刻な事態だ。数は少なくても現状から目をそむけるべきではない。

困窮感が引き起こす親のストレスや孤立感などが児童虐待につながりやすいと指摘する専門家もいる。都会でもない地方都市、敦賀でもこの実情は変わらない、との指摘をする先生もいる。

敦賀市でも例外ではない…

敦賀市の雇用状態も全国的にも有数の有効求人倍率を示しているが、質はそれほど高くない。パートや臨時的なものが多い。基本的には原子力発電所で支えらているだけに、この動向が鍵を握ると言っても過言ではない。

私の経験でも、親から子へ貧困が継承される悪影響は計り知れない。ワーキングプアという言葉が貧困問題に光を当ててから5年ほどになる。東日本大震災や原子力政策の不安定さで、新たな懸念材料が加わった今だからこそ、貧困率の改善対策に本腰を入れる必要があると思う。

民主、自民、公明の3党合意で本年度での廃止が決まった子ども手当だが、調べると、海外にも似た制度は多数ある。中でも日本とは対照的に近年、評価を高めているのがブラジルのボルサ・ファミリア(家族手当)だ。

ブラジルの子供手当ての成功…

この制度は日本と同様に政権交代から始まった。2003年に就任したルラ前大統領が貧困対策として、まず40万世帯への支給を開始。子どもの就学や健康診断受診を条件に1世帯数千円程度を毎月支払うもので、その後、対象を大幅に拡大。現在までに約1100万世帯、全人口の4分の1の約4800万人が恩恵を受けたという。

当初は人気取りのばらまき政策として批判も強かったが、大きな効果を示したことで称賛に変わった。ブラジルは貧困層の割合が1992年に35%もあったが、08年には16%にまで下がった。また、08年のリーマン・ショック後も経済は大きな落ち込みがなかったが、これも手当が消費を活発化し、新興国としては珍しい内需主導の成長を果たしていたからだとされる。

ブラジルでは貧困解消という明確な目的を掲げ、統計数値で効果も理解されたことから拡充が進んだ。対して日本で


は少子化に加え貧困や景気対策も含めるか目的範囲がはっきりせず、数値目標も定めずに導入。効果検証もないまま縮小された。

ころころ変わる政策では…

民主党政権への期待が大きかった。いま、その失望感も大きい。相談を受けても、どうにもならないこと多いが、いま、国がすべきこと、敦賀市がすべきこと、なによりも大事なことは長期的な視野を持たないことに、この国の貧困層の増加と少子化があるようにも感じる。
 
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