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鉢路大臣の辞任と原子力政策への不安
Date:2011-09-11(Sun)


9-11のテロから10年、3-11の災害から半年。考えさせられる節目に、鉢呂経産相の言動での辞任、野田政権が、いきなりつまずいた。

事故がまだ収束しない中、原子力政策の担当閣僚が、被災者たちの感情を踏みにじるような発言を繰り返すようでは、資質が疑われる。私が言うのも変だが、当然とも言える。

災害現場、事故現場、あまりの惨状と悲惨さは、普段の冷静さを失わせることは確かだ。違う言葉や行動で次に生かすことができないのか。それほど、災害現場は強烈だ。

私も、最近では、岩手の陸前高田市の惨状、三日ほどのがれき撤去だったが、現場がそうさせるのか、普段動かない体が、夢中に動くのだ。古くは、阪神淡路の大震災から5日後の三ノ宮のビル崩壊現場を目の当たりし、なぜかわけもなく涙が出ていた。

チェルノブイリ発電所の事故現場、ガイガーカウンタを取り出し計測、視察のなかで当時、日本人が1人だったせいか、訳のわからない英語を繰り返し、なぜか冷静でないない自分を感じていた。

現場の状況はわからないが、漏れ聞く報道での言葉、「ほら、放射能」とか、「死の町」とか、所管の大臣の言葉ではない。鉢呂大臣の言わば、興奮状態を理解でないでもないが、風評被害を抑えるべき立場にある政治家として、あまりに無神経だ。

ふるさとを「死のまち」と呼ばれては、被災者は到底納得できまい。鉢呂氏は陳謝して発言を撤回したものの、許せる言葉ではない。

政策面でも、大臣就任後の環太平洋経済連携協定(TPP)については「関税ゼロと農業再生の両立は難しい」と後ろ向きの姿勢を示し、私がもっとも、注目していた原子力政策でも、将来は基本的に「原発ゼロ」になるとの見通しを語るだけで、エネルギー安定供給への認識には乏しかった。

40年を超えて、原子力発電所を立地する敦賀市として、私も、鉢路大臣の言葉の軽さが、氣になると言うより、今後への不安が大きくなっていたことは、確かだ。

内閣発足から9日目に辞任する事態は、野田政権には極めて大きな打撃だ。鉢呂氏以外にも、政府・与党からは不用意な発言が飛び出している。一川防衛相は「安全保障に関しては素人だ」と発言している。当初の支持率の高さは、民主党員としてはよかったと、思いながらも、原子力政策の不安が、頭から離れていない。

震災復興、福島の事故対応、円高対策、外交問題など、野田政権には多くの政策課題が待ち構えている。まずは、被災地復興、事故対応と休み暇がいない。ただ、原子力発電所を有する敦賀市にとっては、まずは原子力の安全、安心の形成、防災計画の作成、訓練とやるべきことはやり、将来の原子力政策は、冷静で、将来をにらんだ議論を尽くして結論を出す。結論ありきでは、この国はおかしくなる。
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