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原子力政策の不透明さと身の丈の政治
Date:2011-09-13(Tue)

…博物館建設に向けての議論と身の丈…

先月、市立博物館の写真展の説明付きナイトツアーに参加した。ナイトツアーといっても観光ボランティアの研修だった。館長と職員に感謝したい。近代敦賀港の発展を象徴する市立博物館。写真で圧巻は、米国の星条旗が立ち黒く塗られた博物館。終戦直後のものだ。黒く塗られたのも空襲を避けるためとか。

まさに敦賀の歴史の証人、旧大和田銀行本店として地下1階地上3階の鉄骨れんが造りで1927(昭和2)年に竣工。県の文化財に指定されている。
 
銀行といっても、その半分は、市民に解放し、地下はレストラン、公会堂だった3階のステージ、屋上は敦賀港や市街地が一望でき、ビアガーデンにもなったとか。大和田荘七翁の偉大さが理解できる。

一昨日、博物館の今後の建物の活用法や博物館の在り方を議論する市民フォーラムを開かれた。別件もあり、参加することができなかったが、あり方など、博物館建設だけを考えれば、議論を尽くす時間は十分にある。

正式名称は忘れたが、7年ほど前に、博物館のあり方をめぐって、検討委員会が開かれた。私も委員のひとりとして参加した。私の主張は、当時(2004年6月)のブログに、

[博物館も「敦賀百年の計」というもの。それだからゆっくり時間をかけて、議論し検討すべきという意見。ダムや高速道路だけではない。それよりも、教育、文化、長い目でみるべき大事業でもあると。

私は「博物館」建設に否定的ではない。現状では手狭で来館者も少ない、だから、新しい土地に新しい、大きな博物館との発想には、賛成できない。現在の相生町には、山車会館、現在の博物館(旧大和田銀行)もある。これをどうするのか、連携がなくて、どうするのだろうか。駐車場の大きい、郊外型の博物館や美術館は、どこも苦労の連続で、閉館さえ考えているところも多い。

財政が豊かだからという発想でのハコモノ建設に、市民も警戒感を持ち始めた。百年の計というからには、50年後も考えなければならない。あくまでも博物館は、非採算部門。税金で維持管理するしかない。他のものをがまんして、支えるだけの覚悟が市民にあるだろうか。一度、じっくりと考える必要があると思う。]
と書いた。

検討委員会でも私は、何度も「身の丈にあったもの」という言葉を使わせてもらった。この頃、2002年12月に市民温泉リラ・ポートが出来、毎年の赤字が1億円が明らかになり、議会でも問題視され始め、施設建設がどれほど、市税にツケを残すか、危機感が高まった頃だった。

…原子力政策の不透明さと財政運営の基本…

現在、敦賀3,4号の本格着工も近くなり、私も財政負担とその後には、楽観的になっていた。駅西整備、看護学校の大学化、いずれも将来の負担を考えなければならない大プロジェクトだ。私は、敦賀短大の果たした役割の大きさを考えれば、今後の嶺南地域への高等教育機関は、医療の維持やまちづくりの観点からも必要と思っている。看護と福祉など、地元密着なればなおさらだ。ただ、それを実施に移すにはあまりにも財政基盤が不透明だ。

正直、あり方をめぐってはここ数年、一般質問を繰り返しながら、悩んで来た。理事者側の提案も当初の嶺南広域の組合立の案から敦賀市立と原案が変わり、本当に敦賀市の単独の事業でいいのだろうか。嶺南の中核病院とする市立敦賀病院の市税負担は、交付金も含め多い時に10億円を超える。敦賀の医療の確保と市税負担との根本議論がまだまだ不足しているようにも感じる。まして、昨日も、枝野経産大臣が語るように原子力政策が不透明だ。敦賀市財政の根底をゆるがすような事態が今、生じている。

教育、文化には、金は二の次との意見も多い。確かに、その通りだろう。しかし、わずか7万人の小さな街に、国の交付金があるとは言え、市税の負担と、大学運営に失敗を繰り返した敦賀市にとって、私立から市立にする覚悟があるか、いまだに疑問が残っている。

市の財政運営もこのまま行けば、5年後には、財政調整基金を使わなければならないと理事者は語る。解釈の違いはあろうが、赤字経営とみていい。福祉を含む扶助費は、20年、30年と上がり続ける。将来の福祉に手をつける財政運営だけは、許してはいけない。今だからこそ、身の丈を考えた財政運営を行わなければ、将来のリスクがあまりにも大きい。

しっかりとした判断をしなければならない。それほど財政運営が難しい時代を迎えている。原子力発電の運営は、安全、安心を第一に石橋をたたいて渡ることが本分だ。原子力政策が不透明、不安定な時期は、この40年、なかった。それだけ市税に歳入に与える影響は不透明だ。今の時代、財政運営は、最悪を想定するのが基本ではないか。総合計画の着実な推進と大プロジェクトの実施は、大事だが、それをゆるがす事態が、いま、起こっていること忘れてはいけない。
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