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放射線の風評被害と震災がれき
Date:2012-02-28(Tue)

昨年、岩手県の陸前高田市に2度訪れた。5月のボランティアと、10月に同じ地域を見舞った。5ヶ月間の復興は目をみはった。ただ、5月から10月の間に膨大ながれきの集合体ができていたとの印象が残った。この3月11日で1年になろうとしている。あらためて、被災者にお見舞い申し上げたい。

3・11の大震災後、被災地には全国から数多くの支援物資が寄せられ、ボランティアが駆け付けた。北陸道から東北道と高速道路にボランティアを乗せたバスや物資を乗せたトラックが目についた。5月に感じたのは、まさに、日本という国が誇らしさだ。

だが、10月に感じたのは、復興が進むものの、まず目に飛び込むのは、被災地各地のがれきの多さだ。県境を越えて受け入れる広域処理が進まない状況を目の当たりした。

石原都知事など前向きな首長は増えているが、福島の事故による放射性物質の拡散を恐れる住民の反発が強いためだ。京都の大文字焼きでも陸前高田市の松の木が風評被害に泣いた。

環境省によると、岩手県のがれきの推定量は約476万トン、宮城県は約1569万トン。宮城の一般廃棄物の19年分、岩手でも11年分に当たる。自助努力だけではとても追いつかない。

両県のがれきを受け入れているのは、東北以外では東京都と静岡県だけ。ただ、知事が受け入れの方針を表明した神奈川県は住民への説明会を開いているものの、会場は怒号とやじが飛び交い、異様な雰囲気だったとか。

放射線に対する不安は理解できる。だが、がれきの線量は生活に問題ない数値を示している。福島県の状況は別にしても、「なぜ」という言葉をのみ込んで、被災地の人たちは複雑な思いがつのるばかりだ。

震災から間もなく1年。冷静な議論を願いたい。被災地と受け入れ側がの対立をすることだけは避けたい。放射線に対する計測とわかりやすい解説も必要だ。敦賀市は、阪神淡路大震災後、知らずに多量のがれきを樫曲の処分場に受け入れ社会問題になったが、今回は放射線の風評問題で社会問題化している。不幸な日本の側面だ。

河瀬・敦賀市長も受け入れの検討を表明したが、福井県でも広域的に受け入れられるか、検討の余地はあるのではないか。原子力発電所の安全、安心と再稼動問題とも通じる問題だ。
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