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放送のデジタル化とRCN
福井新聞の論説を読んで、敦賀市の情報化について考えてみた。ご存知のように、嶺南ケーブルネットワーク(以下RCN)の存在は大きい。昭和61年に敦賀市の第3セクターの会社として設立。敦賀市では、CATVの加入率が97%と非常に高い。これは、もともと見られるチャンネル数も3つと少なかったという背景もあり、市役所とRCNの関係者が、連携し、原子力の交付金を使いながら、全国のCATVが赤字経営の中、何とか黒字を維持している。このためか議会での議論もそれほどされていないのが実情だ。

当然、敦賀市の財政的な支援も大きな要素だ。総合的に見ても、敦賀市の取り組みは、各自治体よりも先行した取り組みができたと評価できる。それも市民が、その取り組みを受け入れ、その利益を享受していることは確かだ。ただ、ここにきて、デジタル化という巨大な化け物とどう向き合うか、そろそろ正念場を迎える。これまで、敦賀市にいた川端純一前技監の存在は大きかった。WiMAXの導入も生き残り策の一環でもあり、この件は、いつか取り上げたい。その戦略も先を見通した経営戦略でもあった。

ところで、総務省と業界は、アナログ放送を2011年7月に終了し、それまでに並行放送からデジタルへ全面移行する計画で、市民がテレビ画面で簡単に行政手続きができる「電子自治体」の端末への活用をも狙う。どうも国は、3年後のデジタル化達成を楽観視している。確かに、いいことずくめのようだが、関係者の思惑通り一気に普及するかどうかは不透明だ。

地上デジタル放送の受信にはUHF対応アンテナと、BS(放送衛星)やCS(通信衛星)放送と同じく専用チューナーかチューナー内蔵テレビが必要だ。

庶民の目線から見て何よりも重要なのは、大分落ちたとはいえ、高いチューナー内蔵テレビ。地上波デジタル化で放送と通信が融合、生活の各面で利便性が格段に向上するのは間違いない。とはいえ、デジタルがあらゆる面で万能なわけではなく、潤うのはデジタル機器メーカーだけ、と皮肉る声も根強い。

要は、地上デジタル放送はこれまで得られなかった数多くの利便性を広く視聴者に提供するにすぎない。放送が始まり、無理をして高いテレビを購入しても、生活の質向上にそのまま直結するわけではない。デジタル放送への過大な期待は禁物だと思うことも多い。

全国の多くのCATV局が赤字運営の中、2011年の「地デジ」への対応で精一杯。しかもFTTHの普及で大手通信事業者とのパイの奪い合いは必至。ちなみにRCNは高普及率と徹底したコスト削減策で、黒字経営が続くものの、これからの経営戦略が大事なことはいうまでもない。

敦賀市が最大のスポンサーとの甘えがあるとすると、赤字は目の前だ。それほど全国各地のCATVは苦慮している。人材育成も欠かせない。今後は、敦賀市からの天下りも経営戦略という視点で、考えなければならない。それほど難しい時代だ。ひとつのターニングポイントが、敦賀市にも訪れている。
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【2008/05/21】 | ページトップ↑
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