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地震対策は謙虚に、何よりも優先的に
Date:2008-05-30(Fri)

原子力発電所の災害に備えた警備や体制が整いつつある。夜間も含め人員も増えた。四川大地震の大惨事、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の変圧器火災、と映像を通してのイメージ、印象は強い。原子力発電所、地震、火災と、重なる可能性を見せつけられた市民の不安に、しっかりと応えるのも事業者の役目であることは確かだ。

昨日、原子力機構のもんじゅに、油火災に対応できる化学消防車を配備した。もんじゅへの配備で県内15基の全発電所に化学消防車が配備された。中越沖地震の柏崎での消防署は、距離のある発電所に消防車を派遣する余裕はなかった。余裕がなかったいうよりも、消防車を格納する建屋そのものが崩壊し、市内にすら出動することができなかったところもあると聞く。ところで、敦賀市も耐震の整った防災センターはできた。消防署の本部建屋も、耐震補強で計画中と聞く。

とにもかくにも耐震と原子力に関する論議は活発だ。青森県の六ケ所 村にある日本原燃の核燃施設直下に「動けば地震の震源になる活断層が延びている可能性が高い。六ケ所沖の太平洋沿いに延びる断層とつながっていればマグニチュード(M)8級の地震が起きかねない」と、これは、核燃周辺の地質を調べた東洋大学の渡辺満久教授の研究だ。

原燃は、「再処理工場の敷地や周辺に耐震設計で考慮すべき活断層がないのは確認済み」と反論する。「どちらが本当か」と市民に聞かれて、私は、「設置責任のある事業者を信用する」ことが妥当と答える。

ただ、原子力と地震は、柏崎の件から、想像が現実の不安となった。事業者が想定した揺れの強さを上回る地震が2005年以降、国内の原発のほぼ直下や近くで三回発生した。被災した原子力発電所もある。原燃には、大地震がきても施設の安全を確保して被害を最小限に抑える責任がある。責任を果たすためには、常に謙虚であるべきだ。

原子力施設に関する国の耐震指針は2年前、活断層に詳しい調査を求める内容に改定された。原燃は昨年11月、この新指針で再処理工場などを評価して「安全性は保たれる」と国に報告した。報告は、三つの地震を想定していた。工場の北にある「出戸西方断層」が直下に延びていると仮定して起こるM6.5、昨年の新潟県中越沖地震と同規模のM6.9という二つの直下型地震と、百三十キロ以上離れた三陸沖北部が震源のM8.3地震、どれにも耐えられるというのが原燃の結論だ。
 
中越沖地震で柏崎刈羽原子力発電所が想定の4倍近い揺れの強さに見舞われた東京電力は、想定される揺れの強さを最大で基準の5倍に引き上げ、それに耐えられる補強工事を行うことにした。地震対策で新しい知見が出たら、その都度きちんと対応していく姿勢は基本であることは確かだ。思い込みを持たず謙虚に対応する姿勢も大事だ。中越沖地震の教訓は、あまりにも大きいが、それを謙虚に受け止める姿勢は大事なことも確かだ。

話を市内の小中学校の耐震化に続けるが、福井新聞の論説にあったように、防災拠点とともにスポーツや生涯学習など住民交流の場でもあり、学校耐震化をしっかり進めることは大事だ。国は、公立小中学校の施設のうち倒壊の危険性が高い1万棟について国庫補助率の引き上げを打ち出した。国の計画は補助率を「補強」の場合、現行2分の1を3分の2に、「改築」は同3分の1を2分の1へ。その上で2012年3月完了としていた1万棟の耐震化を大幅に前倒しする考え。さらに、市町村の実質的な負担割合を最大で事業費の十数%に抑えられるよう、地方交付税措置の拡充を検討している。

敦賀市も小中学校校舎も60年代から70年代にかけ多く建てられ、他市に比べ、校舎や体育館の耐震化は、ほぼ計画的に進められているものの、角鹿中学校のように81年の耐震基準以前の建物も残る。気比中学校の合併問題と角鹿中学校耐震化もそろそろ結論を出す時期にきた。
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