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もんじゅの現実的路線
Date:2012-10-30(Tue)

敦賀は平野2割、山間部が8割。どこにいても四季折々、山の紅葉を楽しむことができる。

表情を変える。季節の移ろいに敏感で、木々が紅葉すると、山は美しさを増す。敦賀に訪れた芭蕉ではないが、それを「装う」と表現した。西浦、東浦は、海と重なり、楽しみ方も多様だ。

ところで、昨日、臨時国会が召集され、野田首相は衆院本会議で所信表明演説を行った。

エネルギー政策について首相は、2030年代に原子力発電所の「稼働ゼロ」を目指す「革新的エネルギー・環境戦略」を踏まえて遂行すると主張をくり返した。

しかし、「原発ゼロ」への具体的な道筋は不透明だ。電力の安定供給が揺らぐだけでなく、電気料金値上げや産業空洞化など国民生活への深刻な打撃が鮮明となってきた。また、敦賀の福井大学ではないが、原子力の分野で優秀な人材を確保することも困難となるのも、現実だ。

西川知事が何度も語るように、政府は「原発ゼロ」方針もいいが、ここは、安全を高めながらの現実的な原発・エネルギー政策を策定し直すべき時期でもある。

文部科学省は、昨日、現実路線に沿って、核燃料サイクル政策の中核と位置付けられる高速増殖炉「もんじゅ」の今後の研究計画を議論する作業部会の初会合を開き、もんじゅを使って長期間強い放射線を出す核廃棄物を減量する研究に重点を置く考えを明らかにした。

年内に計画概要をまとめ、来年夏をめどに詳細な計画を作る。もんじゅを使った研究は増殖もあれば、減量もある。税金を使う以上、成果を求めるのは当然でもある。 

山々は、これから、あでやかな季節を迎える。桜と違って紅葉は時間的にも色合いも楽しめる。紅葉がピークを過ぎても、地面を覆う落ち葉も楽しめる。

雨に降られても、晴天とは違う味わいがある。五感を働かせれば、きっと身近な山にも新しい発見がある。現実を直視し、対応を考える知恵はあるはずだ。
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