拙速さな判断ではなく、時間をかけた慎重かつ広範囲な検討が必要だ。
Date:2013-01-29(Tue)

敦賀2号機(敦賀市)直下を走る断層の一種「D-1破砕帯」について原子力規制委員会の専門家調査団が昨日、「活断層の可能性が高い」とする報告書案が示された。

調査団はD-1試掘溝(トレンチ)で見える2つの断層を評価して原電の主張を全否定したが、原電は、この報告案を精査して改めて意見を述べ、かつ現在、行っている調査結果に基づき、評価結果を公表する。

原電は、試掘溝の北側ピットで見えた断層「D-1」と、その上の9・5万年前の地層をずらしていないため、「活断層ではない」と主張。また、試掘溝の地層のずれ「せん断面」がD-1とはつながらず、浦底断層が原因で「地表付近にできた」とも主張。

一方、規制委に根拠を示すよう公開質問状を提出していた原電は「審議を見た限りでは、質問状で示した疑問に十分答えていない。活断層か否かを判断する上で重要なポイントについて、科学的データに基づく判断になっていると思わない」とコメント。原電は2月末までの予定で追加ボーリング調査を行っており、調査のデータをそろえて評価をまとめ、規制委に提出する考えも示した。

規制委調査団の島崎邦彦委員長代理は「ほかの委員にピアレビューしてもらい、評価会合を開き、事業者から意見を聞いてよいものにしたい」と、拙速的に判断を続けていた議論を慎重に判断するとの方向に変わりつつあるようにも受け止めた。

活断層を巡り厳格で素早い判断が目立った規制委は、外部の意見を集めるなど慎重な姿勢に傾いている。 

昨年末、福井県議会も敦賀市議会も科学的根拠に基づく判断を求め、地元の説明を求める意見書を賛成多数で可決し、昨年末に規制庁に提出。

この一連の流れで、規制委は自らの判断の重さを認め始めたように感じる。昨年12月では1度の専門家会合だけで敦賀の「活断層の可能性が高い」と、短絡的に判断をしていただけに、時間をかけた評価と検討を再度望むものである。

短期、少人数で進めた手続きに関して規制委の事務局も「議論の時間が足りなかった」との率直に認め、田中委員長の発言もその都度、トーンダウンしてきた。

断層問題に当初から公開にするものの、偏った人材か、力みが見られ、肩に力が入るばかりに冷静な議論が本当になされているか、と言った声が上がり始めている。

原子力発電所の再稼働と安全と言う重要な判断だけに、事業者の調査結果や評価、広範囲な意見聴取など、拙速な判断をさけるべきであり、場合によっては、地元自治体の議会にその都度、その過程を説明すべきでもある。
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