人口縮小社会への覚悟
Date:2013-04-16(Tue)

毎年今ごろの時期になると、日本列島が南北に長いことを痛感する。まだまだ、桜前線は北上中。金ヶ崎の花換え祭りが終わった。一昨日の奥琵琶湖も桜の見納めのように混んでいた。前回、紹介した玄蕃尾城は地元、刀根の住民の地域力で成り立っている。この地域力が今、厳しい状況になっている。

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が公表した2040年の推計人口によると、敦賀市の人口も5万5千人になると、前回、報告した。

ほぼ5年ぶりの今回の推計では初めて全都道府県で人口が減り、同じく高齢化率も3割を超えるとの予測だ。縮みゆく日本社会の中でも敦賀市の人口減少率や高齢化率は、ほぼ同様の速度で進む。

推計とはいえ、あらためて厳しい将来を突きつけられた。現在の制度や仕組みの多くは人口増加が前提だ。国レベルで社会保障制度の維持など対応すべき課題が山積するように、自治体も地域住民の生活をどう守るか難しい課題に直面し、どこの自治体も最前線だ。

政策を総動員し少子高齢化の速度抑制に努めるべきなのは言うまでもない。それだけではなく、人口減少社会を前提にした備えが迫られている。

住民ができるだけ不便なく暮らし続けられるよう将来を見据え、衰えゆく地域社会の再構築が急務だ。人口減や高齢化は出生数の減少とともに働き手の若者の流出が要因だ。このままだと生産力が衰え経済は縮小、税収も減る。

一方で医療や介護など社会保障の需要は増える。それらが自治体財政を圧迫し、住民サービスも低下する。働き盛りが減れば、地域の支え合いも困難になる。市立敦賀病院の役割も増す。

冒頭の刀根のように、西浦、東浦、愛発と、既に過疎化が先行する地域では買い物難民や通院難民と呼ばれる高齢者が増えている。地域をどう再構築するにしても重視すべきは交通や医療、防災など住民が安心して暮らせる生活の質を確保することだ。

コミュニティバスも欠かせない。民間の生協の活動も欠かせない。ケーブルテレビ、民間の敦賀FMも欠かせない。新たな地域力維持のツールは欠かせない。

そのためには高齢化など地域の細かい地域レベルの現状を分析、データを示して行政と住民が危機感を共有し一緒に考える必要がある。中山間地から旧市街まで実情に合わせた地域の将来像をどう描くか。原子力発電所の長期停止とも敦賀市は密接に関係するだけに、地域力まで影響する。その分、自治体の役割は大きくなる。

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