介護保険の苦悩と人材確保
Date:2013-05-11(Sat)

介護保険制度は、利用者にとってなくてはならない制度になっている。ただいかんせん、高齢化のスピードが速すぎる。保険料の上昇も速い。

介護保険の財政事情はその速さに追従できていないとも言える。65歳以上の保険料月額(全国平均)は制度が始まった2000年度は約2900円だったが、現在は「限界」とされる約5千円だ。25年度には8200円という試算もあるが、負担が難しいような保険料になれば制度は破綻する。

当然、見直しも必要だが、管理する市町村の介護従事者など人材も限界がある。議会でもこの点を指摘し、数年前からボランティアの導入を 提起してきた。福井県内でも鯖江市、福井市で導入している。ただ、制度に組み入れるには課題も多い。ボランティアの意識付け、継続、現場での利用者とのトラブルなどの事前に考えておくべきこと多い。

厚生労働省でもこの動きが加速してきた。介護保険制度に、「介護予防サービス」というものがある。「要支援」と認定されたいわゆる軽度の人が、それ以上悪化するのを防ぐのが狙いだ。

福井新聞のトップ記事にもなったが、この流れは高齢化の進展と、一方で、元気なお年寄りが多い現状から考えると自然な流れでもあり、私は制度に組み入れるべきとの主張だった。

なかでも、「介護予防サービス」について、厚生労働省が介護保険からの切り離しを検討している。市町村の事業に移し、ボランティアやNPOなども活用した、地域の実情に合った柔軟で効率的な仕組みを探る。年内には方向性が打ち出されるとのこと。

特に、要支援の人は約150万人。予防サービスの、介護費用全体に占める割合は5%程度だ。その見直しには「軽度者の切り捨て」という批判があるが、現実を考えると、どこかで踏み込まなければならない内容も伴う難しい課題だ。

高齢化の進展、利用者の急増、当然、介護費用も増す。持続可能な制度とし、認知症や医療的ケアが必要な重度者へのサービス財源を確保するためには、要支援の利用者と向き合う必要があることも必然だ。市町村の事業とすると、自治体の姿勢や財政力の違いでサービス内容に格差が生じることも必然だ。国家財政にも限界がある。

ボランティア制度を組み入れるのは一朝一夕にはできない。社会福祉協議会の支援を頂きながら、制度だけに頼らず、人材不足やひとり世帯の急増など、この敦賀市も高齢者が安心して暮らせる地域をどうつくるか、早晩、問われる。
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