検討不十分なヨウ素配布
Date:2013-06-06Thr)

今日は、原子力規制委員会から市議会として敦賀2号の破砕帯問題の説明を受ける。このことは明日、説明したいが、立地市としての不信感は根強い。この延長線上に昨日のヨウ素配布の報道があった。

昨日、福島の事故を踏まえ、原子力規制委員会が策定している新たな防災指針に、これまで棚上げになっていた甲状腺の被ばく防止のため、半径5kmを目安に、ヨウ素剤を事前に配布するルールを新たに盛り込んだ。

具体的には、自治体が住民向けの説明会を開いて医師が直接、保管や服用の方法を説明した上で配布し、副作用を起こす恐れのある人を事前に調査するとしている。

一方、半径5kmより外については、原則、自治体が必要な量を備蓄し避難の際に配布することにしているが、地理的な条件から、速やかに配布することが難しいと予想される地域では、事前に配布することができるとした。

ざっと概略を述べたが、私にはどうもヨウ素配布ありきの原子力規制委員会の検討の不十分さが気になる。

安定ヨウ素剤は被曝予防という使用方法では薬事承認されていないといった制度面の整備も追いついておらず、実際の運用にあたっては課題が山積している。

安定ヨウ素剤の配布問題を難しくしているのは、服用するタイミングの短さだ。放射性物質の放出後、3~6時間で服用する必要がある。8時間以上たつと、投与しても効果が非常に悪くなる。

逆に早く飲み過ぎても効果は得られない。事故が起きてから自治体が配ったのでは間に合わない可能性が高く、事前配布することに決まった理由がここにあるが、今回も十分、検討しているとは言い難い。原子力規制委員会の拙速がここにもある。詳細がわからないので困るのは自治体だ。

事前に配布しても、すべての家庭が適正に何十年も保管し続けられるかは疑わしい。実際に、ドイツなどでは事前配布した3年後に、安定ヨウ素剤を管理していたのは約20%にとどまったとの調査結果もある。

配布すればよいものでなく、そのあとのフォローも重要となる。どうも規制委員会の決め方は、原子力の規制と利用と両面にたった血の通った手続きと説明がなく、いつも一方的だ。
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