長期停止と高齢者福祉
Date:2013-07-13(Sat)

原子力発電所の長期停止で、景気や雇用が悪くなると、どこに真っ先に影響が出ているか、前にも書いたが生活弱者だ。原子力発電所の作業員として、70年代、80年代に敦賀市に居住した世代が、人口増加の原動力になり、その世代が高齢者となっている。私もその世代に近い。その意味で、敦賀市も高齢化社会となって、一人暮らしとその現実をしっかりとらえておく必要がある。

先日も伝えたが、その象徴が失業や病気などで生活に困窮する人を支えるのが、生活保護制度だ。その生活保護者が、この敦賀市も増加の一途だ。10年で3倍増。5年で倍増。5月時点で受給者は304人。この内、202人が単身者、その半分122人が高齢者だ。 

高齢者で意外なデータがある。東京都内で65歳以上の高齢者の万引が増え、昨年の摘発者数が19歳以下を上回ったという。被害品の大半が食料品で、動機に「生活困窮」を挙げた人が多くいた。

生きるために万引したというのだ。都会とはいえ、そんな悲しい時代になったのか、と思う反面、この敦賀でもけっして例外でないと思う。その理由は今後、高齢者の一人暮らしが多いことだ。

敦賀市の高齢者福祉は、それなりに充実している。介護、医療などの制度もある。相談窓口もある。その典型が生活保護者の救済だ。

医療、年金、介護、さらには生活のあらゆる諸問題に、その支援が助けを求める高齢者に届かないことだ。ここで大事なのが地域社会であり、ご近所となり、その隙間を埋めるのが地方自治体の仕事でもある。

都会で万引で摘発された高齢者の3割が「相談する人がいない」と答えたとか。一人世帯の多い敦賀市、これからも増える。マンションでも一人暮らしが多くなり始めている。

老人福祉法に「生きがいを持てる健全で安らかな生活を保障される」とある。空文でないはずだ。地域社会、限界集落など、課題が山積だが、目をそらせてはいけない切実な課題だ。
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