原子力規制委員会の問題点は、自分たちに反対の立場をとる専門家の意見を聞かないこと
Date:2013-07-24(Wed)

昨日は二十四節気の大暑だ。文字通り、1年で最も暑さの厳しい時期となる。私の記憶では日本最大の停電が発生している。調べると、1987年のこの日午後1時すぎ、首都圏を中心に大規模な停電が起きた。 

東京の最高気温は35・9度で、エアコン使用がうなぎ上り。電圧が低下し、変電所からの送電が相次いで止まったためだ。停電3時間21分、6都県約280万戸に影響が及んだ。天災や事故時を除き、わが国で最大級の停電とされる。

ところで、昨日、原子力規制委員会の敦賀2号機の直下を走る破砕帯を活断層だとする判断に対して、有識者会合のメンバー構成及び委員会で取り上げたデータには偏りがあるとの講演が敦賀の福井大学国産原子力工学研究所であった。

講演者は、広島大学大学院の奥村晃史教授。奥村さんは規制委員会の結論に異を唱える専門家の一人だ。奥村さんは原子力安全委員会で、10年間、耐震安全性の検証を続け、IAEAの科学委員も務めていた専門家だ。

奥村さんは「今の規制委員会の論理は、活断層だったら心配でしょう、地震が起きて建物が壊れたらどうするんですか、科学的に証明出来ないものが我々の分野には多くあるが、心配だから保守的に安全側を見て、証明出来ないものは全て危険だと判断するというものです」と述べた。

奥村さんは、日本は1970年代からの立地調査で活断層の調査を重視し始めたこと、敦賀2号機はその真下を通るのが活断層ではないと確認されたからこそ、作られたと指摘する。

奥村さんは「原子力規制委員会の問題点は、自分たちに反対の立場をとる専門家の意見を聞かないこと」と批判。

「特に問題は結論を急いだことです。有識者らの現地調査はわずか1日半。会合は数回で、調査対象とミスマッチの有識者、異論の排除、科学的データを顧みない性急極まる決定のプロセス。これでは適切な評価が出来るわけはありません」と報告書の論理矛盾を一つ一つ指摘。

結論として、原子力規制委員会は絶大な権限を持つだけに、活断層の判断は、再度、科学的データに基づき冷静に議論を尽くして判断をすべきだ。

印象的なのは「米国(規制委員会)の住民に対する説明は丁寧に行っている」と。権限と権力を持ち、地域住民に大きな影響を及ぼすだけに説明責任を果たすべきは当然だ。
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