政治的駆け引きと敦賀
Date:2013-10-30(Wed)

秋の夜長は、読書もいいが、プロ野球もいい。夕食時のビールを飲みながらちょうどいい時間帯でもある。日本シリーズは、昨日でが第3戦が終わって楽天がリードした。
これまでのところ打撃戦というより息詰まる投手戦。テレビで監督の表情や動きも詳細にわかる。解説者の読みと逆の采配もある。野球の醍醐味を堪能させてくれた。投手も打ち気にはやる打者には誘い球を投げる。遊び玉もある。この駆け引きが面白い。

権謀術数のうごめく政治の世界にも似たようなことがある。重大な決断をする前に周囲の反応を見るため、情報を小出しにしたり、意図的に行動したりする。それを「アドバルーン」を上げると言うが、小さな敦賀市でも副市長クラスが記者にそれとなく情報を流して議会を迎えることもある。

駆け引きと言えば駆け引きだが、市民には無縁の世界でもある。いってみれば、原子力規制委員会の敦賀2号の破砕帯問題の対応も世論の動向をみながらの駆け引きともとれる。

安全を逆手に取っての事業者の調査を待たずしての判断、一昨日の説明会で市議から「なぜ拙速に結論を出したのか」の質問に対して原子力規制庁のらりくらりの答弁。

この破砕帯問題のやり取りは、立地地域にとっては死活問題でもある。納得いく判断と説明が不十分なままに時間だけが過ぎる。原子力規制庁が、結論ありきの時間稼ぎ的な駆け引きが続いているように思えてならない。

話は変わるが、政府、与党はコメの生産調整(減反)見直しに着手、これも最初はアドバルーン的に新聞報道された。2018年にも廃止する方向で検討しているという。減反は、政府が主食用米の生産数量目標を設定、出回り量を調整し値崩れを防ぐ制度で、40年以上続く農業政策の根幹だ。

廃止なら農家を等しく保護してきた農政の大転換となる。敦賀市の農業への影響は大きい。減反は米価維持により中小・零細農家の経営を支えてきた半面、意欲のある農家の自由な生産を阻害してきた。

一方で減反の狙いとは裏腹にコメの消費量減少により米価は低迷が続く。減反面積も増える一方で、水田全体の4割近い。制度的な限界は明らかで改革の必要があるのは確かだ。だが、稲作農家の多くを占める中小農家はついて行けず離農者が続出しかねない。

政治的駆け引きも必要だが、破砕帯問題も減反問題もそれぞれが納得いく議論が大事だ。
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