里山を保全する難しさ
Date:2014-04-02(Wed)

敦賀の中池見と同じような里山が福井県は随所にある。中池見は、人が手にかけて共存共栄で、今日の自然を形成している。

里山など豊かな自然を残そうと、去年、県が若狭町に設置した「里山里海湖研究所」に初めて4人の研究員が採用され、1日任命式が行われた。

若狭町にある里山里海湖研究所は、里山や海それに湖の環境を守りながらその魅力を伝えていこうと県が去年10月、新たに設置した研究拠点。敦賀の中池見湿地にも通じるところがある。

先日、滋賀県高島市新旭町針江を訪れた。旧高島郡新旭町針江区、旧高島郡饗庭村針江地区、さらに古くは、同郡針江村。

豊富に沸き出る安曇川水系の伏流水を活かした人里の生活環境「川端(カバタ)文化」が存在する。NHKの10年前の放送で脚光を浴び、英国のBBC放送でも取り上げられた。

湧水(針江の生水)は環境省選定の「平成の名水百選」であり、隣接する霜降地区とともに国の重要文化的景観に選定されている。

また同地区へのエコツーリズム活動に対し、環境省「エコツーリズム大賞」を受賞した。

「川端」は個人の住居内にあり、まさに生活密着の拠点だ。針江区が世界的な注目を集めるきっかけとなったのは、写真家・今森光彦の指揮の下、NHKによって製作されたドキュメンタリー番組『〈NHKスペシャル〉映像詩 里山〜命めぐる水辺〜』である。

第57回イタリア賞のテレビドキュメンタリー文化一般番組部門で最優秀賞を獲得し、他にも数々の国際コンクールで最高賞を獲得するなど、世界的に高い評価を得ているが、意外と知らない。敦賀と高島市、県の境界をまたぐ壁は高い。

地元ボランティアとともに行けば、各家々の川端まで案内してくれる。川端には、コイや魚が共存している。敦賀の中池見もどう後世に伝えるか、ラムサール条約という学術分野を引き継ぎながら、人の手をかける難しさを考える時期は、そう遠くない。
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