労働時間の規制緩和
Date:2014-06-04(Wed)

福井新聞で「福井県内で労働災害の死者が後を絶たない。福井労働局の2013年まとめ(確定値)によると、死者数は12年比で倍増した。今年に入っても1〜4月の速報値で死者は既に5人に上り、13年と同じペースで推移している。」と報じた。

労働災害には原因がある。安全の基本は現場にある。適正な作業方法や設備の点検など、基本中の基本だ。さらに言うと!働く人の体調管理、労働時間の管理も基本だ。

市役所やサービス業の現場でも、精神的な疲れもよく問題になる。

それが高じると健康を損ね、最悪の場合は過労死につながっていく。誰しもやりがいを大事に考えている。昔、先輩から「苦労は買ってでもしろ」とよく励まされた。サービス残業も現実に多い。日本社会に構造的な働き過ぎ社会構造がどこかにある。

いま、話題になっている労働時間の規制緩和は、それを増幅することになりかねない要素がある。

厚生労働省は安倍晋三首相の肝いりで、高収入の専門職に限って導入する方針を固めた。深刻な社会不安を招いた労働者派遣制度も、初めは一部の職種だった。経済界の要請で徐々に対象が広がった。

いま、非正規労働者の問題も同じような側面がある。市役所など全国的地方公務員の3割は非正規という現実も、地方財政逼迫と共に常態化している。

それは別としても、労働時間に関する新制度では成果で収入が決まる。その基準は社員が会社側と交渉するのだという。対等にできるだろうか。「残業代ゼロ」は人間関係を気遣う企業社会に厳しいむちと映る。

長時間労働の背景に、やりがいを利用して「働き過ぎ」をつくり出す日本の企業論理、安全を最優先とすべき製造業の現場とは違うといいながらも、将来の日本社会の働き方にも影響する労働時間の規制緩和と受けて止めていいのではないか。   
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