格差を広げる労働者派遣法
Date:2014-11-06(Thr)

このところの円安、株高の報道は明るいニュースだが、ほんとにそうだろうか。一方で格差を広げているように感じる。都会と地方、地方に働く労働者ほど、この格差は定着し広がりつつある。

小泉改革以来、敦賀市役所も臨時職員が全職員の三分の一となり、低い賃金で行政サービスを支えている。

ところで、今、労働者派遣法の改正案をめぐり、与野党の攻防が続いている。成立すれば来春施行される見通しだ。

現行の派遣法は、企業が同じ職場で派遣労働者を使う際の期限を最長3年とし、通訳など専門26業務に限って無期限としている。改正案ではこの区分を取り払い、全ての業務について無期限にするという。

企業にとっては3年ごとに派遣労働者を入れ替えれば、同じ職場で延々と派遣を使うことができるようになる。

派遣をもっと使いやすくしてほしい、という産業界の要請に応えたのがこの改正案だ。

派遣労働者の雇用は、企業の「調整弁」、経営悪化に伴う切り捨ても容易になる。リーマンショックの時に真っ先に解雇されたのは派遣労働者だ。製造業の多い、越前市は、外国人労働者、そして派遣労働者と、あふれかえったのは、ほんの5年前と、記憶に新しい。

いずれにしても、懸念されるのは正社員との格差が拡大、正社員採用への道が遠のくことだ。同じ仕事をしているにもかかわらず、正社員より給料が低く抑えられ、福利厚生などを含む待遇も不十分なままでは格差はいつまでも埋まらない。敦賀市役所も同じだ。同じ仕事をする正社員と同水準の賃金を支払う「同一賃金、同一労働」の原則のかけらもない。

そもそも労働者派遣法は、派遣できる業務を狭く限定してスタートした。それは、派遣労働は一時的で例外的な働き方であり、恒常的な仕事には正社員を充てるとの考えが根底にあった。 

改正案はこの考えを根底から突き崩している。多様な働き方が求められているのは確かだが、それは良好な労働環境が確保されていてこそだ。働き方を選ぶのはあくまでも労働者側だろう。改正を急がず、もっと慎重に議論すべきだ。
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