敦賀1号、美浜1、2号の廃炉決定と地域経済
Date:2015-03-18(Wed)

昨日、敦賀1号、美浜1、2号の廃炉が決まった。地域にとっては経済、雇用にとって、大きな痛手だ。

この敦賀市にとって、大きな分岐点でもある。東日本大震災直後の福島の事故で、技術的というよりも政治的な判断で、運転期間を原則40年と定め、原子力規制委員会の安全性審査を「世界最高レベル」に厳しくした。民主党政権時「40年規制は地元経済に相当な打撃となる」と訴え反対をしたが、これが現実化することとなった。

40年規制の法律は、原子力行政に大きな影を落とし、現実に立地自治体の生活に大きな影響となる。敦賀でも、たばこ税など約5億円が吹っ飛ぶことになる。

さらに、経済産業省は昨秋、今年4月から7月に稼働40年となる7基を、廃炉にするか運転延長するか早期に判断するよう電力会社に要請した。安全性は最優先だが、政治的に国民受けするハードルの設定だった。

一方で政府は、廃炉により電力会社に生じる多額の損失負担を低減する会計制度を今月13日に導入した。これも電力の廃炉判断の後押しとなっている。中国電力や九州電力が今日にも2基の廃炉を決める見通しでもある。

国は、法律で運転期間を原則40年の逃げ道として、一定の基準を満たせば最長20年の延長を認める例外規定を設けた。しかし、現実は、新規制基準への対応には1基当たり1千億円単位の追加工事費用がかかるとされる。廃炉の最大要因は工事負担だ。

昨日も福井県立大学で敦賀市職員であった井上准教授のセミナーがあったが、「電源三法交付金」の財政支援を受け、さらに巨額な固定資産税で発展した美浜、敦賀の立地自治体は、廃炉で極端な経済的な影響を大きな受けることにもなる。

大きく言えば、国の安全保障というべきエネルギー政策も定まっていない。平成42年にどのように電力を確保するかを示す政府の「エネルギーミックス(電源構成比)」の議論も進んでいない。

国の方向性が定まらないなかで、立地自治体は、これからも翻弄される。それほど、大きな分岐点でもある。
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