リニア、フリーゲージ、そして原子力発電所
Date:2015-05-06(Wed)

リニア中央新幹線の実験線で先ごろ、世界最高となる603キロを達成した。高度成長と共に生きてきた私にとってワクワクする感覚だ。敦賀から見れば、北陸新幹線よりもやはりリニアが東京に近い目の話せない話題だ。

人を乗せた7両編成の車両は、磁気浮上式鉄道として登場した十数年前に比べて、スマートでおしゃれになった。スピード競争は機械的で人間味に乏しいとみられがちだが、鉄道技術者には最も血の騒ぐテーマという。昭和30年代の新幹線の開発の歴史を読むと、今も同じことを繰り返していることがわかる。

今の新幹線、そしてリニアも車両の大きさや空気抵抗から、収益の成り立つ座席数、速度の出る直線走行にするための用地の問題まで向き合うとか。理想の技術と思われがちだが、現実に近づける作業を踏んで、それに安全を考慮しての600キロなのだろう。

JR西日本が、今、北陸新幹線の冬場のフリーゲージトレインに真剣に敦賀で取り組んでいる。これは北陸特有だが、経済性と安全性を考慮しての技術開発だろう。フル規格といくら言っても聞かない西日本の言い分もある。これも人間臭い。

その時々の最先端であっても技術とは意外に人間臭い。原子力発電所の原子炉も民族性がある。英国製の東海1号、米国製の敦賀1号、日本製のふげん、と、その役目を終えたものばかりだが、その時代の技術者の最先端と安全と向き合う姿勢や工夫が感じられる。

新型転換炉ふげんの設計は、随所に日本人らしい設計がほどこされているから面白い。

一方、技術への過信、経済性の追求だけでは、チェルノブイリ、スリーマイル、福島の事故にもなっただけに、あまりにも過酷な体験だっただけに、その経験を生かした設計、納得のいくものを目指す姿勢は重要と思う。十分に人間臭い仕事がある。これが、高浜の原子力発電所の新基準であり、敦賀3、4号の設計にも通じていると思う。
リニア、フリーゲージ、原子力発電所と、いずれも敦賀の将来と密接に関係する人間臭い技術だ。 


 
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