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国道8号バイパス沈下防止工事と中池見湿地
Date:2008-09-25(Thr)

昨日のNHKのテレビで、居酒屋の売り上げが90年代初頭をピークに現在4分の3までに減ったとか。この世界でも日本の勢いが失われている気がする。また、この世界でも格差が生じているとか。70年代は、所得差があっても酒量に差がなかった。まさに総中流社会だった。現代は、所得格差で居酒屋格差も進んでいるとか。それほど余裕がなくなっているとか。若者の酒量も減り、所得格差も膨らんでいるとか。私の青春時代は、バイト料や給料がすべて酒に変身をしたほど、大量に飲んだ時代でもある。

さらにさかのぼって、60年代は、巨人、大鵬、卵焼きの日本総中流の時代。巨人も長嶋から王の時代。そのソフトバンクの王貞治監督が、そのユニホームをついに脱ぐ。最下位目前のチームの監督が、なぜこんなに惜しまれるのか。68歳という年齢と体調からすれば、これが最後のユニホームになりそうな国民的英雄への感傷はある。だがそれだけで、現役時代を知らない若い世代までもが惜しむ理由にはなり得ない。球界のきってのチームから地方球団へ。

福岡に移った彼を待っていたのは、味わったことのない苦難だった。万年Bクラスの弱小チームは、そう簡単には変わらなかった。辞任を求めるヤジは数知れず、生卵を投げつけられたこともあったとか。過去の栄光といつまで続くか分からない苦難を思えば、この時辞めることもできたはずだが、彼はそうしなかった。そうして常勝チームを作り上げた。ガン手術の後もさい配を振るい続けた。

決して投げ出さずにチームに身を捧げる姿が、多くのファンの心をつかんだのだろう。そして誰もが感じ取っていた。彼がストイックなまでに真摯に野球に取り組み、ファンと選手を何より大切に考えていることを。そんな得がたい人材だからこそ、老若男女から退任を惜しまれる存在になった。くしくも昨日、同じ地元福岡出身で68歳の麻生太郎氏がチーム日本の監督に就任した。惜しまれる監督になれるだろうか。

前置きが長くなったが、昨日は議会の環境保全対策特別委員会。敦賀市樫曲で予定されている国道8号線バイパス沈下改良工事(樫曲トンネル出口から福井側へ約200メートル)に関する意見書を提出するか、どうかが話題になった。改良工事を行う国道8号線バイパスは、中池見湿地の西側に位置している。

ご存知の「中池見湿地」は、世界でも希少な袋状埋関積谷で湿地面の標高50メートル、広さ約25ヘクタールの規模を持ち、泥炭層が形成・堆積され、厚さ40メートルを超えると推定され、国際的にも注目されている。泥炭層には、約12万年の花粉や実が含まれ、気象変動の貴重な資料となっている。また、生物多様性の面からも貴重な動植物が多く生息し環境省も高く評価され、その生態系は、中池見湿地の水環境で守られている。さらに、湿地から長い時間をかけて木の芽川水系へ地下水が流れ込み、敦賀市民の上水道源となっている。

現在、中池見を横切るように国道8号線バイパスが走っている。建設後、地盤の弱さから沈下が進み、何度か修繕をしているが追い付かない。安全上の問題もある。当時の工法に問題があったことは事実だ。国道8号線バイパスは段差ができ、その落ち込みで湿地が盛り上がるなどの影響がみられ、湿地の水環境を変え、生態系にも影響している。

この国道8号バイパスは、若狭舞鶴自動車道建設に伴い4車線化が予定されていた。4車線化に伴い沈下対策もあるものと推察していたが、国土交通省は、十分な説明もしないまま沈下対策のみ、この11月から開始する。

沈下防止対策で行われるエポラコラム工法が、中池見湿地へ及ぼす影響や、水環境や生態系への影響がどの程度のものか、これまでの実績から判断しても不安定要素が多く、湿地保全の立場から、説明は必要だ。樫曲の地元や市民団体から、説明を求める要望書を何度も提出していたが、いまだ十分な説明もない。

議会の委員会では、中池見湿地の保全も大事、安全対策も大事と、26日に現地調査を行って、国土交通省への意見書に関して再審議することとなった。

王貞治監督ではないが、国の国土交通省は、国道の安全も大事だが、環境も大事、そんな時代だ。決して投げ出さずに、しんどいが影響評価と説明責任を果たしてほしい。
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