現場を見ずして深い分析ができない風潮の怖さ
Date:2015-12-05(Sat)

発電所の現場にいると熟練工の技をよく見かける。旋盤に溶接、手作業だがプロの技は違う。日立、三菱といった発電所建設に携わった現場技術者の技は、これも百戦錬磨、現場でしかできない難しい溶接のできばえには感心させられる。

原子力発電所の建設、運転と熟練した技術によって成り立っている。福島の事故以来、原子力のすべてが悪のように言われるが安全を第一に地道に技術を磨く技術者も多い。高速増殖炉もんじゅも保修管理上の不備など厳しい措置命令から勧告という現実にさらされているが、それでも日夜、管理運営を行っている。

 話は変わるが、町工場の熟練工が目と指先の感覚を頼りに、鏡のように金属バルブを磨き上げていく。最初は軽んじていた取引先の大企業の社員も驚く。人気ドラマ「下町ロケット」は、まさに日本を支えている中小企業の技術に光をあてている。

こうした研磨やメッキの匠(たくみ)は10〜20年後には肩身が狭くなる、との予想が出た。野村総研のリポートによれば日本の労働人口の49%は人工知能やロボットで置き換えられると。ほかにもタクシー運転手や銀行の窓口係など100の職種を挙げている。ほんとにそうだろうか。

特別な知識やスキルが要らず、型通りの仕事と決め付けたように思えるからだ。分析で業界アンケートもしたらしいが、プロのプライドをどう考えるのか。ならば機械では難しいとするのは。学校の先生やバスガイド、犬の訓練士などがある。

抽象的な概念が求められ、協調性や説得力が要るからだという。その中には、予想した側のコンサルタントもさりげなく入った。
ドラマにまではならずとも、その道の熟練技は多い。とくに現場技術は、機械やコンピューターではできない分野が多い。

まだまだある。敦賀市内に目をやると、地元ならでは観光ボランティア、道のすべてを知り尽くしているタクシー運転手、それも危険を予知できるベテラン運転手、除雪のベテラン作業員と数々ある。

ロボットでは難し技術は、数々ある。高齢化でベテラン作業員が今、少なくなっているという現実があるものの、現場技術の熟練工、地元の市役所職員と、そこでしかできない技術、作業、仕事と、書面や頭だけで片付けられないものがたくさんある。現場をしっかり見ずして、深い分析ができない風潮が怖い。
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