四国遍路、下町ロケットと、そして敦賀の原子力発電所
Date:2015-12-13(Sun)

四国遍路でぜひ訪れてほしい寺がある。香川県の四国88カ所結願の霊場・大窪寺。ここには、お遍路さんの汗の染みこんだ金剛杖が無数、奉納されている。他の寺にない独特な雰囲気が漂う。

独身の頃、女房と一度に行った切りだが、線香漂う、その独特の雰囲気、熱気は忘れられない光景だ。達成感か。どこの霊場も静かな雰囲気のなかでお参りができるが、ここはお遍路さんが集まって談笑している様はまさに達成感そのものだ。

道、1400キロ。自分を見つめ直す歩き遍路で40余日。一度はと思いながら今日に至っている。「歩き遍路」は心身両面に好影響を与えるとの実験結果を先日、四国高松市にある産業技術総合研究所四国センターがまとめた。ウオーキング以上の、遍路ならではの効用が存在するという科学的は分析は、四国ならでは研究結果だ。

話は変わるが、作家池井戸潤さんの直木賞受賞作を受けた「下町ロケット2」が面白い。この本に福井市の町工場が登場する。TBS系テレビドラマ「下町ロケット」はなかなか観ることができないが、主人公が経営する町工場の事業パートナーとして福井県の繊維メーカー、具体的に先端医療分野に進出しているニット生地製造の福井経編興業がからむのは福井県人としては誇らしい。

その福井経編興業が実際、大阪医大などと共同開発を進めている心臓修復パッチについて取材し、下町ロケット2の参考にしたとか。原作の繊維メーカー「桜田経編」と、その子会社「サクラダ」が登場し、主人公が営む「佃製作所」とともに心臓の人工弁を共同開発していく。下町ロケットにある東京の中小企業と福井の中小企業が助け合い、ひとつの技術を造り上げて行くには読みごたえがある。

池井戸さんは「下町ロケット2」の巻末で「経編技術のノウハウだけではなく、中小企業のフロンティアスピリットを学ばせていただきました。また、福井の豊かな土地柄と温かな人間性に触れさせていただき、深い感銘を受けました」と。読み終えて納得の心境だ。

下町ロケットにしろ四国遍路の研究結果しろ、そこでの技術や研究は地元として誇らしい。下町ロケットに登場する「帝国重工」は三菱重工だが、原子力発電所を支えている技術にもどちらかというと中規模の会社が生かされている。敦賀市の敦賀1号、美浜1号で培われた技術は、いくら米国の輸入とはいえ、原子力発電所の運転保守の基礎となっている。除染の技術は地味だが、意外にしられていないが、現場の苦労の結果でもある。ふげん、もんじゅにも独特の技術、ノウハウがある。
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