小浜線の平行在来線問題
Date:2015-12-29(Tue)

平行在来線問題は、新幹線開業に伴う地域の大きな課題となる。当然ながら小浜線が平行在来線となれば、敦賀市の負担も増える。負担は明らかではないが、相当な経費となることは確かだ。まだJR西日本と福井県の見解は違うが、どうも分が悪い。

JR西日本は、北陸新幹線の敦賀以西ルートについて、小浜市を通る若狭ルートになった場合は、小浜線がJRから経営分離される並行在来線になるとの認識。

一方、小浜線は特急を運行していない。福井県は、新幹線が走行することにより、特急が新幹線に移る線区という旧運輸省の定義に基づき、若狭ルートの並行在来線として、普通列車だけの小浜線は該当しないとの認識。双方に見解の違いがある。

小浜線は敦賀市・小浜市・舞鶴市の各都市を結んでおり、通学、通勤路線。まさに生活路線だ。一方、沿線には海水浴場が多く、三方五湖や名勝蘇洞門、国宝明通寺、若狭彦神社などの社寺といった観光地を控えていることから行楽・観光路線となっているが、年間乗車数5千人を割り込み、減少の赤字路線だけに、平行在来線問題は今後の大きな課題となる。

平行在来線問題を調べると、第二の国鉄、赤字経営にならぬように、1990(平成2)年、整備新幹線の取り扱いについての政府・与党申し合わせに、「建設着工する区間の並行在来線は、開業時にJRの経営から分離することを認可前に確認する」という内容が盛り込まれた。JRは新幹線開業後、それと並行して走る既存の在来線を運行しなくても良いという見解に基づくもの。

新幹線開業に伴いJRから分離された在来線は、地元自治体などが出資する第三セクター鉄道が引き受け、列車運行を継続する場合がほとんど。しかし新幹線開業に伴って収益性の高い特急列車が廃止されるなど、JRから分離された並行在来線は経営環境が悪化。そうした路線を第三セクター鉄道はどのように運営すればよいのかという「並行在来線問題」が、整備新幹線の開業に伴って発生する。小浜線はもともとが赤字路線。

北陸新幹線の金沢開業に伴っても、JR信越本線の長野~妙高高原間は「しなの鉄道」に、妙高高原~直江津間とJR北陸本線の直江津~市振間は「えちごトキめき鉄道」に、市振~倶利伽羅間は「あいの風とやま鉄道」に、倶利伽羅~金沢間は「IRいしかわ鉄道」に経営分離された。北陸新幹線の恩恵とは裏腹に地域の大きな課題だ。小浜線も生活路線だけに大きな地域の負担となりかねない。若狭ルート決定と共に解決すべき課題だ。
スポンサーサイト
【2015/12/29】 | ページトップ↑
| ひとことトップ |