甘利大臣の辞任と敦賀の景気低迷
Date:2016-01-29(Fri)

古い話だが我々世代で憧れの車が米フォードのムスタングがあった。まさにアメリカンドリームの象徴。すっきりとしたスタイル、いまでは普通だが、ギアのチェンジレバーをハンドルの脇ではなく、運転手の横に置いたのも、当時としては珍しかった。ただ、無茶苦茶、ガソリンを食った。

半世紀近く立ち、フォードが売り上げ減で日本事業から撤退する。少子高齢化を考えれば中国市場に力を傾けるのはやむを得ないだろうが、アメリカンドリーム、高度成長と、フォードは憧れ的な存在だっただけに寂しさも感じる。

ガソリン価格が低下するなかで、甘利明経済財政・再生相が辞任した。閣僚辞任は安倍首相が政権復帰して以降、4人目だが、政権の中核だった甘利氏の辞任の打撃はこれまでの比ではない。閣僚交代が日本経済のブレーキにならないようにしてもらいたい。

テレビで甘利氏は、「秘書に責任転嫁はできない。いささかも国政に遅滞があってはならない。政治家は結果責任だ」と説明した。当然と言えば当然だが、何か釈然としない。

いま、原油価格の低落傾向が続いている。原油相場の代表的指標である米国産標準油種(WTI)は1バレル=30ドルを割り込むなど約12年ぶりの安値水準に落ち込んでいる。
 
原油安は世界的に株安をもたらし、金融市場などでも混乱を生じさせている。これも複雑怪奇で各国の経済成長の足を引っ張る要因であり、日本にも影響が及びかねない。こうした負の側面は、地方は深刻になることも多い。リーマンショックで敦賀市はそれほどでもなかったが、製造業中心の越前市などは大きな影響を受けた。

一方、敦賀市内のガソリンスタンドの価格もいずれ100円を切る勢いだ。ただ、原油安が続けば、家計や企業に恩恵をもたらす。農業、漁業、トラック物流業界はじめ多くの分野でエネルギーコストの軽減が図れる。

敦賀にとって欠かせない足となっている自動車のガソリン代や、いま、負担の大きい暖房用灯油代の軽減につながり、家計にも恩恵が及ぶ。
 
いったり来たりするが原油安は株安・円高を招いており、「円安・株高」をよりどころに景気回復を図るとしてきたアベノミクスに陰りを広げる。景気低迷が続く敦賀市にとって、いまの日本経済の低迷は、原子力発電所の長期停止が続きそうな状況で大きな影響にもなりかねない。それだけに甘利大臣の辞任は結果責任しろ、複雑な思いがする。もはやアメリカンドリームの時代でない。
 
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