同一労働同一賃金の難しさ
Date:2016-02-09(Tue)

インフルエンザの流行は、意外にも子供から大人、お年寄りと速い。速いと裏腹にゆっくりと、じっくりと定着してしまった制度がある。

安倍総理は1月22日の施政方針演説で、正社員と非正社員の均衡待遇のために、同一労働同一賃金の実現に踏み込む考えを示した。これは、元々、野党の主張であった。正直、驚いている。労働組合が長年、主張してきた古くて新しい政策だからだ。一方、小泉純一郎政権の自民党政権以降、地方の敦賀市でも市役所本体でも定着し、低所得層の増大、格差社会を招いているとも言える。た制度を、どう是正するか、一歩一歩だが、取り組む課題だからだ。

同じ仕事をしていれば同じ賃金というのは、市場が効率的に働いていれば自然に実現する「一物一価」の法則で、欧米の職種別労働市場では当然のことである。北欧などの労働形態はその典型で、連合発足当時から、欧米思考の強い幹部の理想形態はだったと記憶する。

現在、日本の企業内部の正社員と外部の非正社員とでは大きな賃金差がある。これは正確には「年功賃金の格差」であり、若年層では小さく、中高年層で大きく拡がっている。公務員の世界、市役所も保育所も敦賀市もけっして例外ではない。

デフレ脱却を前に進めるために期待されることの一つが、パートなど非正規で働く人たちの賃上げだ。今年の春季労使交渉では非正規社員の待遇改善が例年以上に注目される。その前提となる生産性向上の手立てについて労使は議論を深める必要がある。それほど難しい課題だからだ。

総務省の労働力調査によれば非正規で働く人は昨年12月に2038万人に達している。雇用されている人の38%を占める。だが国税庁の調査では2014年1年間に非正規労働者に支払われた給与総額は正社員の12%にとどまる。賃金水準が正規と非正規で大きな開きがあり、広がりつつある。
 
安倍晋三首相は5日の衆院予算委員会で、非正規労働者の待遇を改善する「同一労働同一賃金」の実現に向けて法改正を検討する考えを示した。これも驚きだ。
 
非正規社員を、短時間勤務や特定業務の期間限定など正社員に登用することなど、責任が強まることで、持てる能力をより発揮できる場合もある。敦賀市で言えば、保育園や国体対応業務などである。

敦賀で多いのは、宅配、スーパーなど流通・サービス分野だが、この分野はどこも難しい。雇用形態が多様化し、今のままでという働きかたもあるだけに、やらねばならないがどう取り組むのか、まずは法律改正を見守りたい。まずは非正規、臨時の賃上げをどう社会で取り組むのか、市役所でも難しい課題だからだ。
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