超高齢社会の急激な進行と虐待、敦賀も他人事ではない。
Date:2016-02-18(Thr)

「三寒四温」といい、「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と、ことば通りの日々が続く。今年も2月半ば過ぎ。春一番と思えば積雪、どうも世を覆う空気には、かすかな暖かさと寒さが交錯する。

年明けから数々の出来事があまり良くない意味で世間の耳目を集めている。なかでも、川崎市の介護付き有料老人ホームでおととし11~12月、高齢者3人が相次いで施設のベランダから転落死した事件。連日のトップニュースで、川崎市だけの事件でもない。私も両親、妻の父と、それぞれの施設で認知症と向かい合っただけに身につまされる。どうしても介護施設に預け入れなければとの、後ろめたさと、この虐待は裏表の関係でもある。

それにしても、介護職員による高齢者虐待の増加に歯止めがかからない。厚生労働省によると、2014年度は前年度比79件増で過去最多の300件に上ったとの報道と、世相とはいえ、これからの課題だ。敦賀市もこの20年間で、介護保険と共に着実に増えた。敦賀の実態は明らかではないが、虐待に似たような話は伺ったことがある。

背景に超高齢社会の急激な進行があるのは間違いない。虐待を受けた8割近くが認知症を患い、大半が殴る、蹴るなどの身体的虐待を受けていた。問題は、職員の経験や知識の不足、ストレスが発生の要因に挙げられていることだ。

私も体験したが、確かに認知症患者には無意識に暴力を振るう人がいる。だからといって、それに暴力で対抗すれば虐待と取られても仕方がない。当然、寿命が延びれば認知症の人は今後も必ず増えると言っても過言ではないと思う。

正直、そのケアは難しく、高度な技術や倫理意識は増え続ける現場には難しい。職員の研修機会など現場では余裕はない。どうしても、厄介なのは、施設の入所者は職員と一対一になりやすいことだ。夜間など密室になりがちな施設内の虐待は表面化しにくい。家族にすれば、任せていいのかという後ろめたさと在宅介護での難しさ、今後も続く課題だ。

その施設の施設長など管理者の人柄や仕事のやり方でも変わる。全体への目配りも必要だ。地域包括センター、ほっとけん街敦賀の運動もまだ緒についたばかりだ。市役所、行政への通報や相談をしやすい環境を今後も、整えることも大切だろう。
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