石原慎太郎著「天才」
Date:2016-04-09(Sat)

最近のベストセラー石原慎太郎著「天才」は、面白い。高等小学校卒という学歴ながら『日本列島改造論』を引っ提げて総理大臣に就任。比類なき決断力と実行力で大計の日中国交正常化を実現し、関越自動車道や上越新幹線を整備、生涯に30以上の議員立法を成立させるなど、激動の戦後政治を牽引した田中角栄が描かれている。

北陸新幹線敦賀延伸、これも田中内閣時代の1973年に整備計画が決定された新幹線5路線(いわゆる整備新幹線)のひとつ。田中角栄首相の「日本列島改造輪」で動いている。自民党はもちろん、政権を得た民主党もこの流れで動いた。

東北新幹線の盛岡~新青森間と九州新幹線の博多~鹿児島中央間はすでに全通し、北陸新幹線や北海道新幹線も大部分の区間がここ数十年のうちに完成を予定している。いま、田中角栄氏の語録集やモデル小説が出版され、ちょっとした角栄ブームである。好悪や評価は別にして、中央と地方の格差解消を目指した姿勢が、このご時世には懐かしく思われる。

一方、「幸せ」とは何か。もちろん国によっても、人によっても違う。身近なところにあったというのはおなじみメーテルリンクの「青い鳥」。幸せは物質的な豊かさでなく、心の充実にあると独自の指標「国民総幸福量(GNH)」を掲げるのはヒマラヤの小国ブータン。以前の国勢調査では90%以上の国民が「幸せ」と答えたというから「幸せの国」と呼ばれるのもうなずける。

また、「幸福度日本一」の評価を受けた福井県では、将来や次の世代が良くなることを願う「希望」を高めるため、『ふるさと希望指数(LHI)』の研究を進めている。

ここまで書いたのも、「世界でいちばん貧しい大統領」の愛称で知られる南米ウルグアイの前大統領ホセ・ムヒカさんが来日して昨日、その言葉を聞いた。

昨年まで5年間の任期中、豪華な公邸には住まず、郊外の農場で質素に暮らし、報酬の大半は貧しい人々に寄付してきた。

クレジットカードや銀行口座を持たず、公務の合間はトラクターに乗って畑仕事と養鶏をして過ごしてきた。大統領の言葉に「人生を意味あるものにするかどうかはきみ次第だ」と語る。。田中角栄とまったく違うが、どこか共感を与える共通点が多い。
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