今春は山がまだらに感じる。
Date:2016-04-11(Mon)

レースを見て負けて感動するのも久しぶりだ。人に上り坂、盛り、そして下り坂、引退という時期がある。これを見事に証明したような競技人生。

「ちょー、気持ちいい」が流行語になったのは12年前。平泳ぎの北島康介選手が引退を表明した。5大会連続を目指した五輪出場を逃し、プールに深々と一礼する姿が印象的だった。

競泳界を引っ張った実績と存在感は群を抜く。NHKは、オリンピック出場を決めた選手より北島選手にスポットをあてる。それだけの選手だった。

2004年アテネ五輪で100メートルと200メートルの2冠に輝き、北京で2種目を連覇。明るいキャラクターと歯切れのよい「北島語録」は、ファンの裾野を広げた。下り坂の衰えも誰の目にも明らかだった。

「もう背中に羽はない」と、がむしゃらに泳ぎ込んだ。追い求めたのは、目標を乗り越える達成感。「やりきった感でいっぱい」と話す胸の内は言葉通りか。引退も口にした。人の人生にも通じる。

ところで、敦賀市内の桜は盛りも過ぎ、春の嵐にも見舞われて花びらは吹雪のように一斉に舞い散った。各学校の入学式にも花を添える美しさとはかなさ。

この時季ならではの風景は、大人になっても記憶に残る。ふと山を眺めていると、子どものころとどこか違っているように見え、やけに今春は山がまだらに感じる。

春の足音ともに開花したコブシが、薄暗かった冬の景色を華やいだ様相に変えた。花言葉は「友情、友愛」。ヤマザクラも開花。春の彩りは引き継がれている。植物は実を鳥などに食べてもらい、あちこち種を運んでもらう。ヤマザクラも自然に適応して増えているらしい。野坂、西浦、東浦と山に囲まれた風景に溶け込む。開花する時期がまちまちなこともあり、ソメイヨシノと違って長く楽しめる。

まだらに見える春の風景は、人の世と重なって映る。ソメイヨシノ的な風潮もいいが、多種多様な尊重しての文化。一極集中、地方分権にもつながる。敦賀の国体競技のひとつ、水泳も楽しみだ。
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