杉原ルートに見る敦賀市の将来像
Date:2016-07-15(Fri)

東京都知事選が昨日、告示された。「政治とカネ」の問題のために、知事が2代続けて任期途中で辞職するという異常事態。出馬が告示ぎりぎりとあって、当選が予想される3候補の公約が生煮えなのが気になる。

土木建築主体のそんな時代でもないが、「大風呂敷」とは言わないが、先人ほどの壮大なビジョンがあってもいい。それは東京だけでなく、日本の将来の姿にも直結するはずだ。

かつて、敦賀市を訪れ、松原公園の礎石の名を刻んでいる後藤新平の都市計画構想。市長を退任した直後に起きた関東大震災の帝都復興ビジョンに生きた。

ところで、一昨日、イスラエルなどユダヤ系の外国人観光客に訪れてもらおうと、岐阜県の3つの市町村や金沢市、敦賀市が、第2次世界大戦中に多くのユダヤ人の命を救った外交官、杉原千畝にちなんだ周遊ルートを作ることになり、岐阜県高山市で初めての協議会が開かれた。

この周遊ルートは「杉原千畝ルート」と名付けられ、杉原千畝の出身地、岐阜県八百津町と“命のビザ”の発給を受けてユダヤ人が上陸した敦賀市を結び、外国人観光客にも人気が高い高山、金沢、白川村を通ります。
関係する自治体は、イスラエルなどユダヤ系の外国人観光客に多く訪れてもらおうと、高山市役所で初めての協議会を開き、去年、日本を訪れたユダヤ系の外国人観光客が2万1000人で、このうち3分の1の人が高山市を訪れていたことなどが報告された。

そして、今後の取り組みとして、来年2月にイスラエルで開かれる海外旅行博への参加やヘブライ語の周遊ルートのパンフレットを作り、世界に向けて情報を発信していくことを決めたとの報道。したたかな構想と評価したい。ただ、金沢市、高山市の外国人受け入れの宿泊、観光地の整備の内容に比べて、敦賀市も八百津が整っていないだけに、今後の受け入れのハード、ソフト上の課題が多い。

敦賀市の将来ビジョンがかつて、産業、原子力発電所、そして次の柱を、観光にと思ってもハード、ソフトともに時間と労力が必要だ。

後藤新平の言葉に「金を残す者は下、仕事を残す者は中、人を残す者は上」という言葉もある。時間と労力がかかることにはビジョンと人材の育成、今、かみしめるべき伝言だ。
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