原子力防災訓練と納得できない停止要請(水上勉の世界)
Date:2016-08-29(Mon)

一昨日に続いて昨日は、大飯原子力発電所の原子力防災訓練。福井県や内閣府などおよそ100の関係機関が住民への避難指示など、これまでにない規模だった。視察をかねて一昨日、昨日と訪ねたが、原子力発電所の運転があっての防災訓練でもあり、どこか納得のいかない側面を感じた。

ところで、鹿児島県の三反園訓知事が九州電力に川内原子力発電所の一時停止を要請した。地震に対する安全性が確認されていないなどとして、いったん止めて点検することを求めた。異例の要請である。その中身や根拠には疑問が多い。かつて民主党政権の菅直人首相の浜岡原子力発電所の停止要請、その後の影響は大きかった。

川内原発は原子力規制委員会の安全審査に合格し、前任の伊藤祐一郎知事や薩摩川内市の同意を得て、昨年8月に1号機、10月に2号機が再稼働したばかりだ。
 
その疑問のひとつ、避難計画は、もともと県や地元自治体の責任で作ったものだ。ここまで詰めれば完璧というゴールはなく不断の改善は欠かせないが、原子力発電所の運転を続けながらできることが多い。これでは、地元の地元、薩摩川内市の判断は無視されたままだ。

裁判所の判断で止められる福井県、県知事の要請で止められそうな鹿児島県、いずれも事業者や地元の声が通らない不思議な世相が続く。
 
話は変わるが、おおい町ということで、先日、水上勉の 「椎の木の暦」を読みないした。終戦前、福井県おおい町の山あいの分教場に赴任した若い男性教師と二十数人の児童が織りなす物語。作家水上勉が実体験に基づいて書かれたものとか。幾度か映画化された故郷香川の壺井栄の「二十四の瞳」と共通点が多い。舞台は瀬戸内海べりの村と日本海側の山間地と異なるが、いずれも小さな分教場の教師と障害を持った児童と温かく見まもる児童の温かな交流を描き、卒業後の再会シーンが胸を打つ。温かな物語だ。

敦賀市立やまびこ園で買った、さをり織りの名刺いれ、ティッシュカバーを愛用している。それらを眺めていると、ひたむきに作業する障害者の姿が目に浮かぶ。障害者に寄り添い、それを準備して整備する人が現場の苦労が少しでも報われる環境は大事だ。
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