もんじゅの意見書
Date:2016-09-28(Wed)

先日、87歳のアーノルド・パーマーさんが亡くなった。「アーノルド・パーマー」と言う響きは我々世代には懐かしい。赤、黄、白、緑に塗り分けられた傘マーク。その後、クマやワニやペンギンマーク傘マークはいつの間にか見えなくなっていた。調べると、いまでもブランド商品としてある。今も輝き失っていないブランド名だ。

そのパーマーブランドの靴下を履いていた議員がいた。名前を出して恐縮だが敦賀市白木の元議員で議長もされた橋本昭三さんだ。

1970年に敦賀市が動力炉・核燃料開発事業団(現日本原子力研究開発機構)の高速増殖炉建設の調査を了承、2年後に科学技術庁(当時)が、もんじゅを白木に建設する計画を発表し以来、もんじゅと共に50年近く歩んだ大先輩でもある。わずか15軒の小さな集落の存在は、もんじゅの存在と切っても切れない。雇用でもあり、生活のそのもだ。

先日、その橋本昭三さんが、文部科学大臣、経済産業大臣への要望と連日、対応している渕上市長を表敬訪問され、お礼を述べた。もんじゅの立地地域の中の立地の白木を代表する切実な思いだ。

昨日、議会の原子力発電所対策特別委員会でもんじゅに対する国への意見書を全会一致で決め、本日の本会議で採決をする。今度は議会が橋本さんをはじめ敦賀市民を代表する声とすべきだろう。

ところで、政府は、「高速炉の研究開発に取り組む方針を堅持する」として、世耕経済産業大臣を中心に設置される「高速炉開発会議」で、具体的な道筋を示すとしている。 

高速炉は、もんじゅと同じように燃料にプルトニウムを含み、プルトニウムを長期的に活用できるうえに、廃棄物を減らせるとして、フランスやロシア、インド、中国など各国が研究を進めている。

しかし、課題も多い。政府がもんじゅに代わる、研究開発を進める具体的な施設として挙げたフランスの「ASTRID」。日本原子力研究開発機構によると、ASTRIDを本当に建設するかどうかはまだ決まっていない状態で、フランスは2019年に判断するとしている。 

さらに建設にあたり、費用の半分を負担してほしいという打診もあったということ。その場合、日本の負担は数千億円に上るという試算がある一方で、日本が開発や運転にどれだけ人材育成など深く関わるかはまだ決まっていない。まさに“絵に描いた餅”で終わるのではという懸念だ。

延期、延期となっているアストリッド、実現性をまだまだ未知数、不透明、計画中で基本設計もできていない。疑問だらけの計画だ。それに国のエネルギー政策の根幹とも言うべき、もんじゅに代わる高速炉開発を委ねるとしたらあまりにも無謀だ。危険極まりない。

ゴルファーの巨匠、パーマーさんに話を戻すと、ゴルフで大切なことは、と問われて「ボールを打つことですよ。ボールを目の前にして、他に何を考えろっていうんですか。いまからボールを打つんだと考えること。それだけだ!」と。ゴルフと高速炉はまったく違うが、国はもっとも大事なこと、もんじゅ廃炉ありきで地元に説明に来たが、大切なことを見失っているとしか思えない。
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