地域包括ケアの難しさ(ときどき入院、ほぼ在宅)
Date:2016-10-14(Fri)

しゃがれ声の「ディラン節」は、懐かしい。そんなボブ・ディランがノーベル文学賞、意外にも意外だった。今度こそ村上春樹と思っていたが、文学賞選考委員世代も私と同世代か、思ってしまう。ちょっと残念だが、ボブ・ディランと村上春樹の作風はどこか共通する、。次はとそんな思いがする。

ところで、市立敦賀病院や国立敦賀医療センターの入院患者の多くは高齢者だ。ここまで来たかと思うほど、急速な高齢化が病院にある。まだまだ、これは始まりだとの病院関係者は語る。現実に特別養護老人ホームなど介護施設の待機者も多い。

敦賀市も団塊の世代が75歳以上となる8年後の2025年には医療・介護サービスを関係機関が効率的に連携し提供する「地域包括ケアシステム」の構築が求められているが、まだまだ地域は準備不足だ。

また、介護が必要になった市民が住み慣れた場所で安心して暮らすには、市立敦賀病院、国立敦賀医療センターと敦賀温泉病院などと各介護施設だけでは限界がある。

住民が主体となり、関係機関の専門職と情報を共有しながら支え合う持続的なシステムを目指すべきだが、高齢化が急な東浦、西浦愛発など周辺部と旧市街地などの地域ごとにも課題が多い。

入院が必要となった場合には入院治療だが、基本的には地域での生活をめざすものであり、キャッチコピーは「ときどき入院、ほぼ在宅」。一度、病院に入ると、ひとり世帯の多い敦賀ではなかなか戻れなくなる。医療と介護と行政が協力しあってこのシステムを構築が必要とわかっていても、高齢者が増え、若者が減る現状がここに横たわる。

市立敦賀病院で設置した、地域で介護や支援を受けている超高齢者で入院が必要となった場合にすみやかに受け入れ、治療やリハビリを行って地域に戻っていくための病棟が地域包括ケア病棟、2年前からこの病棟制度が始まった。

重要なのは、こうした活動を通し住民が行政や病院にだけに頼らず、地域全体の中で支え合う必要性を理解することだが、それ以前の問題も多い。例えば、1人暮らしの高齢者の見守り態勢を地域で強化したい場合、区長会、町内会、ボランティア、郵便局、協力できる関係者が多く連携することで、きめ細かな安否確認が可能となる。まだまだ掛け声だけが先行し、言うは易しだが、都市化しつつある敦賀市でも至難の技だ。

そして、介護が必要なのに保険制度を知らなかったり、生活習慣の乱れから病気になっていたりと、孤立する中で苦しむ高齢者をどう早期発見するか、在宅介護支援、健康センターなどに相談し適切な支援につなげれば、結果的に住民の健康寿命を延ばし、医療費を抑えることにもなる。介護予防もまだまだ市民全体ものになっていない。

「老老介護」の世帯も敦賀市も全国的に増え続けている。介護に疲れた家族が、自らも健康に不安を抱え、周りに相談できず孤立する高齢者世帯も少なくない。住民同士がつながりを深め、こうした身近で苦しんでいる人に救いの手を差し伸べることが、より求められるが、一方で地域の関係が希薄化しつつある敦賀の課題が多い。

将来的に病院や介護施設など「受け皿」の不足が懸念される今、在宅医療や予防にも重点を置いた地域包括ケアを、住民主体で進めていく組織づくりがと思うのだが、まだまだ緒についたばかりだ。
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