北陸新幹線ルート問題の陰で忘れてならないJR小浜線
Date:2016-11-26(Sat)

北陸新幹線の敦賀以西の結論がそろそろ大詰めだが、忘れてならないのはJR小浜線。高校の通学をはじめ嶺南の足でもある。

一方、地域の足はもちろん、観光でものんびりと走るところに癒やし効果があるのか、高校生が多い朝夕を除けば、数は少ないが明らかに鉄道ファンと思われる乗客が、地元の人より多いということがある。土日の敦賀駅の乗り継ぎ客も意外に多い。

ただ、地元の利用客が少なければ経営的には厳しくなる。年々、減少の一途だ。先日のJR北海道のローカル線の廃止の発表はあらためてローカル線の厳しさを教えてくれた。小浜線の廃止問題こそないが、経営問題は地域の大きな課題となる。

北海道には、雄大な車窓風景はもちろん、秘境駅として人気の高い駅が点在し、ファンにはたまらない路線が多い。しかし、全路線の約半分に当たる計約1200キロに及ぶ10路線13区間を、単独で維持するのが困難とした。今後はバスへの転換や運賃の値上げ、鉄道存続のための費用負担などを沿線自治体と協議するという。

古いが、北海道と言えば、『幸福の黄色いハンカチ』『遙かなる山の呼び声』と、雄大な自然や温かな人情が描かれる。廃線寸前の小さなローカル線の駅長を演じた『鉄道員(ぽっぽや)』も名作だ。架空の終着駅「幌舞」を舞台に、高倉健の主人公は鉄道マンとしての誇りを胸に生きる。

単に移動の手段としての費用対効果だけを見れば、14万人を切ろうとする嶺南の人口減少が進む路線経営は難しいかもしれない。ただ、ここは複眼的に見ることも必要ではないか。先日もあった舞鶴若狭自動車道の逆走によると死亡事故など、このところ問題になっている高齢運転者に免許証の自主返納ともおおいに関係する。

JR西日本や嶺南6市町の行政、住民など嶺南地域が一体となって、通学、通勤や福祉など多様な観点から考えることで、小浜線の重要性も見えてくる。

余談だが『海峡』で健さんが掘った青函トンネルを通り、新幹線が北の大地へ延びた。脚光を浴びる大動脈の陰で、小さくとも血の通う多くのローカル線が重要性となる。忘れてならない小浜線の経営問題、いずれ嶺南の大きな課題となる。
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