国指定重要無形民俗文化財の「夷子大黒綱引き」のないさみしさ
Date:2017-01-16(Mon)

やはりさびしい。国指定重要無形民俗文化財の「夷子大黒綱引き」がないのは勝手なものだが、なくなってその行事の大事さをつくづく感じる。関係者がどれほど、さみしく残念か、伝わってくる。

昭和60年代以降では飯食い祭り(奥麻生区)や勧請吊るし(かんじょうづるし)(砂流区)など4件が休止になった。敦賀市の各区で代々受け継がれてきた伝統行事が、年々姿を消している。地域の人口減少による担い手不足と運営資金の不足などが主な要因だ。

全国的にも、少子高齢化や過疎化によって地域共同体の力が弱まり、伝統行事の継続的な実施が年々困難になっている。 

気比さん祭りでの御輿のかつぎなど、学校で伝統行事に親しむ活動に取り組んだり、次世代への伝承を目指す新たな試みもあるが、地域外の参加者を受け入れるが、数十年、数百年と続く伝統行事の伝承のためには、今ある危機を直視し、新たな形を模索することも必要とも思う。

後継者不足だけでなく、衣装や用具の修理代など資金難に直面している。消滅の危機にある団体が増える中で、教育委員会も映像や文書による記録の作成にも取り組んでいるが、地域の伝統行事は、コミュニティー維持のための大切なツールだ。

話を戻すが、夷子方と大黒方が綱を引き、夷子方が勝てば豊漁、大黒方なら豊作とされ、参加者や観光客を含めると毎年約千人が訪れる正月の風物詩だっただけに、関係者も残念な気持ちだろう。

長く見れば、観光だけでなく、その継承を支えることが結果的に災害対応や地方創生にもつながろう。行政の支援にも限界があるだけに難しい現状がある。
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