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白い像にならない計画と運営のためには・・・。
Date:2008-11-9(Sun)

無用の長物を英語では白い象(ホワイト・エレファント)と言う。新聞によると英国で、景気後退感が広がるなか、ロンドン市民は今、五輪関係インフラの整備や競技施設の建設で、予算が膨らむことがないようにと監視しているとか。五輪の遺産と、五輪後の施設の有効利用は、兼ね合いが難しい問題ではあることは確かだ。東京都の五輪誘致も乗りが悪い。軽い乗りだけでこの大きな事業に賛成するほど、バブルを経験した国民は軽率ではない。予算や、施設の五輪後の使い道を納得がいくよう求められる。国民が冷静に見ている証拠ではないか。

ところで、敦賀市の重要な駅西土地区画開発事業にうわものともいうべき、その概要が浮き彫りにされてきた。原子力分野のエネルギー研究開発拠点化を目指す会議が昨日、開かれた。会議には、西川知事をはじめ国や大学、産業界など、大物というべき21人の委員が出席。この中で、福井大学の福田学長が、関西や中京の大学と連携して原子力分野での人材育成などを目的とした研究施設を来年度、学内に発足させる構想を明らかにした。

構想では、研究所の組織を充実させ、平成23年度には施設を敦賀市に移転させることも目指して、文部科学省も支援する方針を示した。次に、「もんじゅ」で培われた技術を応用する研究施設を、敦賀市に設置し、機構そのものの組織増員も明らかにした。

方針を決める重要な会議だっただけに評価できる内容であることは確かだ。施設を敦賀市中心部(駅西)に延べ3千平方メートルの具体的案も提案された。それだけに、原子力開発機構のもんじゅ再開に伴う地域振興策をあらためてアピールした会議となったとも言える。形もないところから、何はともあれ、形が見えてきたことは、評価に値する。関係者の努力に敬意を表したい。

ただ、長期的にみて、連携大学が少子化進む中、学生を集められるか、研究所も若狭湾エネルギー研究のように、民間との乖離があり、二の舞にならないかなど、賑わいだけではない長期的な意味をもつことは確かだ。敦賀市としては、重要な土地を提供する立場から詳細な検討は必要だ。

もうひとつ重要な懸案事項は、一昨日 市議会が、指定管理者議案について、「経費削減が十分考慮してない」と否決したことを受け、「リラ・ポート」の新しい指定管理者を巡り、選定委員会は、現在委託運営している「南洋ビルサービス」(東京都)などのJV(共同企業体)を優先候補にするよう全会一致で決め、7日、河瀬一治市長に答申したこと。

選定には、同JVと前回選ばれた「イワシタ物産」(福井市)の2社が応募。提示した年間指定管理料はJVが6215万円、イワシタ物産が6788万円。JVが573万円安かったほか、運営など他の項目でもJVが上回ったとか。

年間1億円の赤字経営が続いているだけに、今回の選定は、議会の意思にも沿うものであり、私は妥当とも考える。12月議会で上程される予定。議会の議決を待たなければならないが、私は、真っ先に指定管理者制度の導入を提案しての経費削減を提案したとおり、利用しながらの経費削減が可能となった。

いずれにしても、今年度支出は、リラ・ポートの赤字補てんで08年度当初予算から1億876万6000円繰り入れている。今後は、このままでは老朽化に伴う維持費の増加が懸念される。それだけに遅すぎたとも言える導入だ。

予算や、施設の建設と運営には市民の目は厳しくなっている。税金の使い道を納得がいくように説明してほしいと、冷静に見ていることも確かだ。そして、リラ・ポートの赤字は、建設前の議会説明とはあきらかに違った。そのことに私も含め議会は厳しく、何度も質した。指定管理者制度の改善案も提案したが、その結果が、経費削減どころか、予想外の内容だった。これには議会も否決という戦後はじめての決断を下した。当たり前のことだ。

駅西開発の連携大学構想にもそれだけの真剣さと長期的視野がほしい。他人任せと焦り過ぎは禁物だ。けっして、市民は、「白いゾウ」を望んでいない。それだけの説明を聞き、質すのも議会の役目だ。


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