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議会改革(その一)
Date:2008-11-15(Sat)

・・・画期的な議会改革・・・・

昨日、敦賀市議会は、議会運営委員会で、議会改革の画期的ともいうべき改革を行っている。市民にとっては、あまり知られていない。議員がいうのも変だが、大きな前進と受け止めている。その意味で長くなるが、勘弁願いたい。

内容は、ひとつは一問一答方式の導入、二つは常任委員会の編成、三つは予算決算常任委員会の設置。一つ目は、小浜、越前市議会では、数年前より実施している。敦賀市議会も検討を何度か行っていたが、ようやく12月議会より実施となる。特に、三つ目は地方議会では珍しい画期的な改革ではないか。

・・・・地方議会の大きな流れ・・・・

堅苦しく、長くなるが、今回の議会改革は、敦賀市議会だけの改革ではない。大きな流れの中にあるということをご理解願いたい。その意味で長くなる。

まず、憲法からはじめると、地方自治については、憲法第92条に「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める。」と規定されている。「地方自治の本旨」は、「住民自治」と「団体自治」の二つの要素で説明されるが、「住民自治」とは、地域の住民が地域的な行政需要を自己の意思に基づき自己の責任において決定することをいい、「団体自治」とは、国から独立した地域団体を設け、この団体が自己の事務を自己の機関によりその団体の責任において処理することをいう。

さらに、憲法第93条第2項では、「地方公共団体の長」と「議会の議員」については、住民が直接これを選挙することが定められている。このように地方自治体は、執行機関の長と議事機関である議会の議員をそれぞれ住民が直接選挙で選出する二元代表制をとっており、執行機関と議会は独立・対等の関係に立ち、相互に緊張関係を保ちながら協力して自治体運営にあたる責任を有している。

国の制度と違い、米国の大統領制ともいうべき制度を持っている。ところが、これまで、議会の権限の及ぶ範囲も大幅に制限されていたたため、国と地方の関係の見直しが求められていた。

このような中、第一次地方分権改革として、平成12年に地方分権一括法が施行され、機関委任事務制度の廃止と国の関与の見直しが行われたことで、地方自治体の自主性・自律性が飛躍的に拡大し、これに伴い、議会の権限の及ぶ範囲も大幅に拡大された。

こうした地方自治推進の流れや市町村合併の進展などの地方自治体を取り巻く環境変化に対応するために、第28次地方制度調査会において地方自治制度のあり方等が検討され、平成17年12月に、地方の自主性・自律性の拡大のあり方、議会制度のあり方に関する答申が出された。この答申を踏まえ、助役・収入役制度の見直し(副市長の導入)、議長への臨時会招集請求権の付与、委員会への議案提案権の付与など、地方の自主性・自律性を拡大することを目的として、平成18年9月に地方自治法が改正された。この中に、敦賀市議会もあるという長い説明だ。

・・・・・・議会改革の必要性と役割・・・・

改革にあたって、役割も課題も整理する必要がある。地方議会にも、重要な機能として、地方自治体の基本事項を決定(議決)する団体意思の決定機能と、執行機関を監視・評価する機能の2つがある。

住民の直接選挙により選出される長と議会は、両者とも住民を代表する機関であるが、長が独任制であるのに対して、議会は複数の代表で構成された合議制の機関であることに特徴がある。したがって、議会は、その審議の場に多様な住民の意見を反映させ、審議の過程において様々な意見を出し合い、課題や論点を明らかにしながら合意形成し、政策を決定していく。ここまで書きすすめながら現状の課題をあげる。

議会は、議案の提案・修正、意見書・決議による議会意思の表明など政策決定における大きな権限を有しているが、敦賀市議会も理事者側、すなわち市長が提出した議案を大半、というよりも戦後、すべて追認してきた。追認という言葉がふさわしいほど、否決したことがなかった。一般質問で、理事者側と議員個人は議論するものの、議員同士が議論して、まして、議案の修正など、皆無だった。

それが、敦賀市議会も、戦後はじめてともいうべき、唯一、6月議会できらめき温泉リラ・ポートの指定管理者を否決したのである。議案の提案、修正など、いずれも議会に与えられた権限であり、その行使には議決が必要である。つまり、議員同士の議論が不可欠なのである。合議体である議会では、議員同士が大いに議論することによって、地域の課題や民意の確認がなされ、これらの多様な意見を調整しながら合意形成に至ることで、より多くの住民が納得できる政策を形成することができるのである。できるが、これが難しい。議論をすれど、まとめるという作業がどうして、経験も少なく、違った意見をまとめる作業がしんどく、時間切れでもないが、これまであまりしなかったといってよいのではないか。

平成18年9月の地方自治法改正により、議長への臨時会請求権の付与、委員会への議案提出権の付与、専決処分の要件の明確化など、議会の権限が強化された。また、専門的事項に係る調査を学識経験を有するもの等にさせることができるようになるなど、今後は、議会の政策立案能力を向上させるためにも、こうした制度を積極的に活用していくことが求められているが、私も含め、議員の勉強不足ということと、この作業がまだ慣れていない。これが現状だ。

・・・・議会の現状と課題・・・・・

繰り返しにもなるが、個々の議員は日頃の活動を通じて住民要望や行政課題を把握しているが、本会議や委員会の運営では、議員が個々に執行機関へ疑問点を質すことに終始しており、議員間の協議はあってもまとめて、意見を理事者に述べる機会は極めて少ない。ただ、最近では、リラ・ポートに関して、「経費節減を第一」に執行するよう付帯決議をつけたり、一歩一歩、協議がまとまり、多数の中で、まとまったものが議決されるようになった。これまでになかった、あらたな胎動とも言える動きだ。

したがって、議会から議案等で政策を提案したり、議会として執行機関の提案に対する積極的な改善・修正を行うことが少なく、執行機関の提案を議決するという受け身から積極的な議会へどう変身しようか、今回の議会改革がその動きと受け止めていただきたい。

一方、市長の執行機関も、各種施策の策定や実施に際して各種委員会、検討会、パブリックコメントを募集など、を通じて、住民意見を聴取する制度を取り入れている。ただ、何でもかんでもとの印象を受けることもある。執行においる意見集約、企画立案、事業実施、評価までの行政運営の一連のサイクルを完結させる状況が促進されると、議会の政策提案や監視機能をどのように発揮するかが大きな問題となる。

議会が単に執行機関の政策等を追認しているだけの存在となれば、「議員数が多過ぎる」、「報酬が高過ぎる」などの批判や、ひいては「議会は不要」との極端な意見も出てくるものと考えられる。地方議会の中には、この状況に危機感を持って、積極的な改革を、これまでの速度以上に前進し、改革が進めている。敦賀市議会もその流れを受け止めての改革だ。

・・・・・・・・敦賀市の大きなプロジェクト・・・・・

一例をあげると、JR敦賀駅西開発計画に、エネルギー拠点化計画に伴って、多額の経費をつぎ込まれようとしている。連携大学、研究所と、将来にかかわる大きなプロジェクトだ。議会の審査は、土地開発の議案は了承している。ただ、中身のチャックがまだまだだ。追認、追認の後追いでは、これほどのプロジェクトに批判は出来ても、否決ができない環境が整う。これがこれまでの手続き的な議会であったことは確かだ。私は、駅西開発を何も否定的にみているのではない。むしろ推進の立場だが、多額の税金を使うだけに、後戻りができない計画だということでもある。それだけに「石橋を叩いて渡る」的な精神が議会には必要と思っている。

・・・・・・・最後に、・・・・・・

長くなってしまったが、大きな流れを受け止めての、一問一答方式の導入、予算特別委員会の導入と思っていただきたい。明日は、この中身を説明したい。
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